採用ノウハウ
2023.10.19

採用DXとは?必要性やツール、事例、成功のポイントを紹介

採用DXとは、データやデジタル技術を用いて採用活動の効率化を通じて、採用市場における優位性を実現することです。

各分野においてDX(デジタルトランスフォーメーション)が推進されるなか、採用分野も例外ではありません。
昨今の厳しい採用市場で安定した成果を得るために、多くの企業が採用DXに取り組んでいます。

そこで本記事では採用DXについて、必要とされる理由、有効なツール、事例、成功させるためのポイントを紹介します。

採用DXの実施を検討している方や、必要性を感じながらも一歩を踏み出せない方にとって有効な内容となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。

採用DXとは

採用DX

採用DXとは、データやデジタル技術を用いて採用活動の効率化を図り、採用市場において優位性を確立することです。

デジタル化するだけでなく、既存の採用活動を変革し、応募者のマッチ度向上や採用担当者の負担軽減など具体的な効果を得るまでを目的とします。

採用DXが必要な理由

採用DXが必要とされる理由は、以下の通りです。

より多くの求職者へアプローチが必要なため

「採用が厳しくなった」「応募が集まらなくなった」と実感したり耳にしたりする採用担当者も多いのではないでしょうか。

昨今は求職者優位の売り手市場が続いていることを背景に、応募が集まりにくいだけでなく、求職者の選考辞退や内定辞退も生じやすくなっています。

こうした状況を受けて、企業側はより多くの求職者へアプローチをかける必要があるのです。

採用担当者の負担が増しているため

新たな人材の採用が厳しくなれば、採用活動において新たな工夫や取り組みが必要となります。

例えば、採用イベントへの積極的参加、候補者とのコミュニケーション強化、内定者フォローの実施などが挙げられます。

こうした取り組み強化の結果、必然的に採用担当者の業務負担は増してしまいます。

そこで、採用DXによる効率化や時間短縮による負担軽減が必要となるのです。

マッチ度の高い人材を採用するため

入社後の定着率に悩む企業も少なくありません。
定着率に影響を与えるのは、企業文化や業務とのマッチ度です。

マッチ度の高さは選考の段階で把握する必要があり、採用DXによってその精度を高めることが可能です。

具体的なツールについては、次の項目で紹介します。

採用DXに有効なツール

採用DXツール

採用DXに有効なツールを紹介します。

採用管理システム

採用管理システムとは、応募、選考、面接、内定などを追跡および管理するためのツールです。

応募者の情報をシステム内で一元管理できるようになり、採用活動のスケジュールや進捗の管理もシステム内で行えます。

ただし、多機能なため相応のコストが必要な点や使いこなせるようになるためには慣れが必要と言った点は理解しておきましょう。

日程調整ツール

採用活動のなかでも、煩雑かつ手間がかかるのが面接や面談などの日程調整です。

面接官など自社の担当者と候補者の日程を、採用担当者が間に立って調整するものの、なかなか折り合わないケースも起こりがちです。

とはいえ、日程調整機能のみを使いたいがために採用管理システムを導入するのもコストパフォーマンスが悪い。
こうした場合に有効なのが、日程調整ツールです。GoogleやOutlookのカレンダー、ZoomやGoogle Meetの予約とも連携しており、関係者全員が負担なく日程調整を行えます。

とりわけ弊社が提供している「面接調整ツール」は採用に特化しており、複数の面接官と応募者の⽇程調整を瞬時に行うことが可能です。

無料で使用できるプランもあるので、こちらをご確認ください。

採用向け日程調整ツール「Direct Scheduling」

Web会議システム(説明会・面接用)

採用においてWeb会議システムは、オンライン上での説明会や面接に用いられます。

従来であれば実地開催が基本でしたが、インターネット環境さえあればどこからでも参加可能なため、参加ハードルが低くなる点や遠隔地にいる人でも参加できる点などが魅力です。
社内のWeb会議で用いる企業も多いZoomやTeamsなどを活用できます。

ただし、対面と比べると参加者の反応が見えづらい点や、お互いの雰囲気が分かりにくい点は、工夫を求められます。

ダイレクトリクルーティングサービス

ダイレクトリクルーティングサービスとは、サービス内のデータベースに登録された求職者一覧から、自社とマッチ度の高い人材を探して、直接アプローチできるツールです。
スカウトサービスと表現することもあります。

待っていても十分な応募を望めない求職者優位の売り手市場において、企業側から求職者に直接アプローチを行う「攻めの採用」として注目されています。

ダイレクトリクルーティングサービスついては以下の記事で、具体的なサービスと合わせて詳しく紹介していますので、あわせてご覧ください。

ダイレクトリクルーティングとは?30サービスを徹底比較(中途採用向け)

内定者フォローツール

内定辞退を防ぐためには、内定者への綿密なフォローが欠かせません。

内定者フォローツールを活用すれば、企業と内定者および内定者同士のコミュニケーションを管理・促進することが可能です。

コミュニケーションに重きをおいたSNS型や、事前学習や意欲向上に重きをおいたeラーニング型などがあります。

内定辞退の予防につながるのはもちろん、書面を用いて行っていた必要手続きなどをツール上で完結させたり、事前学習で入社に向けたモチベーションアップも行えます。

ただし、自社の情報および内定者の個人情報などの取り扱いやセキュリティについては、規定や対策の整備が必要です。

採用DXの事例

採用DX事例

採用DXの事例を3つ紹介します。

ダイレクトリクルーティングでマッチ度の高い人材を採用

T社は、求人サイトや自社ホームページ、ハローワークなどへ求人情報を提示して応募を待つスタイルで採用を行っていました。

しかし、ここ数年は選考辞退や内定辞退、さらにはミスマッチを理由に入社後の早期離職などが相次ぎ、採用目標人数の未達が続いています。

そこで、データベース上で登録者の情報を閲覧し、自社とのマッチ度の高さを確認した上でスカウトが可能な「ダイレクトリクルーティング」を導入。
事前に登録者の情報を確認し、自社の採用要件を満たす人材を選定してスカウトメッセージを送ります。

反対があった候補者には個別面談を提案し、自社の企業文化や任せたい業務とのマッチ度をお互いに確認した上で、選考に進んでもらうようにしました。

その結果、ミスマッチが減り、入社後のオンボーディングまでスムーズになったのです。

説明会や面接のオンライン化で遠方からの参加者が増加

地方に事業所を構えるS社は、近隣地域の人材だけでは必要な人員数確保に限界を感じていました。

そこで、U・Iターン者の採用を視野に入れ、遠方の求職者に対するアプローチ方法として、Web会議システムを用いたオンライン上での説明会や面接の実施に乗り出します。

まずは合同で開催されるオンライン説明会に参加し、興味をもった求職者を個別のオンライン説明会へと誘導します。

その後の1次面接・2次面接もオンラインで行い、最終面接のみ対面で実施します。
こうした工夫の結果、転職を機に地元へ帰りたいと考えていたUターン人材の採用に成功したのでした。

日程調整ツールで採用担当者の負担を軽減

通年での中途採用に力を入れているA社の採用担当者は、各応募者と面接官のスケジュール調整に頭を抱えていました。

両者の予定がなかなか噛み合わず、ついには調整に時間を要したことが原因のチャンスロスまで生じてしまいます。

そこで同社は、日程調整ツールを導入。採用担当者は「URLを応募者に送るだけ」で済み、応募者側も分かりやすく提示された日程を「タップで選択するのみ」です。

そのまま、自社のカレンダーへ自動反映されます。
こうした効率化により、同社の採用担当者は、より付加価値の高い業務へと注力することができるようになりました。

採用DXを成功させるためのポイント3つ

採用DXを成功させるためのポイントは以下の3つです。

課題と目的を明確にしておく

採用DXの成功の第一歩は、採用活動における課題と目標を明確に設定することです。

例えば、応募者数の増加、選考プロセスの効率化、採用担当者の負担軽減、マッチ度の高い人材のスクリーニング精度アップなどが挙げられます。

課題と目的を明確にして常に意識すれば、ツールの真新しさや流行のみに左右されることなく、自社に最適なツールおよび戦略を選択できるでしょう。

ツールは導入前に試用してみる

採用DXを成功に導くためには、自社に適した採用ツールの活用が不可欠です。

その際、事前にツールを使用して、操作性や機能、パフォーマンスを評価することも非常に重要です。

試用期間を通じて、ツールが課題解決や目的達成にどの程度寄与するかを確認できます。

また、調整や追加オプションなどが必要かも把握可能です。

CX(候補者体験)の向上を重視する

CXとは、Candidate Experience(候補者体験)の略であり、候補者が企業の採用プロセスを通じて得る印象や感情などを指します。

このCXの向上を重視することが、採用DXを成功させる上で重要です。

もちろん、採用DXを行うにあたり、自社にとっての効率や利便性を高めることも大切です。

ただし、候補者にとっての効率や利便性を優先的に改善するようにしましょう。

結果として、候補者の志望度が高まりやすくなり、最終的な目的である「自社が求める人材の採用」の実現につながるのです。

まとめ

採用DXとは、データやデジタル技術を用いて採用活動の効率化を図り、採用市場において優位性を確立することです。

売り手市場が続き、より多くの求職者へアプローチやマッチ度の高い人材の採用が求められ、採用担当者の負担まで増している昨今において、とくに必要とされています。

採用DXに有効なツールも紹介しました。具体的には「採用管理システム」「日程調整ツール」「Web会議システム」「ダイレクトリクルーティング」「内定者フォローツール」の5つです。

その上で、採用DXを成功させるためのポイントは「課題と目的の明確化」「ツールの試用」「CXの向上」の3つです。記事内で紹介した事例も参考に、採用DXの実践にお役立てください。

また、弊社は採用DXにも有効な「ダイレクトリクルーティング」の支援企業として、過去50万件・全40媒体以上のソーシングデータを用いて、求める人材の採用を最短ルートで成功に導くサポートを行っています。

採用DXを成功させて、最短ルートで自社が求める人材を採用したいという方は、ぜひ以下の「問い合わせフォーム:無料」から気軽にお問い合わせください。

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竹村 朋晃

竹村 朋晃

株式会社ダイレクトソーシング CEO (プロフィールはこちらをクリック) 2005年に野村総合研究所に入社。損害保険システムの構築に従事。2015年11月より株式会社ダイレクトソーシングを立ち上げ。エンジニア経験者中心にデータドリブンリクルーティングを中心としたサービスを展開。

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