ビジョン 03
採用アップデートの意義
新卒採用をアップデートすることは、学生・企業・大学の三者にとっての「成長基盤」を築くことに直結します。
採用の変革を通じて、社会全体にキャリアオーナーシップの文化を広げていきます。
採用アップデートの意義:学生・企業・大学のビフォー/アフター
現在(Before)
- 一括採用・大量エントリーで消耗しがち
- 学歴や所属で評価されやすい
- 就職=ゴールで、学びと切断されやすい
アップデート後(After)
- 通年・インターン中心で納得感ある選択
- スキル・成果・ポートフォリオで評価
- 学習・資格・副業と就職がシームレスに接続
現在(Before)
- 応募過多で足切り中心の選考になりがち
- 短期選考でカルチャーフィットを見極めにくい
- 大学ごと・媒体ごとに運用が分断
アップデート後(After)
- プレ・マッチング+インターンで深く理解
- 行動データ×スキルでマッチング精度向上
- イベント・スカウト・面談・ATSがデータ連携
現在(Before)
- 求人掲示と相談が中心で効果測定が困難
- 学生の応募・活動状況が追いにくい
- 学内イベントが点在し、企業連携が属人的
アップデート後(After)
- 公式チャネル化で求人・イベントを一元管理
- 学生プロフィール・参加ログを可視化し伴走支援
- 大学横断ネットワークで企業アクセスを拡張
キャリアオーナーシップ構想の下での候補者体験
今後の日本の新卒採用は、「キャリアオーナーシップ構想」のもと、
学生一人ひとりが主体的にキャリアを築く文化へと変わるべきだと考えています。
✔️ | 早期からの実践: アメリカの学生のように、1〜3年生のうちから「学業+就活+自己ブランディング」を同時並行で進める。 |
✔️ | 主体的なキャリア形成: 自分の意思でキャリアを築く姿勢を、学生文化として根付かせる。 |
✔️ | ランキング依存からの脱却: 「就活人気企業ランキング」に左右されるのではなく、スキルやビジョンが合う企業を選ぶ就職活動へ。 |
大学1年生から始める ― キャリアオーナーシップ・タイムライン
日本の学生も、学業と並行して「自己ブランディング・社会理解・挑戦」を積み重ねるべきです。
以下はアメリカの学生体験をベースにした、理想的なキャリア形成ステップです。
🎓 大学1年生 ― 世界を広げる
- LinkedInアカウントを作成し、プロフィールを整える(写真・学歴・興味分野)。
- キャリアフェアに参加して、業界や職種を広く知る。
- 興味ある分野の先輩・社会人をフォローし、記事や投稿から学ぶ。
📚 大学2年生 ― 社会と接点を持つ
- OB・OG訪問を開始。LinkedInで理想のキャリアを歩む人を見つけ、コンタクトを取る。
- アルバイトやボランティアで社会経験を積み、自分の適性を探る。
- LinkedInで経験を発信し、自己ブランディングを始める。
💼 大学3年生 ― 実践と挑戦
- 各種インターンシップに参加し、働くイメージをリアルに体験する。
- 就活イベント・キャリアセミナーに積極的に参加し、企業理解を深める。
- LinkedInのプロフィールを更新し、スキルや成果をポートフォリオ化。
🚀 大学4年生 ― キャリアを形にする
- 自己分析とスキルの棚卸しを行い、進むべき業界・企業を明確化。
- スキルとビジョンがマッチする企業を選び、エントリー・面接へ。
- 「就活人気ランキング」に惑わされず、自分らしいキャリアを選択する。
この流れを大学1年から実践すれば、
日本にも「キャリアを主体的に築く文化」が根付きます。
そしてそれこそが、キャリアオーナーシップの実現です。
キャリアオーナーシップを実現するために ― 次に変えるべきこと
この流れを大学1年から実践すれば、日本にも「キャリアを主体的に築く文化」が必ず根付きます。
まさにそれこそが、キャリアオーナーシップの実現です。
しかし、今の日本はまだスタートラインにすら立てていません。
人気ランキングに踊らされ、3年夏に一斉に動き出し、失敗を恐れて挑戦を避ける——。
このままでは“自分のキャリアを生きる”ことはできません。
必要なのは、同時多発のアップデートです。
- 文化:挑戦と早期キャリア形成を称える土壌へ。
- 大学:1年次からのキャリア教育と外部接点の仕組み化。
- 企業:長期インターンと通年・スキル基準の採用設計。
- ツール(SaaS):学生×大学×企業をつなぐ可視化・連動基盤。
ここからは、いま日本に決定的に足りないものは何かを、文化/ツール(SaaS)/大学/企業の視点で具体的に洗い出します。
日本に足りないもの ― キャリアオーナーシップを根付かせるために
領域 | 不足しているもの |
---|
文化 | ・一括採用・年功序列に依存した慣習 ・就活人気企業ランキング偏重 ・失敗を許容しない風土(挑戦文化の不足) |
ツール(SaaS) | ・「大学×企業×学生」をつなぐプラットフォーム不足 ・OB/OG訪問やインターン履歴を一元管理する仕組みがない ・キャリアデータを蓄積・分析できるツールの不在 ・大学横断のタレントプールが形成されていない |
大学 | ・キャリア教育の開始が遅い ・OB/OG訪問支援が内輪的で限定的 ・キャリアセンターは「求人票・エントリー支援」が中心 ・海外大学や海外企業との接点が弱い |
企業 | ・ポテンシャル一括採用に依存しすぎ ・インターンが短期説明会型で実践性に欠ける ・継続的な採用ブランディング不足 ・1〜3年生と接点を持つ仕組みが未整備 |
これらを解決する文化づくり・仕組みづくり・SaaS整備が進めば、
日本にも「キャリアオーナーシップ」が自然に根付きます。
ダイレクトソーシング社が取り組んできた解決策
私たちは「キャリアオーナーシップ」を日本に根付かせるために、
文化・ツール・大学・企業それぞれの課題に対し、多角的にアプローチしてきました。
文化へのアプローチ
・LinkedIn Student Career Weekの開催を通じて、
学生が早期から社会・企業に触れる場を創出。
・Student Clubの運営により、学生主体のキャリア形成文化を育成。
ツールへのアプローチ
・LinkedIn活用支援を通じて、学生・企業がスキルや経験を
データで可視化し、オープンに発信できる仕組みを支援。
大学へのアプローチ
・LSCメンバー活動を通じ、学生団体やリーダー層と連携。
・大学のキャリア支援だけでは不足する「早期キャリア設計」を実現。
企業へのアプローチ
・ダイレクトソーシング支援サービスで、企業の新しい採用手法を浸透。
・採用ブランディングサービスで、魅力発信や学生との接点強化を支援。
こうした取り組みを通じて、私たちは「文化 × ツール × 大学 × 企業」をつなぎ、
日本にキャリアオーナーシップを根付かせるための基盤を作り続けています。
しかし、これだけでは解決できない
既存のサービスだけでは、日本にキャリアオーナーシップを根付かせるにはまだ不十分です。
文化・大学・企業すべてを動かすためには、サービスの進化と新しい仕組みが必要です。
「今の取り組み」を土台に、次の時代に最適化するための進化像を整理しました。
項目 | Before(既存サービス) | After(進化の方向性) |
---|
ダイレクトソーシング支援サービス | Before各企業ごとのスカウト代行・支援 | After学生接点データを統合し、採用全体を可視化・効率化する 採用SaaS へ進化 |
採用ブランディングサービス | Before企業の魅力を発信するコンテンツ制作・支援 | After企業だけでなく、学生個人の発信・自己ブランディングまで支援する仕組みへ 拡張 |
LinkedIn活用支援 | Beforeリクルーターや広告などの個別活用支援 | Afterスカウト・広告・学習を統合した 包括的活用モデル を提供 |
LinkedIn Student Career Week | Before年1〜2回の大型就活イベント | After年間を通じて企業・学生をつなぐ タレントプール化イベント へ進化 |
LinkedIn Student Club | Before学生主体のコミュニティ運営 | After学生+大学+企業を巻き込む 共同キャリアコミュニティ へ拡張 |
※ After の太字は、進化のコアとなる機能・提供価値です。
こうして私たちは、既存の枠を超えた「新規サービス」を創り、
日本に本物のキャリアオーナーシップを広げていきます。
学生体験のアップデートに、企業の採用はどう呼応するか
学生が1年生から「学ぶ・出会う・挑戦する」を積み上げるなら、企業側も
解禁期集中 → 通年の関係づくり/学歴中心 → スキル・成果中心へと、採用の前提をアップデートする必要があります。
下記は、学生の4フェーズに呼応して企業が実装すべき採用アクションを整理した“鏡写しのタイムライン”です。
🏁 認知と入口づくり(Brand & Reach)
- やること: 会社ページ・社員発信の強化/学内登壇・キャリアフェア共催/ミニハッカソン・ケース課題で「成果物」づくりの場を提供。
- 主なタッチポイント: 会社ページ、社員の投稿、ライト職場見学、学生アンバサダー制度。
- KPI: 新規フォロー・接点数、イベント流入、プロフィール閲覧→フォロー率、Opt-in取得率。
- やること: OB/OG訪問の標準化(予約〜FB記録)/短期プロジェクト・ジョブシャドー/プロフィール添削・成果物レビュー。
- 主なタッチポイント: OB/OG面談、勉強会、職種別コミュニティ、メンター1on1。
- KPI: 有効面談数、再会率(2回目接点)、コミュニティ継続参加率、スキルバッジ獲得者数。
🧪 実践評価と前倒し内定(Assess & Pre-offer)
- やること: 長期・実務型インターン(8週〜6か月)を主軸に、職種別ルーブリック×成果物レビューでスキル評価。育成型のケース/課題運用。優秀層へプレ内定・リターンオファー。
- 主なタッチポイント: 実務インターン、課題レビュー、ピア評価、現場座談会、カルチャーフィット面談。
- KPI: インターン→内定転換率、ルーブリック合格率、課題提出率、現場推奨スコア、候補者NPS。
🎯 コンバージョンとオンボーディング(Convert & Onboard)
- やること: 個別最適のオファーパッケージ(配属候補・研修・メンター提示)/内定〜入社のプリオンボーディング(e-learning・小課題)/卒研・留学と両立できる柔軟な入社設計。
- 主なタッチポイント: オファー面談、内定者コミュニティ、職種別ブートキャンプ、先輩バディ制度。
- KPI: 受諾率、辞退理由の定量化、立ち上がり到達速度(TTV)、早期離職率の低減。
横断で必要な仕組み(Phase1–4と連動)
- スキル・成果データの標準化: 職種別ルーブリック、成果物保管、FB履歴の一元化。
- 通年タレントプール運用: 学年・興味・スキルでセグメント配信、関係温度の管理。
- 評価の一貫性: 面接官トレーニング、質問バンク、評価基準のキャリブレーション。
- ブランド×採用の一気通貫計測: 記事/イベント→応募→評価→オファーのアトリビューション。
- 合意とプライバシー: 同意管理、アクセス権限、監査ログの整備。
まとめると、企業の採用は「解禁期に一斉に集めて選ぶ」から、
早期に出会い、育て、実践で確かめ、前倒しで決める へ。
これが学生側のキャリアオーナーシップと噛み合う、企業の新しい採用です。
学生・企業の変化に呼応し、大学キャリアセンターも進化する
従来の「求人票掲示・就活支援」だけの役割から、
学生データと企業データをつなぐハブとして、大学キャリアセンターも大きく変化します。
学年ごとの学生体験に合わせた伴走と、通年のキャリア形成支援が求められます。
🎓 1年生 ― 早期キャリア教育とリテラシー育成
- やること: 入学直後から「キャリア基礎科目」を開講/LinkedIn等プロフィール作成を必修化/業界セミナーを通じて関心を可視化。
- サービス内容: プロフィール整備ワークショップ/履修相談とキャリア相談の統合/OB・OG紹介DB整備。
- KPI: キャリア科目履修率/LinkedInアカウント作成率/キャリアフェア参加者数。
📚 2年生 ― 社会接点の提供と記録
- やること: OB/OG訪問や短期インターンを大学公認「キャリア履歴」として記録/語学・海外プログラム・ボランティアもデータ化。
- サービス内容: OB/OGマッチングシステム/ジョブシャドー・ボランティアプログラム公式化。
- KPI: OB/OG訪問件数/短期インターン参加率/学外活動の記録件数。
💼 3年生 ― 実践機会とスキル評価
- やること: 長期インターン・企業プロジェクトを単位認定/スキルバッジ付与/ES・面接支援を「スキル評価のキャリブレーション」へ。
- サービス内容: 産学連携プロジェクト/模擬面接データベース/スキル評価レポート。
- KPI: インターン履修単位数/スキルバッジ取得率/模擬面接→内定の相関データ。
🚀 4年生 ― マッチングとトランジション支援
- やること: 「人気ランキング」ではなく「スキル×ビジョンマッチング」を支援/内定後もプリオンボーディング・卒業後支援を継続。
- サービス内容: AIマッチング求人推薦/内定者向け学習プログラム/卒業生ネットワーク強化。
- KPI: マッチング精度(内定後定着率)/卒業後キャリア追跡率/大学ブランド評価。
横断的な変化
- 求人票掲示所から「学生データ×企業データのハブ」へ転換。
- OB/OG・インターン・授業履修を統合した「キャリアダッシュボード」を提供。
- 学生の行動データに基づき、大学の教育カリキュラムや産学連携を再設計。
つまり大学キャリアセンターは「就活サポート」から、
学生のキャリア形成を1年次から伴走するプラットフォーム機能へ。
企業・学生双方をつなぐ新しいキャリアインフラの中核へと進化します。
キャリアオーナーシップが社会にもたらすインパクト
学生が主体的にキャリアを築き、企業は通年・スキル基盤で採用し、大学はデータハブとして伴走する。
この三位一体の変化が回り出すと、日本社会全体のイシュー(ミスマッチ・早期離職・教育と実務の断絶)が着実に解消へ向かいます。
1. 人材市場の質的転換
- Before: 新卒一括採用/学歴中心/就活人気ランキング依存
- After: 通年採用/スキル・成果中心/ビジョンと強みのマッチング
- 効果: 採用ミスマッチ・早期離職の削減、入社後活躍の加速
2. 教育の在り方の変化
- Before: 知識の蓄積・卒業証書が価値の中心
- After: スキル習得・実践の証跡(成果物・評価・バッジ)が価値の中心
- 効果: 産学連携や長期インターンがカリキュラム化し、学びと就業がシームレスに
3. 企業の競争力向上
- Before: 高コスト・画一的採用・短期目線の充足
- After: データドリブンな採用・育成・配置/多様な即戦力の獲得
- 効果: 生産性とイノベーションの底上げ、「採用力=経営力」への進化
4. 個人のキャリア自律
- Before: 会社依存・就職がゴール・選択肢が狭い
- After: スタンドアロンに学び働く/転職・副業・起業が現実的な選択肢
- 効果: キャリアの所有感が高まり、ウェルビーイングと挑戦が両立
5. 社会全体への波及効果
- 生産性向上:ミスマッチ減少・立ち上がり短縮で一人当たり付加価値が上がる
- イノベーション創出:多様な才能の組み合わせが新規事業・研究を加速
- 教育改革の促進:評価が学歴→スキルへ移行し、大学の役割が再定義
- 国際競争力の強化:グローバルに通用するポータブルスキル人材が増加
まとめると、日本は「一括就活・終身雇用」の枠を超え、
学生・企業・大学・社会がデータと実践でつながる新しいキャリアエコシステムへとシフトします。
その中核を担うのが、私たちの描くキャリアオーナーシップ・プラットフォームです。
Direct Sourcingが実現するキャリアオーナーシップ・プラットフォーム
学生・企業・大学、そして社会全体の変化を受け止めるために、
私たちDirect Sourcing社は、キャリアオーナーシップを支える基盤を段階的に構築しています。
すでに実装した仕組みを土台に、今後はPhase1〜4の進化を通じて、真に新しいキャリアエコシステムを形にします。
Phase 1:イベントOS(LSCW運営基盤)
学生・企業・大学が集う大型イベントの運営を一元管理。
応募〜来場〜マッチング〜フィードバックまでをデータ化し、最小構成のオペレーションを確立。
Phase 2:学生キャリア支援レイヤー
大学キャリアセンター・OB/OG訪問・学生プロフィールを統合。
学生が「学ぶ・経験する・発信する」を通年で記録し、企業接点につなぐ仕組みを提供。
Phase 3:採用ブランディングレイヤー
企業が継続的に学生に価値を発信できるプラットフォーム。
コンテンツCMS、イベントLP生成、マルチチャネル配信を通じて、学生との関係をナーチャリング。
Phase 4:連携とエコシステム拡張
プロフィール・求人・学習・広告・ATS/CRMと双方向に接続。
大学・企業・学生・社会のデータを一つにつなぎ、通年最適化が可能な採用・教育エコシステムを実現。
こうして私たちは、イベントの一過性支援から、通年で「学び・挑戦・採用・社会実装」が循環する仕組みへ。
Direct Sourcing社は、日本にキャリアオーナーシップを根付かせる新しいキャリアプラットフォームの中核を担います。
キャリアオーナーシップが社会にもたらすインパクト
学生が主体的にキャリアを築き、企業は通年・スキル基盤で採用し、大学はデータハブとして伴走する。
この三位一体の変化が回り出すと、日本社会全体のイシュー(ミスマッチ・早期離職・教育と実務の断絶)が着実に解消へ向かいます。
1. 人材市場の質的転換
2. 教育の在り方の変化
3. 企業の競争力向上
4. 個人のキャリア自律
5. 社会全体への波及効果
まとめると、日本は「一括就活・終身雇用」の枠を超え、
学生・企業・大学・社会がデータと実践でつながる新しいキャリアエコシステムへとシフトします。
その中核を担うのが、私たちの描くキャリアオーナーシップ・プラットフォームです。