RPO(採用代行)
2024.05.17

採用代行(RPO)の相場|コストメリットや注意点を紹介

採用代行(RPO)の相場は、委託する内容や規模によって大きく変化しますが、平均すると月額で30〜40万円程です。
ただ、コスト幅には開きがあり、一部業務のみを委託する場合などは月に数万円で済む一方で、大規模な採用を丸ごと委託するような場合には月額換算で数百万円に及ぶケースもあります。

そこで本記事では採用代行(RPO)について、基本的な情報、料金体系別の相場、具体的なサービス提供企業一覧と料金相場を紹介します。
その上で、採用代行(RPO)を利用した場合のコストメリットや、検討する際の注意点もあわせて紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

そもそも採用代行(RPO)とは

採用代行(RPO)とは、採用業務の一部またはすべてを外部に委託することです。
RPOは“Recruitment Process Outsourcing”の頭文字であり、採用アウトソーシングと呼ばれることもあります。

採用代行(RPO)は中途採用に用いられるケースが多いですが、新卒採用やアルバイト採用の代行を請け負う企業も存在します。

採用代行(RPO)には、「採用担当者の負担軽減」「採用コストの低減」といったメリットがあります。
ただし、「採用ノウハウを自社内に蓄積しにくい」「要件や要望を正確に伝えなければ成果を得られない」といったデメリットもある点に留意しましょう。

また、採用代行(RPO)で委託できる主な業務は以下の通りです。

  • 採用計画の企画・立案
  • 採用市場のトレンドや競合他社の分析
  • 求人広告の作成および掲載
  • 採用メディア(採用ページなど)の管理・運用
  • 説明会の代行
  • 候補者のスクリーニング(スカウト候補選定や書類選考)
  • スカウトメールの作成と送信
  • 面接の設定と実施
  • 応募者とのコミュニケーション
  • 採用条件(給与など)の交渉
  • 内定者フォロー
  • 入社手続きの管理とサポート
  • 新入社員のオンボーディング
  • 採用管理システムの運用

RPOについての基本情報を知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
参考記事:RPOとは?採用代行が向いている企業と失敗しないための注意点(directsourcing-lab.com)

採用代行(RPO)の相場


採用代行(RPO)の相場は、委託する内容や規模によって大きく変化しますが、平均すると月額で30〜40万円といえるでしょう。
コスト幅は、数万円〜100万円ほどです。

ただし、採用プロジェクトとして活動全体を採用代行(RPO)へ委託する場合には、月額換算で数百万円に及ぶ可能性もあります。

いずれにしても、「何を委託したいか」を定めて複数社に見積もりを依頼することで、自社にとってより精度の高い相場を把握できるでしょう。

料金体系別の相場

採用代行(RPO)の相場を料金体系別でみると、以下の通りです。

月額固定型

月額固定型では1〜12ヶ月内で契約した上で、毎月一定額の料金が発生します。
毎月のコストが明確なため、予算を組みやすい点はメリットです。
相場としては、月額で5万円〜100万円程と開きがあります。

従量課金型

従量課金型では、実際に利用したサービスに応じて料金を支払います。
簡単に言えば「使った分だけ料金がかかる形式」です。

従量課金型で実施される採用代行(RPO)の相場を以下にまとめます。

採用メディアの管理・運用5~60万円 ※メディア数によって変動
候補者のスクリーニング
(スカウト候補選定や書類選考など)
2,500円~/回
スカウトメールの配信50円~/通
応募者とのコミュニケーション代行
(合否連絡や入社意思確認など)
2万円~/月
採用管理システムの運用2万円~/月

成果報酬型

成果報酬型では、実際に採用できた人数に応じて料金を支払います。
相場としては、採用者の「年収(初年度)×30〜40%」程です。
採用に至った際に初めて料金が発生するため、採用コストが無駄になるリスクを避けられます。
ただし、多人数を採用する場合は、高額になりやすいため注意が必要です。

採用代行(RPO)の相場|各社サービス一覧


採用代行(RPO)を提供している各社および相場について、公開可能な範囲で紹介します。

なお、さらに厳選した「おすすめ採用代行(RPO)11選」を知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
参考記事:【徹底比較】おすすめ採用代行(RPO)/支援サービス11社!費用や選び方も解説 | 株式会社ダイレクトソーシング(directsourcing-lab.com)

サービス提供企業対象層メイン業務料金体系・費用
株式会社ダイレクトソーシング中途・シニア人材・新卒採用コンサル・採用支援全般・ダイレクトリクルーティング全般・LinkedIn導入月額固定
※詳細は要問合せ
レジェンダコーポレーション株式会社中途・新卒採用コンサル・採用支援全般・イベント/セミナー※要問合せ
株式会社Potentialight(ポテンシャライト)新卒・中途・IT系人材採用ブランディング・採用支援全般※要問合せ
マンパワーグループ株式会社新卒・中途・アルバイト採用コンサル・採用支援全般・人材紹介・入社後定着支援リクルーター1名配置:80万円~/月
※詳細は要問合せ
マルゴト株式会社新卒・中途面接以外の採用業務初期費用:10万円
月額:25万円(スカウトのみ)
月額:45万円〜
株式会社レイン新卒・中途・グローバル人材採用コンサル・採用支援全般・LinkedIn導入※要問合せ
株式会社キャスター新卒・中途採用支援全般・ダイレクトリクルーティング・採用広報スタンダード 40万円/月
※最低3ヶ月から
※6ヶ月以上で39.2万円に
※カスタマイズプランは別途見積もり
パーソルキャリア株式会社新卒・中途・バイリンガル人材・シニア人材人材紹介・ダイレクトリクルーティング・イベント※要問合せ
株式会社VOLLECT新卒・中途ダイレクトリクルーティング10万円~/月
株式会社ネオキャリア新卒・中途・アルバイト採用支援全般・人材紹介・採用広告・イベント・ダイレクトリクルーティング※要問合せ
タリスマン株式会社中途・シニア層採用コンサル・採用支援全般※要問合せ
HeaR株式会社中途・エンジニア人材・新卒採用メディア運用・採用広報・面接・採用支援全般※要問合せ
株式会社プロジェクトHRソリューションズ新卒・中途採用計画立案・採用支援全般月額:20万円~
株式会社シンギョク中途・エンジニア人材・IT人材採用計画立案・ダイレクトリクルーティング支援・採用業務初期費用:17万円
月額:39万円~
※最低3ヶ月から
ESSTNER株式会社(i-recruiting)新卒・中途採用業務全般月額:12万円〜
※最低3ヶ月から
※3・6・12ヶ月と契約期間が長いほど月額料金割引
※返金保証付き
株式会社レジェンダ新卒・中途採用コンサル・人材定義・採用活動の刷新・RPAの導入による採用業務自動化※要問合せ
株式会社ディスコ新卒・中途・グローバル人材・看護系人材採用コンサル・採用計画立案・採用業務※要問合せ
株式会社ONE新卒・中途採用業務全般月額:7万円〜(中途)
月額:18万円~(新卒)
アデコ株式会社新卒・中途採用コンサル・採用計画立案・採用業務※要問合せ
株式会社パソナ新卒・中途採用計画立案・採用業務全般※要問合せ
株式会社アールナイン新卒・中途ダイレクトリクルーティング・面接・辞退者調査月額:1万円~(お手軽プラン)
月額:10万円~(変動型プラン)
月額:30万円~(固定型プラン)
株式会社プロ人事新卒・中途ダイレクトリクルーティング・面接・説明会・採用担当者フォロー※要問合せ

採用代行(RPO)を利用するコスト面のメリット


採用代行(RPO)を利用する際のコスト面におけるメリットを3つ紹介します。

採用人数が複数名ならトータルコストを低減しやすい

とくに中途採用においては人材紹介(エージェントサービス)を利用する企業も多いのではないでしょうか。

ただ、年間の採用予定者数が10名を超えるような場合には、採用代行(RPO)とダイレクトリクルーティングサービスを組み合わせることで、採用にかかるトータルコストを低減できる可能性があります。

■想定例:年収600万円の人材を10名採用

  • 「人材紹介(エージェント)」を利用した場合
  • 年収600万円×成果報酬が30%=180万円
    180万円×10名=合計1800万円

  • 「ダイレクトリクルーティングサービス+採用代行」を利用した場合
  • ダイレクトリクルーティングサービスの年間利用料(例)=200万円
    採用代行の利用料(例)=月間50万円×12カ月=600万円
    200万円+600万円=合計800万円

固定費を可変費に変換できる

採用代行(RPO)を利用することで、採用にかかる固定費を可変費に変換できます。

本来であれば、採用担当者の人件費をはじめ採用活動に必要な各コストは固定費として扱われます。
また、採用業務に人手が足りなくなったからといって、急に社内から人員を確保するのは容易ではありません。

対して採用代行(RPO)であれば、企業は必要な時に必要なだけの代行サービスを利用でき、採用活動の規模や変動に合わせてコストを調整することが可能となるのです。

採用ノウハウ不足の場合は高い費用対効果を期待できる

自社の採用ノウハウが不足している場合には、とくに高い費用対効果を期待できます。

採用代行(RPO)では、採用に関する専門知識やノウハウをもつプロフェッショナルが企業の代わりに採用業務を行います。
そのため、これまで採用活動を積極的に行ってこなかった企業の場合、1から取り組み始めるよりも、採用代行(RPO)に任せた方が効果的かつ効率的に成果を得られる可能性が高いといえるでしょう。

これまで中途採用を中心に行ってきた企業が新卒採用に挑戦する、もしくはその反対のケースなども同様です。

採用代行(RPO)を検討する際の注意点

採用代行(RPO)を検討する際、相場や価格の他に注意を払うべき点を、5つ紹介します。

検討先が得意な領域や分野を確認する

採用代行(RPO)を依頼する先の企業が、どのような領域や分野を得意としているかを確認することが大切です。

例えば、以下のような領域・分野が挙げられます。

  • 人材層:新卒採用・中途採用・アルバイト
  • 職種:営業職・技術職・IT職など
  • 採用プロセス:採用戦略・母集団形成・面接・内定フォロー
  • 各手法:ダイレクトリクルーティング・採用広報・採用ブランディングなど

「自社が求める人材層」や「委託したい業務」に強みをもち、実績を確認できる企業を選定しましょう。

進捗状況などの共有方法を確認する

検討先の企業が、進捗状況などをどういった方法や頻度で共有するのかを確認する必要があります。

採用活動を代行してもらうとはいえ、任せきりで活動内容がブラックボックス化してしまうのは好ましくありません。
自社が求める人材像とブレが生じていないか、進捗は予定通りか、企業イメージに沿った採用活動を行えているかといった点を把握できている状態を維持しましょう。

そのため、「情報共有の手段と頻度・定例ミーティングの有無・問合せ方法」などを確認して、透明性が高く、連絡や連携を取りやすい企業を選ぶことが大切です。

利用開始後のフォロー体制を確認する

採用代行(RPO)の利用を開始した後のフォロー体制も確認しておきましょう。
例えば、採用代行を遂行するなかでミスやトラブルが発生した場合、母集団形成の進捗が芳しくない場合、目標人数が未達だった場合などに対するフォロー体制です。

このようにイレギュラーが生じた際のフォロー体制を確認することで、検討先がどれほど採用代行業務に慣れているかを把握できます。

予算を踏まえたコスト試算を行う

採用代行(RPO)を検討する際には、予算を踏まえたコスト試算が欠かせません。
採用コスト全体のうち、採用代行(RPO)に充てられる予算を算出しておき、複数社に見積もりを依頼します。

その際、「具体的に何を代行して欲しいのか」をある程度明確にしておくことで、先方も見積もりを提示しやすくなります。
もし採用課題を見出せない場合は、コンサルティングを含めての依頼を検討するのも良いでしょう。

各見積もりを比較し、最適な選択肢を検討します。
料金だけでなく、実績やフォロー体制など他で紹介した点を総合的に考慮し、コストと効果のバランスが取れた選択を行います。

予算を踏まえたコスト試算を行うことで、採用代行(RPO)をより効果的に活用し、予算内で最大の成果を得ることが可能となります。

採用ノウハウを蓄積しにくい点を理解しておく

採用代行(RPO)を利用する場合、採用ノウハウが社内に蓄積されにくくなる点に注意する必要があります。
採用プロセスの一部を外部に委託するという性質上、こうしたデメリットは避けがたいのが実情です。

そこで、社内にも採用ノウハウを蓄積したい場合には、委託先が採用活動支援のプロとして代行業務をどのように遂行しているかを把握・理解できる体制を組んでおき、新たなノウハウを得られる機会として活用しましょう。

まとめ

採用代行(RPO)について、料金体系別の相場、サービス提供企業一覧と料金相場、コスト面のメリット、検討時の注意点を紹介しました。

前提として採用代行(RPO)の相場は、依頼内容や規模によって大きく変化します。
平均すると月額で30〜40万円程になると想定されますが、依頼内容と規模によって月額で数万円〜数百万円まで振れ幅が大きい点は理解しておきましょう。

例えば、採用事務作業の一部を委託する場合は月に数万円で済みますが、大規模な採用プロジェクト全体を委託する場合は月額換算で数百万円を超える場合もあります。

いずれにしても「何を委託したいか」を定めて複数社に見積もりを依頼することで、自社にとっての相場を正確に把握することが大切です。

また、弊社は「ダイレクトリクルーティングに特化した採用代行(RPO)サービス」を提供しています。
過去70万件・全40媒体以上のソーシングデータを基に、各社に最適な媒体を通じて、求める人材の採用を最短ルートで成功に導くサポートを行います。

貴社の採用状況を踏まえた上で最適な支援をご提案できますので、ぜひ以下の「問い合わせフォーム:無料」から気軽にお問い合わせください。

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竹村 朋晃

竹村 朋晃

株式会社ダイレクトソーシング CEO (プロフィールはこちらをクリック) 2005年に野村総合研究所に入社。損害保険システムの構築に従事。2015年11月より株式会社ダイレクトソーシングを立ち上げ。エンジニア経験者中心にデータドリブンリクルーティングを中心としたサービスを展開。

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