LinkedInとBizreachはどちらが採用しやすい?特徴や料金等を比較

LinkedInとBizreachのどちらを使うのが向いているか、迷っている採用担当者も多いのではないでしょうか。
どちらも優秀な人材と出会えるダイレクトリクルーティングサービスとして注目されており、活用の仕方次第で採用成功に大きく影響します。
本記事では、LinkedInとBizreachの特徴・ユーザー層・費用感・おすすめ企業タイプなどを比較し、採用成功につながる最適な選び方を解説します。
この記事でわかること
- LinkedInとビズリーチ、それぞれのサービスの特徴とは?
- ユーザーの年齢層・職種・転職意欲の違い
- 企業が支払う料金や費用体系の違い(成功報酬・定額制)
- 採用目的や規模に応じた最適なサービスの選び方
- 自社にどちらが向いているか判断するためのポイント
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LinkedInとBizreachのサービス概要
LinkedIn(リンクトイン)の概要
LinkedIn(リンクトイン)とは、ビジネスに特化したSNSです。現在、全世界で12億人以上、日本国内では約400万人が利用しており、ビジネス向けSNSとしては世界最大規模となっています。
FacebookやX(旧Twitter)と並ぶ大手ソーシャルメディアの一つですが、実名・職歴ベースで登録されることが特徴で、ビジネス利用に特化したプロフェッショナル向けのネットワークです。
採用活動では、法人向けサービスである「LinkedInタレントソリューションズ」を活用することで、潜在層を含むプロフェッショナル人材にダイレクトリクルーティングを行うことができます。
✔ LinkedInの概要まとめ
- ダイレクトリクルーティングを行えるビジネス向けSNS
- アメリカ発、日本にも公式オフィスを展開
- 世界で12億人以上、日本でも約400万人が利用
- 2016年、Microsoftに262億ドル(約3兆円)で買収
- 法人向けの「タレントソリューションズ」でスカウト・分析が可能
BizReach(ビズリーチ)の概要
BizReach(ビズリーチ)とは、ハイクラス人材の採用に強みをもつダイレクトリクルーティングサービスです。職務経歴書の充実度が高く、登録時に審査がある点が大きな特徴で、即戦力人材とのマッチングに特化しています。
企業やヘッドハンターが候補者に直接スカウトを送る仕組みで、当初はハイクラス層を中心にしていましたが、現在ではミドル層・若手層まで幅広くカバーするようになっています。
✔ BizReachの概要まとめ
- ダイレクトリクルーティングを行える日本発の転職サイト
- 多数の即戦力人材が登録、ほぼ日本国内ユーザー
- 企業やヘッドハンターからの直接スカウトが中心
- 当初はハイクラス特化 → 現在はミドル〜若手まで拡大
- 求職者の登録には、審査あり(職務経歴など)
- 専任コンサルタントが採用成功に向けた支援を実施
LinkedInとBizReachの比較

ここでは、LinkedInとBizReachの違いを比較表で整理しながら、それぞれの特徴やユーザー層、サービス内容、費用感の違いをわかりやすく解説します。
「どちらが自社に合っているか分からない」という方は、この比較を通じて判断材料を整理することができます。
LinkedInとBizReachの比較表
項目 | BizReach | |
---|---|---|
発祥国 | アメリカ | 日本 |
国内のユーザー数(概算) | 400万人以上(2024年9月時点) | 270万人(2024年時点) |
国内外の総ユーザー数(概算) | 12億人以上 | 日本国内ユーザー中心 |
利用する企業 | 外資系企業が多い | 日本企業が多い |
ユーザー層の特徴 | 一般層~ハイクラス層まで幅広い | 特にハイクラス層が多い ※階層を問わない方針に転換済 |
ユーザー登録時の審査 | なし | あり |
ユーザーの転職意欲 | さまざま | 高い |
ユーザーに多い職種 | 事業開発 | 営業・サービス |
マネジメント経験者 | 普通 | 多い |
バイリンガル人材 | 多い | 普通 |
転職に対する顕在層と潜在層 | 顕在層・潜在層 | 顕在層が中心 |
使い方のトレーニングプログラム | あり | なし |
専任コンサルタント | あり | あり |
採用コンテンツの作成サポート | なし | あり |
ユーザーに関する違い
LinkedInとBizReachのユーザーに関する違いについて解説します。
ユーザー数
各社のユーザー数(2024年9月時点)は以下の通りです。
- LinkedIn:日本国内で約400万人以上、全世界で12億人以上
- BizReach:約270万人(日本国内に特化)
登録ユーザー数は、グローバル展開を行っているLinkedInの方が圧倒的に多いのが特徴です。
また、どちらも企業・求職者双方の利用が年々増加傾向にあります。
ユーザーの転職意欲
BizReachは「転職サイト」として明記されており、登録者の多くは明確に転職を希望しています。
一方、LinkedInはあくまでビジネスSNSとして運営されており、転職以外にも情報収集やネットワーキング、学習目的など、幅広い用途で利用されています。
特にBizReachでは、転職希望者自身が有料プラン(月額5,478円(Web)/5,500円(AppStore))を選択して、より多くの求人へ応募できる仕組みが存在します。
このように、自ら課金してまで転職活動を行うユーザーが多いBizReachは、LinkedInに比べて転職に対する温度感が高い傾向にあるといえるでしょう。
ユーザー審査の有無
BizReachでは、ユーザーが登録する際に職務経歴や現在の年収などを入力し、事前審査が行われます。審査基準に満たないと判断された場合、登録を断られるケースもあります。
一方で、LinkedInにはそのような登録審査はありません。誰でも自由にアカウントを作成できる点が特徴です。
ただし、LinkedInは偽名・経歴詐称・重複アカウントを禁止しており、不正と判断された場合にはアカウント停止や本人確認(免許証提出など)が求められることもあります。
年齢層
登録ユーザーの年齢層を見ると、BizReachの方が年齢層が高い傾向にあります。
BizReachは、31〜45歳のミドル人材が全体の約55.5%を占めており、マネジメント経験や実務経験のある即戦力層が多く登録しています。
一方、LinkedInでは、20代の割合が最も多く約24.5%、20〜30代で約47.1%を占めており、若手~ミドル層まで広く分布しています。
年齢層で比較すると、BizReachは管理職・中堅層向けの採用に、LinkedInは若手やバイリンガル層・多様なバックグラウンドの採用に適しているといえます。
参考:
2024年1月更新!性別・年齢別 SNSユーザー数 | 株式会社ガイアックス
30代・40代のビズリーチ会員レポート|ビズリーチ
職種
BizReachでは、営業・サービス職がユーザー全体の3分の1以上を占めており、次に多いのが経営・管理・人事職です。
この2つで登録者の約50%近くを構成しています。
一方、LinkedInにおいて最も登録割合が高いのはビジネスデベロップメント(事業開発)です。
営業職の割合は、教育関連職に次ぐ3番手となっています。
そのため、営業・管理職の採用を中心に考える場合はBizReach、事業開発・グローバル対応職種を求める場合はLinkedInがよりマッチするといえるでしょう。
マネジメント経験のある人材の多さ
BizReachは、他のサービスと比較してマネジメント経験を持つ即戦力人材が多く登録している点が特徴です。
特に、「5人以上のマネジメント経験がある」と回答したユーザーは、全体の45.3%にのぼります。

(2024年5月時点、弊社独自の調査結果より)
バイリンガル人材
LinkedInはグローバルSNSという性質上、英語ネイティブの海外人材や、英語ネイティブレベルの日本人が多く登録しており、バイリンガル人材のプールは国内最大級です。
海外拠点のある企業、外資系、社内公用語が英語の企業にとっては、LinkedInが最も効果的な採用チャネルのひとつとなります。
返信率・面談率
スカウトメールへの返信率は、LinkedInが11.85%、BizReachが6.94%と、LinkedInの方が高い傾向にあります。
一方、返信後に実際の面談へ進んだ面談率では、LinkedInが34.47%に対し、BizReachは63.61%と圧倒的な差が出ています。
この差は、BizReachが転職顕在層、LinkedInが転職潜在層を多く抱える媒体特性の違いに起因します。
つまり、BizReachでは「返信されるスカウト文面の工夫」が、LinkedInでは「返信後の動機づけと面談誘導」が、それぞれ採用成功の鍵となります。
(2024年5月時点・弊社独自の調査結果に基づく)
サービス内容に関する違い
LinkedInとBizReachのサービス内容に関する違いについて解説します。
採用に至るまでのサポート体制
LinkedInの法人向けサービス「LinkedInタレントソリューションズ」では、営業担当およびコンサルタントが採用活動を支援します。
主なサポート内容:
- 初級~上級のトレーニングセミナー(LinkedIn活用法)
- 採用ノウハウに関するeラーニングプログラム
- オンラインサポート(チャット等)
- 四半期ごとのKPIレポート(利用率・返信率・面談率など)
- 他企業ユーザーとの情報共有・交流
また、採用に至った場合は、候補者がLinkedIn上で辿った経路のトラッキングデータも提供され、データドリブンな採用改善が可能です。
一方、BizReachでは専任コンサルタントが伴走し、採用成功までのサポートを行います。
主な支援内容:
- 母集団形成の方針アドバイス
- 候補者選定の絞り込みサポート
- スカウト文面の添削
BizReachではツール操作というよりも、採用成功に向けたノウハウ支援や戦略面の伴走が中心です。企業向けセミナーも開催されており、ダイレクトリクルーティング実践に関する研修が含まれています。
サイトUI(ユーザーインターフェース)の使いやすさ
BizReachは日本国内の企業・候補者に最適化された転職プラットフォームであり、画面構成・用語・ナビゲーションなどが日本人ユーザーにとってなじみやすい設計になっています。
一方、LinkedInはグローバル仕様のUIがベースとなっており、部分的に英語表示が残っていたり、検索ロジックや操作体系が独特だったりするため、慣れるまでにやや時間がかかると感じる日本人ユーザーも多い傾向にあります。
参考:LinkedInの検索画面

料金体制
料金面での最大の違いは、BizReachは「採用成功時に成果報酬が発生」する点です。一方で、LinkedInには成果報酬がなく、月額料金ベースの定額課金モデルとなっています。
BizReachの利用料金内訳
- 月額基本料金(半年契約制・プランに応じて変動)
- スカウトメール追加送信料金(基本枠を超えた場合)
- 採用が決定した場合、成果報酬 × 採用人数(最低金額あり)
LinkedInの利用料金内訳
- 月額基本料金(ライセンス契約制・料金は非公開)
- スカウトメール追加クレジット(基本付与分を超えた場合)
- 広告出稿費(任意で掲載可能)
- その他オプション利用料(プレミアム分析など)
LinkedInは何名採用しても成果報酬が一切かからないため、大量採用・通年採用を行う企業にとってはコストメリットが非常に大きいサービスです。
LinkedInのスカウトメールは「クレジット制」
LinkedInのスカウト機能では、メール送信にはクレジット(InMail)が使われます。毎月150クレジットが付与され、スカウト1通=1クレジットを消費します。
特徴的なのは、送信したスカウトに返信があれば、そのクレジットは自動返却される点です。つまり、返信率が高いほど、基本料金内で継続的なアプローチが可能となります。
また、未使用クレジットは最大600クレジットまで繰越可能なため、一時的に利用量が落ちた月でも翌月以降に有効活用できます。
このように、LinkedInは成果報酬なし×クレジット返却制度という仕組みにより、コストを可視化しやすく、ROIを最大化しやすい設計となっています。
LinkedInとBizReach、向いている企業の特徴

LinkedInとBizReachについて、それぞれどのような企業に向いているのかを具体的に整理します。
LinkedInが向いている企業の特徴
LinkedInの魅力は、幅広いユーザー層と、採用担当者向けの充実したトレーニングプログラムにあります。
以下のような企業にとって、LinkedInは特に相性が良いと言えます。
- ✔️ 転職潜在層を含めて、より適した人材をじっくり探したい
- ✔️ 候補者の発信やプロフィールからパーソナリティも重視したい
- ✔️ 複数名の採用を予定しており、定額制で効率よく採用したい
- ✔️ 採用にかけられるコストが限られている
- ✔️ 企業認知・採用ブランディングにも力を入れたい
- ✔️ バイリンガル・グローバル人材を採用したい
BizReachが向いている企業の特徴
BizReachの魅力は、即戦力となるハイクラス人材が豊富な点と、専任コンサルタントの伴走支援を受けながら採用活動を進められる点です。
以下のような企業にとって、BizReachは非常に有効な選択肢となります。
- ✔️ 転職顕在層にアプローチして、短期間で採用したい
- ✔️ 採用予定人数は少ないが、質を重視したい
- ✔️ 従来型の転職エージェント活用に慣れている
- ✔️ 担当者からのきめ細やかなアドバイスを受けたい
- ✔️ 採用にかけられる予算が十分にある
- ✔️ 管理職やマネジメント経験者を採用したい
まとめ
本記事では、LinkedInとBizReachのサービス特徴・ユーザー層・料金体系・向いている企業などを比較し、それぞれの強みと違いを解説しました。
どちらにも明確なメリットがあり、自社の採用ターゲットや戦略に応じて選定することが、採用成功への近道です。
また、弊社は「ダイレクトリクルーティング支援専門企業」として、LinkedIn・BizReachをはじめとする40以上のスカウト媒体の運用実績をもとに、戦略立案〜実行支援を行っています。
外資・日系大手からベンチャーまで、あらゆる企業様の採用をサポートしており、媒体ごとの母集団構造や返信率・面談率の推定シミュレーションにも対応可能です。
「どの媒体が自社に合うか見極めたい」「比較したいけど違いがよくわからない」といった場合は、ぜひお気軽にご相談ください。
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竹村 朋晃
著者プロフィール 竹村 朋晃(Tomoaki Takemura)
株式会社ダイレクトソーシング 代表取締役CEO
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2005年に野村総合研究所に入社。大手損害保険会社のシステム設計・開発に従事し、エンジニアとしてのキャリアをスタート。 2015年、ダイレクトソーシングの可能性に着目し、株式会社ダイレクトソーシングを創業。データドリブンな採用を軸に、候補者データの構造化、スカウト改善、タレントプール構築などを通じて、累計500社以上の採用支援を行う。 2017年よりLinkedIn公式パートナーとして、日本企業へのLinkedIn活用を支援。2025年には「LinkedIn Student Career Week」を主催し、5,000名超の学生と40社超の企業をマッチングさせるなど、イベントプロデュースでも実績多数。 「Stand Alone Complex Society(個が独立し共創する社会)」の実現を掲げ、採用における価値創造を追求している。 趣味はウェイクボードとテニス。お台場在住。技術と営業を横断する“ハイブリッド人材”として、採用の進化に挑み続けている。
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