エンジニア採用
2023.03.03

エンジニア採用ではカジュアル面談が重要! 企業が用意するべき質問と回答とは?

カジュアル面談とは採用担当者と転職希望者がリラックスした状態で顔を合わせ、お互いを知るために会話をする場です。

人材不足といわれるエンジニア採用においては、カジュアル面談が重視されています。
今回はエンジニア採用でカジュアル面談が重要とされる理由を説明した上で、カジュアル面談の注意点やよく聞かれる質問、失敗するパターンについて解説します。

関連記事:
エンジニア採用手法・コツとおすすめサービス11選を強み別に解説
エンジニア採用の課題と10の解決策について解説

エンジニア採用でカジュアル面談が重要である理由

ここでは、エンジニア採用で重視されている理由として、カジュアル面談がおこなわれる背景と得られるメリットについて説明します。

エンジニアとのつながりを最大限持つため

企業にとっては、採用難のエンジニアとの接触機会を増やすことが喫緊の課題となっています。

昨今、特に人材不足で採用が難しいとされるエンジニアとのつながりを持つために、カジュアル面談を取り入れる企業が増えてきました。
カジュアル面談をおこなう最大の目的は「まずは自社を知ってもらうこと」です。

気軽に会って話をするのが第一なので、より多くの転職希望者と接することができます。

カジュアル面談は採用する企業側だけでなく、エンジニアにも歓迎されている側面があります。
転職を希望するエンジニアにとって、実際に働いているエンジニアから開発環境を聞いたり、企業の方針を知ったりすることは非常に有益だからです。

「この会社でプロジェクトをやってみたい」と思ってもらえるように、良質な面談体験を提供しようとする動きが活発化しています。
その結果、現場で活躍している自社エンジニアが対応をするケースも増えてきています。

カジュアル面談で得られるメリットが大きいため

エンジニア採用にカジュアル面談を取り入れることは、企業と転職希望者の双方にメリットがあります。

企業側のメリット①:より多くのエンジニアにアプローチできる

カジュアル面談なら、自社への応募を予定していないエンジニアとも接触機会を持てます。

先ほども触れましたが、近年の「エンジニア採用難」といわれる状況においては、少しでも採用活動の幅を広げエンジニアと関わることが大切です。
面接や選考ほど候補者のアクション、準備を必要としないカジュアル面談であれば、より多くの接触を持ち、自社の魅力を伝えることが可能となります。

企業側のメリット②:将来のつながりを作れる

現時点では採用に至らなくとも、カジュアル面談で企業に興味を持ってもらうことは無駄になりません。
印象が良ければ、将来の応募者になってくれる可能性があるためです。

本人が条件に合わないとしても、知人・友人からマッチするエンジニアを紹介してくれるケースもあります。

企業側のメリット③:ミスマッチの発生を防げる

採用工程のワンクッションとしてカジュアル面談を取り入れれば、ミスマッチが起こりにくくなります。
結果として早期退職が発生するリスクを減らすと同時に、長く働いてくれるエンジニアを採用する確率を高めます。

候補者側のメリット①:情報収集の機会が得られる

同業他社の話を聞いたり、キャリア形成のアドバイスを受けたりするなど、カジュアル面談は候補者にとっても転職活動に役立つ情報を手に入れるチャンスです。
エンジニアとしての視野も広がるため、積極的に受け入れる方も増えてきています。

候補者側のメリット②:転職活動の方向性が決まる

気軽に気になることを質問しやすいため、エンジニアとして転職活動をどう進めていけばよいかのヒントが得られます。
たとえば志望する企業に対して、どのようなスキルや経験を求めているかを単刀直入に聞けるケースもあるでしょう。

候補者側のメリット③:企業の意向を理解して応募できる

カジュアル面談で企業が求めるスキルや経験を聞き出しておけば、選考の際に何をアピールすべきか方針を立てやすいです。
求められている条件とマッチしていても、企業風土や経営理念が合わないのなら応募を見送る判断もできます。

エンジニアとカジュアル面談をする際の注意点

企業、候補者両側にメリットの多いカジュアル面談ですが、スタンスややり方によっちは候補者にかえって悪い印象を与えてしまう可能性があります。
自社に応募してくれる可能性を潰してしまわないよう、以下の点に注意してください。

知ってもらうという意識を持つ

「超売り手市場」といわれる昨今のエンジニア採用においては、求人サイトで募集をかけるだけでは企業の情報が転職希望者に伝わりにくくなっています。
特に知名度が低い企業なら、転職希望者との接点づくりから始めるという戦略が有効です。

「まずは自社のことを知ってもらいたい」という意識を持ってカジュアル面談を実施しましょう。

社内の雰囲気や注力している事業、直面している課題など、エンジニアが興味を引く話題を率先して提供することが大切です。

質問にしっかり回答する

企業側が一方的に話すだけでは、エンジニアの知りたい情報を伝えきれるとは限りません。
また、採用面接のように企業側から質問ばかりするのも、「まずは自社について知ってもらう」というカジュアル面談の趣旨から外れてしまいます。

エンジニアの質問や疑問に答える場とするほうが安心感や満足感を与えるため、より良好な関係を築きやすいでしょう。

ストレスを与えない

ライトな会話ができると思って参加したエンジニアからすれば、「志望理由は?」「あなたを採用するメリットは?」というような質問をされるとストレスを感じます。

まるで選考されているように感じ、緊張してしまうためです。

転職希望者のことを知るために質問を投げかけること自体は問題ありませんが、リラックスした雰囲気の中でお互いに情報交換する機会であることを忘れないでください。

エンジニアとのカジュアル面談でよく聞かれる質問

採用担当者は、エンジニアがどのようなことを知りたいのか事前に把握しておきたいものです。
ここでは、エンジニアとのカジュアル面談でよく聞かれる質問についてまとめてみました。

職場環境・働き方

転職後にどんな職場でどのように働くのかは、エンジニアにとって一番の関心事でしょう。

出退勤時刻や勤務時間、勤務場所、配属などはよく聞かれる内容です。ワーク・ライフ・バランスへの意識が高いエンジニアなら、フレックスタイム制の有無やリモートワークの導入状況についても質問があるかもしれません。

また、2019年に働き方改革が施行されてからは、副業可能か確認するエンジニアも増えてきました。
2020年10月におこなわれた「日経副業調査」で、転職希望者の85.5%が副業に前向きであるというアンケート結果が出ていることからも、働き方の多様化が進みつつあるようです。

開発環境

会社から貸与されるPCや使用ツール、技術スタック、エンジニア文化なども質問されやすい内容です。
開発のワークフローやプロセス、チーム間のコミュニケーション、協力・協働あるいはサポート体制、平均的なプロジェクト規模や開発期間といった具体的な内容を聞かれることも多々あります。

このような現場の話は、自社エンジニアに回答してもらうのが理想的です。

組織体制

組織の大きさや構成、部署間または他職種との連携についても聞かれます。

最近では、各部署から横断的にプロジェクトへアサインする企業も増えてきており、チームの組み方に関心を持つエンジニアも少なくありません。
また、開発チームの平均年齢や年齢構成を質問されるケースもあります。

福利厚生

法定外福利厚生についての質問も多いです。
特に20~30代のエンジニアの多くが、結婚・出産祝いや産前・産後休暇、育児休暇などの制度内容に高い関心を持っています。

男性社員の育児休暇取得率や、有給休暇および介護休暇の取得条件も意識が高まっている事項です。

評価・給与・待遇

カジュアル面談の段階では評価・給与・待遇については聞くべきでないと考えるエンジニアが多いのですが、時として評価システムや給与の決定方法などを質問されるケースがあります。

正式な面接あるいは選考の前だと明確に答えられない質問、たとえば「現状のスキルで給与はどのくらいですか」「入社後、どうすれば昇給できますか」といった質問をされたときには、回答を避けるのが適切です。

ただし、カジュアル面談をどう位置づけしているかによって、企業ごとに対応は異なるかもしれません。

エンジニアとのカジュアル面談で失敗するパターン

あくまでも「エンジニア採用の成功」が目的ですから、カジュアル面談で失敗してしまっては本末転倒です。
失敗につながるパターンを知って対策をとりましょう。

企業側の準備が不足している

カジュアル面談がいくら気軽なものだといっても、企業側の対応がおざなりだと「雑に扱われたのでは?」とエンジニアから悪い印象を持たれてしまいます。
質問に対して満足できる回答がもらえない場合にも「この面談では得るものがなかった」という感想になるのも無理はありません。

面談計画をしっかり立てることはもちろん、どのような質疑応答になるか想定して回答を準備しておきましょう。

面談に成功しても採用につながらない

面談で好感触だったとしても、応募してもらえないケースがあります。
「求人要件や企業文化が合わなかった」「すでに他社からオファーを受けていた」という理由なら、企業側がとれる対策はないかもしれません。

しかし、もし「転職への意欲がまだ高まっていない」「不安要素が拭いきれていない」のであればまだチャンスがあります。
エンジニアへの連絡を継続し、必要なら2度目のカジュアル面談をセッティングして再アプローチしましょう。

エンジニア採用を成功させたいならダイレクトソーシング

エンジニア採用に四苦八苦しているIT企業は多く、全国の20~60代の男女(経営層とIT人材:合計400名)を対象におこなわれた「IT人材需給に関する調査(経済産業省)」によれば、経営者の約7割がIT人材不足を課題に感じていると回答しています。

カジュアル面談はその打開策のひとつですが、必ずしも直接的な効果が得られるわけではありません。

株式会社ダイレクトソーシングは、過去50万件、40種類以上の媒体におけるソーシングデータを活用し、ダイレクト採用の戦略立案と運用を支援します。
また、エンジニアの採用支援はエンジニア経験者が担当するため、ニーズに合った対応が可能です。

エンジニア採用を成功させたいとお考えなら、ぜひダイレクトソーシングまでご相談ください。

エンジニア採用にお困りの方はこちらから

関連記事

エンジニア採用手法・コツとおすすめサービス11選を強み別に解説
エンジニア採用が難しい理由|失敗の原因や重要ポイントを解説
エンジニアのスカウトを成功に導く|主要なサイト6選とメールのコツ
採用担当者のためのエンジニア基本知識
エンジニア採用の課題と10の解決策について解説
エンジニアの採用基準の決め方とは?要件定義から運用方法まで具体例とともに解説
エンジニア採用の平均単価はどのくらい?採用手法ごとの相場とコストを抑えるポイント

45分の気軽な相談会を
開催しています

野溝

野溝

前職で採用担当・コンテンツディレクターを経験後、株式会社ダイレクトソーシングのWebマーケティング担当に転職。 これまで数多くの採用関連コンテンツに携わり、特にエンジニア、スカウト関連のコンテンツに強みを持つ。

関連記事