採用ノウハウ
2023.05.26

ビジョン・ミッション・バリューを浸透させるワークショップ

上期が終わりましたので2022年10月7日(金)に、全社ワークショップを開催しました。私たちの会社は、役員含めメンバー全員で70名を越えました。ただ、リモート中心の仕事環境のため、顔と名前が一致しなくなってきたのが、正直なところ。また、ビジョン・ミッション・バリューについても、入社時には覚えていたものの、忘れてしまったり、日々の仕事で意識しないことも増えてきました。

そこで、上期が終わったこのタイミングで、約2年ぶりの全メンバー参加のオフラインワークショップを開催することにしました。また、メンバーの写真も撮れていなかったので、この機会に写真撮影会も同時開催しました。

この記事では、「ビジョン・ミッション・バリューを浸透させるために、どのようなワークショップを開催したか?」について、解説します。

ワークショップ開催の事前準備

企画メンバー

企画メンバーは、秋山さん(役員)、竹山さん(リーダー)、片上さん(育成チーム)の3名です。企画まで、1カ月程度しか時間がない。かなりタイトなスケジュールでした。

 

グループワークの構成

ワークショップアジェンダ

チェックイン

 

 

同じ会社のメンバーでも、オンラインで会ったことはあっても、オフラインは初めてなメンバーも多く、ぎこちない雰囲気。
そんな雰囲気をサポートするために、「Good & New」で互いにコミュニケーションしやすい場を作りました。

事前インプット

事前インプットでは、「そもそもビジョン・ミッション・バリュー」って何か?についての説明を10分程度実施しました。

経営理念とVision・Mission・Valueの関係性について

経営理念と一言でいっても、定義や概念は各社毎にバラバラなのが現実です。Wikipediaで調べると「経営者の経営哲学や信念、行動指針や目的などを明文化し、その企業が果たすべき使命や、基本姿勢などを社内外に向けて表明するものである」と書いてありますが、「正直難しい」。

そこで、弊社では、「ビジョン・ミッション・バリュー」=「経営理念」と定義して解説します。

経営理念ってなぜ必要?

経営理念(Vision/Mission/Value)はなぜ必要なのか?

  • 早く行きたければ、一人で進め。遠くまで行きたければ、みんなで進め
  • みんなで進むなら「考え方で繋がれる」構造を整備すべき

こういったコンセプトのもと、以下の内容で説明しました。

VMVとMVVは何が違うの?

色々な会社の経営理念を見ると、実はVMVモデルと、MVVモデルがあることはご存知でしょうか?VMVモデルと、MVVモデルの違いは、Visionの使い方にあります。

VMVモデルを日本語で説明すると、「我々には実現したい社会(Vision)があります。その社会を実現することが我々の使命(Mission)です。その使命(Mission)を全うするために行動指針(Value)を制定しています」

一方MVVモデルを日本語で説明すると、「我々には実現したい社会があります。その社会を実現することが我々の使命(Mission)です。その使命(Mission)を全うするために、会社の中期的なゴール(Vision)がこれです。この中期的なゴール(Vision)を達成するための行動指針(Value)を制定します。

  • VMV型のVisionの使い方:実現したい社会
  • MVV型のVisionの使い方:中長期的なゴール

参考:唐澤俊輔. 「カルチャーモデル」を参考に作成

基本的に、事業活動は、

「実現したい社会(Vision)があります!その社会を実現することが我々の使命(Mission)です!その使命を全うするための目標(ゴール)がこれです。これを達成する為に、各部門のゴールがこれです。部門内のチームのゴールはこれです。なので、あなた(個人)のゴールはこれです。」

上記のように、会社は、Vision達成のために動く協働体です。

ダイレクトソーシング(DS)社はVMVモデルを採用

私たちDSでは、「VMV型」を採用しています。「実現したい社会」があり、それを達成することが我々の使命(Mission)という構造をとっています。

DSのVMV

DS社のVMVは、長い歴史(といっても2015年11月創業ですが、、、)の中で、少しづつ付け足し付け足しで磨かれてきました。ただ、昨年からメンバーは一気に増え、役員も増え、会社のステージも変わってきたことで、それぞれが考えている方向性が微妙に違う場面が増えました。リモートワークにより、仕事以外のコミュニケ―ションが減ったのも影響しているかもしれません。

そこで、このタイミングでもう一度再考しようということになりました。根底については役員を中心にリライトし、それをどのように会社に浸透させるか、に焦点を絞りました。

今回のワークショップの目的は、VMVの意味づけ、普段の行動に落とすとどうなるのか?を考えるきっかけ作りになります。

では、DS社のVMVは何なのか?それが以下になります。

VMVプロジェクトの全体像とワークショップのスコープ

VMVプロジェクトの全体像

VMVプロジェクトは以下のスキームで実行しています。

今回のワークショップの前に、まずは、毎週月曜日に実施している全社ミーティングにて、全メンバーに最低限の知識をインプット。その後、各チームリーダー向けにインプット。メンバーに知識インプットを事前に入れたうえでワークショップを開催しました。

なお、今回のワークショップ終了後は、有志でディスカッションやデザインワークへと移行する要諦です。

ワークショップの目的

今回のワークショップの目的は以下の3つになります。

  1. VMV浸透のきっかけ作り
    メンバーも増え、役員も増え、会社のステージも変わってきたこともあり、それぞれが考えている方向性が微妙に違ったり。この場がDSのVMVを意識する良いきっかけになればと (自分ごと化)
  2. 横のつながりUP
    リモート渦になり、チーム外メンバとのコミュニケーションが減少しているまた、嬉しいことに毎月ニューカマーが増えているが、ほぼ接触していない人が多いはず
  3. 企業の特徴を捉える手段の一つ
    皆さん日々いろんなクライアントの採用支援をしていますが、会社理解を進める際、経営理念などの観点から輪郭を捉えようとしている方は少ないはず。このタイミングで学んで、一段深く企業理解を進められるようにしよう

ワークショップのコンセプトと進め方

VMVをそのまま伝えても、今のままだと、抽象度が高すぎて、なんとなく意味がわかるような、わからないような。。。

そこで、次のようなワークショップの進め方をすることにしました。

全13チームそれぞれにポストイットと模造紙を私、ワークをスタート。模造紙にポストイットをペタペタはって行います。

ワークショップスタート

ワーク(20分)、発表質疑(12分)、解説(8分)の40分をワンセットして、3つのワークを実施してもらいます。

最初のお題は、

「企業に依存する」とはどのような状態か?(Vision)

「企業に依存する」という状態はどのような状態のことか?についてです。
私たちの会社は「Stand Alone Complex Society」をビジョンとしています。日本語訳は、「企業に依存した個人ととしてではなく、独立した個人として能力を活かせる時代の創造」です。

では、このアンチパターンである「企業に依存する」状態とはどのような状態なのかを、みなさんにディスカッションしてもらいました。

「企業に依存している状態」として、一例ですが、このような回答がでました。

  • スキルが向上しない状態
  • 主体性がなく思考停止状態
  • 自分じゃなくてもよい、人任せな世界
  • 能力と環境がアンマッチ、その人の力を100%引き出せない状態
  • 経済的依存(お金)

なかなか厳しい意見が飛び交いました。

 

次のお題は

「データと好奇心を駆動力としない採用」とはどんな採用か?(Mission)

私たちはミッションとして「Data and Curiosity Driven Recruiting」を掲げています。このミッションは、弊社自身の採用活動はもちろんのこと、お客様の採用活動、マーケット全体を「データと好奇心を駆動力とする採用」にしたいと考えています。

今回のワークもアンチパターンとして、「データと好奇心を駆動力としない採用とは?」という問いでワークをしてもらいました。

データに基づいていない採用では、

  • 感覚採用(主観、運、感覚に頼る)であり、コストもかかり非効率的
  • 再現性がない採用
  • 数値的分析ができない採用
  • 属人化
  • 採用ガチャ、ギャンブルと変わらない

などの意見がでました。一方、好奇心のない採用については、

  • イノベーションが起きず、保守的になる
  • 多様性のない同じような人材が集まる
  • 成功体験に偏る
  • 最適なフローではなく、レガシーなフローに頼る
  • 候補者に興味を持たない

などの意見がでました。

具体的に日々のどのような行動が「4つのValueを体現」しているのか?

最後のワークは、DS社の4つのValueを日々体現しているメンバーをそれぞれ1名上げてもらうワークを実施しました。DS社の4つのバリューは以下になります。

  • Dig each other Maniacally(マニアックにお互いをほれ)
  • Accelerate speed by aligning the directions(方向を束ねて加速しろ)
  • Connect everything as Catalyst(触媒として何でも繋げろ)
  • Change the Game(ゲームを変えろ)

このワークでは、特定の個人の名前をあげることで、称賛の場にもなりました。普段、互いを称賛することがオンラインでは難しくなってきたので、非常に良い機会にもなりました。

ワークショップチェックアウト

 

チェックアウトでは、それぞれのチームで思ったこと・感じたことをチームで話しあいました。

最後は、いつものように、カラオケ大好き人間の秋山さんのカラオケへの勧誘で、終了です。

ワークショップまとめ

今期から、DS社では、四半期に一度、このようなオフラインでのイベントを開催するようにしました。前回は面接官トレーニング、今回はビジョン・ミッション・バリューの浸透です。
WeWorkのオフィスも、24席程度しかないため(今引越し検討中ですが)、全員で集まれる機会は貴重です。このような機会を設けて、改めて、「なぜDSで働くのか?」を再認識する良い機会になりました!

今回、このワークショップを企画したみなさん、お疲れ様でした!




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竹村 朋晃

竹村 朋晃

株式会社ダイレクトソーシング CEO (プロフィールはこちらをクリック) 2005年に野村総合研究所に入社。損害保険システムの構築に従事。2015年11月より株式会社ダイレクトソーシングを立ち上げ。エンジニア経験者中心にデータドリブンリクルーティングを中心としたサービスを展開。

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