大企業の採用ブランディング評価軸7選 | 株式会社ダイレクトソーシング
採用ブランディング
2026.07.24

大企業の採用ブランディング評価軸7選

大企業が採用ブランディング支援を評価する軸とは、「①EVPの明確さ ②候補者接点の一貫性 ③データ計測性(スカウト返信率・応募率・承諾率)④社員の実感との一致 ⑤部門横断ガバナンス ⑥グローバル・職種対応 ⑦内製化・運用継続性」の7つです。支援会社の提案を並べて比較する前に、この7軸で自社の現在地と要件を言語化しておくことで、「どの会社が良いか」ではなく「自社に何が足りないか」から逆算した選定ができます。本記事では7軸の中身とチェック質問、成熟度の簡易診断、比較検討の前に整えるべき社内体制、90日で評価体制を作るロードマップまでを実務目線で解説します。

「採用ブランディング支援会社から複数の提案をもらったが、制作物のトーンや実績紹介ばかりで、どう評価すればよいか分からない」「経営から『採用ブランドを強化せよ』と指示されたが、投資対効果をどう説明すべきか悩んでいる」——。大企業の人事部長・採用責任者・タレントアクイジション責任者から、当社にはこうしたご相談が数多く寄せられます。

採用ブランディングは、戦略設計のみで50万〜300万円、制作込みなら300万〜1,000万円以上と決して小さくない投資です。にもかかわらず、評価の軸を持たないまま支援会社を比較すると、「提案書の見栄え」や「有名企業の事例数」といった表層的な印象で選んでしまい、成果を測れない契約になりがちです。

本記事は、日本初のLinkedIn公式パートナーとして300社以上を支援し、60万件超のスカウト運用データを持つ株式会社ダイレクトソーシングが、大企業が採用ブランディング支援を評価するための7つの軸と、比較検討の前に整えるべき社内体制を整理します。なお、本記事の7軸はあくまで「論点の列挙」であり、特定の支援会社の順位付けではありません。

大企業の採用ブランディング支援 評価軸7選 支援会社を比較する前に整える社内体制 2026年版

✅ この記事でわかること

✔️ 評価軸7選 EVP・接点一貫性・データ計測性・実感との一致・ガバナンス・グローバル対応・内製化の7軸と各軸のチェック質問
✔️ 簡易診断 7軸×成熟度3段階のマトリクスで自社の現在地を測る方法
✔️ 社内体制3要素 経営コミット・データ基盤・現場巻き込みを比較検討の前に整える理由
✔️ RFP・面談での使い方 7軸をRFPの要求項目とベンダー面談の質問に変換する方法
✔️ 90日ロードマップ 現状診断→体制構築→評価実行で「比較できる状態」を作る手順

📌 この記事はこんな方におすすめです

  • 採用ブランディング支援会社の比較検討を任された大企業の人事部長・採用責任者の方
  • 複数社の提案を前に、評価の基準を社内で説明できる形にしたいタレントアクイジション責任者の方
  • 採用ブランディングへの投資を、稟議で通る「測れる計画」に落とし込みたい方
  • 過去にブランディング施策が「作って終わり」になった経験があり、次は運用まで見据えたい方
⚡ 5行で読む結論

  • 評価軸は7つ:EVPの明確さ/候補者接点の一貫性/データ計測性/社員の実感との一致/部門横断ガバナンス/グローバル・職種対応/内製化・運用継続性(順不同の論点整理であり順位付けではありません)
  • 比較の前に「自社の現在地」を診断する:7軸×成熟度3段階のマトリクスで、支援会社に依頼すべき領域を特定してから提案を聞く
  • 社内体制3要素が成否を分ける:経営コミット・データ基盤・現場巻き込みが揃っていないと、どの支援会社を選んでも成果が出にくい
  • 7軸はRFPと面談質問に変換して使う:「実績を見せてください」ではなく「この軸をどう改善し、どのKPIで測るか」を聞く
  • 評価体制は90日で作れる:Day 1-30現状診断 → Day 31-60体制構築 → Day 61-90評価実行の3ステップ

採用ブランディング支援の評価軸とは?なぜ比較の前に軸が必要か

採用ブランディング支援の評価軸とは、支援会社の提案・実績・体制を「自社の課題に効くかどうか」で判断するための共通のものさしのことです。軸がない状態で複数社の提案を聞くと、各社が得意分野を起点に語るため論点がすれ違い、「印象の比較」しかできなくなります。評価軸を先に固定すれば、同じ質問を全社に投げかけ、回答を横並びで検証できます。

理由1:採用ブランディングは「成果が見えにくい投資」だから

採用ブランディングの費用相場は、戦略設計のみで50万〜300万円(期間1〜6ヶ月)、コンテンツ制作まで含めると300万〜1,000万円以上に達します。広告のように翌週の数字で効果が見える投資ではないため、着手前に「何をもって成功とするか」を評価軸として定義しておかないと、1年後に投資対効果を誰も説明できない状態になります。採用ブランディングの基本的な進め方は採用ブランディングの記事で解説しています。

理由2:大企業は「関係者が多い」ぶん、軸がないと選定が迷走するから

大企業の採用ブランディングには、人事だけでなく広報・経営企画・事業部門・海外拠点が関わります。評価軸を明文化しないまま選定を進めると、部門ごとに重視するポイントが異なり、「誰の意見で決まったのか分からない」選定になりがちです。7軸という共通言語を先に作ることが、部門横断の合意形成そのものになります。

理由3:足りないのは「支援会社」ではなく「社内の受け皿」であるケースが多いから

当社が300社以上の採用支援で見てきた実感として、採用ブランディングが機能しない原因の多くは支援会社の力量ではなく、データ計測の基盤がない・現場が協力しない・発信のガバナンスがないといった発注側の体制の問題です。評価軸で自社の現在地を先に診断すれば、「支援会社に依頼すべきこと」と「先に社内で整えるべきこと」を切り分けられます。

大企業の採用ブランディング評価軸7選

大企業が採用ブランディング支援を評価する軸は、「EVPの明確さ」「候補者接点の一貫性」「データ計測性」「社員の実感との一致」「部門横断ガバナンス」「グローバル・職種対応」「内製化・運用継続性」の7つです。いずれも「自社の状態」と「支援会社の対応力」の両方を測る軸として使えます。なお、この7軸は順不同の論点整理であり、特定の支援会社の順位付けではありません。

大企業の採用ブランディング支援 評価軸7選 EVPの明確さ 候補者接点の一貫性 データ計測性 社員の実感との一致 部門横断ガバナンス グローバル職種対応 内製化運用継続性

評価軸1:EVPの明確さ——EVP(Employee Value Proposition=従業員価値提案)とは、「候補者がこの会社で働くべき理由」の言語化です。報酬・成長機会・事業意義・働き方など、競合他社ではなく自社を選ぶ根拠を候補者目線で定義できているかが、すべての発信の土台になります。

チェック質問
□ 自社のEVPを1分で説明できる資料があるか
□ EVPは候補者調査・社員調査に基づいているか(役員の思いだけになっていないか)
□ 職種別(エンジニア・営業など)に訴求の重点を変えられているか
評価軸2:候補者接点の一貫性——求人票・スカウト文面・採用サイト・SNS・面接・オファー面談まで、候補者が触れるすべての接点で「同じ会社の姿」が伝わっているか。接点ごとにメッセージがバラバラだと、候補者は「どれが本当の姿か」を疑い、選考途中の離脱につながります。候補者体験全体の設計は候補者体験(CX)の記事で詳しく解説しています。

チェック質問
□ 候補者接点を一覧化した「接点マップ」があるか
□ スカウト文面と面接で語られる内容は整合しているか
□ 面接官によってメッセージがぶれない仕組み(トレーニング・ガイド)があるか
評価軸3:データ計測性(スカウト返信率・応募率・承諾率)——ブランディングの効果を「なんとなく認知が上がった」ではなく、スカウト返信率・応募率・内定承諾率という採用ファネルのKPIで計測できるか。当社の60万件超のスカウト運用データでも、企業の発信力とスカウト返信率には明確な関係が見られます。返信率改善の実務はスカウト返信率の記事をご覧ください。

チェック質問
□ スカウト返信率・応募率・承諾率を現時点で月次計測できているか
□ 施策の前後で数値を比較できるデータ基盤(ATS等)があるか
□ 支援会社はどのKPIを、どの頻度でレポートすると約束しているか
評価軸4:社員の実感との一致——発信している「会社の姿」と、社員が日常で感じている実態に乖離がないか。実態と乖離した美化されたブランディングは、口コミサイトや面接での逆質問で必ず露呈し、入社後のギャップ退職という最悪の形でコストになります。ブランディングは「よく見せる」ことではなく「正しく伝える」ことが出発点です。

チェック質問
□ 社員エンゲージメント調査や退職理由の分析結果を発信内容と突き合わせているか
□ 発信するストーリーは実在の社員・実在のエピソードに基づいているか
□ 入社1年以内の社員に「入社前後のギャップ」をヒアリングしているか
評価軸5:部門横断ガバナンス——人事・広報・事業部門・海外拠点がそれぞれ発信する時代に、採用ブランドのメッセージ・トーン・ビジュアルを全社で統制する仕組みがあるか。大企業特有の「部門ごとに採用サイトやSNSアカウントが乱立し、別の会社に見える」状態は、投資を分散させブランドを毀損します。

チェック質問
□ 採用ブランドのオーナー(意思決定者)は一人に定まっているか
□ 部門・拠点の発信をレビューする会議体やガイドラインがあるか
□ 支援会社は複数部門の利害調整を伴うプロジェクトの進行経験があるか
評価軸6:グローバル・職種対応——エンジニア・データサイエンティスト・海外拠点人材など、採用難易度の高いターゲットにブランドを届けられるか。世界13億人・日本500万人のユーザーを持つLinkedInのようなグローバルプラットフォームでの発信設計や、英語でのEVP展開まで対応できるかは、大企業では必須の確認事項です。LinkedInの基礎はLinkedInとは?の記事をご覧ください。

チェック質問
□ 採用したい職種ごとに「どこで・何を・どの言語で」発信するか設計されているか
□ 英語圏・アジア圏の候補者に届くチャネル(LinkedIn等)を運用できているか
□ 支援会社は技術職・グローバル人材向けの発信支援の経験があるか
評価軸7:内製化・運用継続性——支援会社との契約が終わった後も、自社でブランドを運用し続けられる設計があるか。採用ブランディングは「作って終わり」の制作物ではなく、発信と検証を回し続ける運用です。ノウハウ・テンプレート・運用マニュアルを社内資産として残す計画がない支援は、契約終了と同時に効果が減衰します。

チェック質問
□ 契約終了後に社内の誰が・何を・どの頻度で運用するか決まっているか
□ 支援会社はガイドライン・テンプレート等の社内移管を提案しているか
□ 12〜18ヶ月後の内製化マイルストーンを契約時に合意できるか

現在地を測る簡易診断|7軸×成熟度3段階マトリクス

支援会社の比較を始める前に、7軸それぞれについて自社が「Level 1:初期」「Level 2:標準化」「Level 3:最適化」のどの段階かを診断してください。この診断結果が、支援会社に依頼すべき領域(弱い軸)と、社内で先に整えるべき領域の切り分けになります。

採用ブランディング支援の評価軸7×成熟度3段階マトリクス 自社の現在地を診断するフレームワーク

評価軸Level 1:初期Level 2:標準化Level 3:最適化
① EVPの明確さ言語化されていない資料として明文化済み職種別に検証・更新している
② 候補者接点の一貫性媒体ごとにバラバラ主要接点は統一済み全接点を定期監査している
③ データ計測性感覚で判断している返信率等の主要KPIを月次計測KPIに基づき投資判断している
④ 社員の実感との一致乖離を把握していない社員調査を実施している調査結果を発信に反映している
⑤ 部門横断ガバナンス部門ごとに個別発信会議体で調整している全社基準で統制している
⑥ グローバル・職種対応日本語のみで発信英語版を整備済み国・職種別に最適化している
⑦ 内製化・運用継続性外部依存が前提一部を社内で運用社内主導で継続改善している

診断の目安として、Level 1の軸が4つ以上ある場合は、支援会社の比較よりも先に社内体制の整備(次章)に着手すべき段階です。逆にLevel 2以上が5軸を超えていれば、支援会社の力を吸収する土台があり、比較検討を始める好機と言えます。診断は人事内だけで行わず、広報・事業部門・最近の入社者にも同じ表を渡し、認識のズレ自体を発見材料にしてください。

比較検討の前に整える社内体制|経営コミット・データ基盤・現場巻き込み

どの支援会社を選ぶかよりも成果を左右するのが、「経営コミット」「データ基盤」「現場巻き込み」という発注側の社内体制3要素です。当社が300社以上を支援してきた経験では、この3要素が揃っている企業は支援会社のアウトプットを自社の資産に変換できる一方、揃っていない企業は優れた提案を受けても実行段階で停滞します。

採用ブランディング支援の比較検討前に整える社内体制3要素 経営コミット データ基盤 現場巻き込み

要素1:経営コミット——「人事の施策」ではなく「経営の投資」にする

採用ブランディングは全社の顔を再定義する仕事であり、人事部単独の権限では完結しません。予算とオーナー(責任者)を明確にし、四半期レビューに経営層が参加する体制を先に作ってください。経営が「短期の採用数」と「長期のブランド資産形成」を分けて評価する姿勢を示すだけで、施策の持続性は大きく変わります。稟議の設計では、人材紹介手数料(理論年収の35〜40%/名)への依存を下げる投資という比較構造が最も説明しやすい方法です。

要素2:データ基盤——「測れる状態」を先に作る

評価軸3(データ計測性)で見たとおり、スカウト返信率・応募率・承諾率を計測できる基盤がなければ、支援の効果は永遠に検証できません。ATSでの候補者データ一元管理と、施策前のベースライン計測(現在の返信率・応募率)だけは、契約前に必ず済ませてください。複数媒体・複数部門のデータを統合する設計はスカウト一元管理の記事が参考になります。

要素3:現場巻き込み——ブランドの素材は現場にしかない

EVPの根拠となるエピソードも、候補者が会う面接官も、すべて現場にあります。社員インタビューへの協力体制、面接官のメッセージトレーニング、事業部側の発信ガイドラインを整えることで、支援会社が作る戦略・コンテンツに「実態の裏付け」が生まれます。現場を巻き込まないブランディングは、評価軸4(社員の実感との一致)で必ず破綻します。

評価軸をRFP・ベンダー面談でどう使うか

7つの評価軸は、そのままRFP(提案依頼書)の要求項目と、ベンダー面談の質問リストに変換して使います。ポイントは「実績を見せてください」という漠然とした依頼ではなく、「この軸を、どの手順で、どのKPIで改善するか」を各社に同じ形式で回答させることです。RFP作成の全体像はベンダー選定RFPの記事12項目要件定義の記事で詳しく解説しています。

RFPへの落とし込み:診断結果の「弱い軸」を要求項目にする

成熟度診断でLevel 1だった軸を優先課題としてRFPに明記し、「当社は評価軸③データ計測性がLevel 1(感覚で判断)です。貴社の支援でどのKPIを・いつまでに・どの水準まで改善する計画かを提案してください」という形式で依頼します。自社の現在地を開示するほど、提案の具体性は上がり、各社の回答の差が見えやすくなります。予算欄には費用相場(戦略設計のみ50万〜300万円/制作込み300万〜1,000万円以上、ブランド調査50万円〜・ペルソナ設計20〜50万円・コンテンツ制作30万円〜等の内訳)を参考にレンジを示すと、過剰提案・過少提案の両方を防げます。

ベンダー面談:7軸を「質問」に変換する
評価軸面談での質問例良い回答のサイン
① EVPEVPをどんな調査・手順で言語化しますか?候補者・社員双方への調査プロセスを具体的に説明できる
② 接点一貫性接点ごとのメッセージのズレをどう検出しますか?接点マップや監査の方法論を持っている
③ データ計測性どのKPIを、どの頻度でレポートしますか?返信率・応募率・承諾率など採用ファネルの数値で語る
④ 実感との一致実態と発信の乖離が見つかった場合どうしますか?「発信を実態に合わせて修正する」と明言する
⑤ ガバナンス複数部門の利害調整をどう進めますか?会議体設計・合意形成の進行実務まで踏み込める
⑥ グローバル・職種技術職・海外人材向けの発信はどう設計しますか?LinkedIn等のチャネル特性と職種別訴求を語れる
⑦ 内製化契約終了後、当社は何を自走できるようになりますか?移管する成果物とマイルストーンを具体的に示せる

面談後は、7軸それぞれについて「回答の具体性」を社内の複数名で記録し、事実ベースで突き合わせます。この評価は自社にとっての適合度を測るものであり、支援会社そのものの優劣や順位を付けるものではない点を、社内の評価シートにも明記しておくと、選定プロセスが健全に保たれます。

90日で評価体制を作るロードマップ

採用ブランディング支援の評価体制は、「Day 1-30:現状診断」「Day 31-60:体制構築」「Day 61-90:評価実行」の90日ロードマップで構築できます。支援会社への声かけを急ぐ前に、この90日を投資することで、比較検討の質と契約後の成果が大きく変わります。

採用ブランディング支援の評価体制を90日で作るロードマップ 現状診断 体制構築 評価実行

Day 1-30:現状診断——7軸で自社を測る

7軸×成熟度3段階のマトリクスで自己診断を行い、候補者接点の棚卸し、社員の実感の簡易調査(既存のエンゲージメント調査の流用で可)、KPI計測状況の確認を進めます。このフェーズのアウトプットは「弱い軸の特定」と「ベースライン数値(現在のスカウト返信率・応募率・承諾率)」の2つです。

Day 31-60:体制構築——経営・データ・現場を揃える

経営スポンサーの確定、データ計測基盤の整備、部門横断の会議体設置を並行して進め、診断結果をもとにRFPと評価シートを作成します。大企業ではセキュリティ審査・法務確認の前さばきもこの期間に始めておくと、契約段階での停滞を防げます。

Day 61-90:評価実行——面談・パイロット設計・KPI合意

候補会社との面談を7軸の質問リストで実施し、対象職種を絞ったパイロット範囲を決め、契約時にKPI(何を・いつまでに・どの水準へ)を合意します。90日後に見直すレビュー日程まで契約前に設定しておくのが、「作って終わり」を防ぐ最後の仕掛けです。契約後の運用改善サイクルは採用90日運用の記事が参考になります。

よくある失敗パターン4つと対策

採用ブランディング支援の活用で大企業が陥りやすい失敗は、「制作物ゴール化」「実態との乖離」「部門バラバラ発信」「効果測定の先送り」の4パターンに集約されます。いずれも7つの評価軸を契約前に使うことで防げるものです。

❌ 失敗1:制作物がゴールになる

採用サイトやコンセプトムービーの完成で満足し、その後の発信・検証が止まって効果が減衰する。

✅ 対策:評価軸⑦(内製化・運用継続性)を契約前に確認し、納品後の運用計画と社内の担当者をセットで決めておく。
❌ 失敗2:実態と乖離した「盛った」発信

理想の姿だけを発信した結果、口コミや面接で実態が露呈し、かえって信頼を失い早期離職も増える。

✅ 対策:評価軸④(社員の実感との一致)を運用ルール化し、社員調査と発信内容の突き合わせを年1回以上実施する。
❌ 失敗3:部門ごとにバラバラの発信

事業部や拠点が個別にサイト・SNS・イベントを走らせ、候補者から見ると「別の会社」に見えてしまう。

✅ 対策:評価軸⑤(部門横断ガバナンス)に基づき、ブランドのオーナーと発信ガイドライン・レビュー会議体を先に設置する。
❌ 失敗4:効果測定の先送り

「ブランディングは長期戦だから」と測定を曖昧にしたまま走り、更新時期に投資判断ができなくなる。

✅ 対策:評価軸③(データ計測性)に基づき、契約前にベースラインを計測し、返信率・応募率・承諾率のKPIレビューを四半期で設定する。

まとめ|軸を持てば、比較は「自社の意思決定」になる

採用ブランディング支援の比較検討は、支援会社の情報収集からではなく、「①EVPの明確さ ②候補者接点の一貫性 ③データ計測性 ④社員の実感との一致 ⑤部門横断ガバナンス ⑥グローバル・職種対応 ⑦内製化・運用継続性」という7つの評価軸で自社の現在地を診断することから始めてください。弱い軸を特定し、経営コミット・データ基盤・現場巻き込みの社内体制3要素を整え、7軸をRFPと面談質問に変換すれば、90日で「提案を数字と事実で評価できる状態」が作れます。軸を持った企業にとって、支援会社選びは「売り込まれる場」ではなく「自社の意思決定」になります。

当社ダイレクトソーシングは、日本初のLinkedIn公式パートナーとして、300社以上の支援実績と60万件超のスカウト運用データをもとに、採用ブランディングを「発信して終わり」にせず、スカウト返信率・応募率・承諾率という採用ファネルの数値改善に接続する支援を行っています。40種以上の採用メディアに対応しているため、LinkedInに限らず貴社のターゲット職種に合うチャネル設計からご相談いただけます。実際の支援イメージはアッヴィ社の事例もご参照ください。

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「7軸で診断したら弱点だらけだった」「ブランディング投資をスカウト返信率・承諾率の改善につなげたい」——。60万件超のスカウト運用データをもとに、貴社の採用ブランドの現在地と優先課題を無料で診断します。

  • 日本初のLinkedIn公式パートナー——グローバル・エンジニア採用のブランド発信に強い
  • 300社以上の支援実績——大企業の部門横断プロジェクトの進行経験が豊富
  • データドリブン——返信率・応募率・承諾率でブランディングの効果を可視化

よくある質問(FAQ)

Q採用ブランディング支援の評価軸とは何ですか?
A

支援会社の提案や自社の準備状況を判断するための共通のものさしで、①EVPの明確さ ②候補者接点の一貫性 ③データ計測性(スカウト返信率・応募率・承諾率)④社員の実感との一致 ⑤部門横断ガバナンス ⑥グローバル・職種対応 ⑦内製化・運用継続性の7つに整理できます。順位付けではなく、自社の課題と支援会社の対応力を照合するための論点整理です。
Q採用ブランディング支援の費用相場はどれくらいですか?
A

戦略設計のみで50万〜300万円(期間1〜6ヶ月)、コンテンツ制作まで含めると300万〜1,000万円以上が目安です。内訳の相場は、ブランド調査50万円〜、ペルソナ設計20〜50万円、ブランドストーリー開発100万円〜、コンテンツ制作30万円〜程度です。RFPに予算レンジを示すと、過剰・過少提案を防げます。
Q採用ブランディングの効果はどんな指標で測ればよいですか?
A

採用ファネルに直結する「スカウト返信率」「応募率」「内定承諾率」の3指標を軸に、補助指標として採用サイト流入・SNSフォロワー・社員紹介数などを組み合わせるのが実務的です。重要なのは施策開始前にベースライン(現状値)を計測しておくことで、これがないと効果検証は不可能になります。
Q社内体制が整っていない段階で支援会社に相談してもよいですか?
A

相談自体は問題ありませんが、契約は体制の目処が立ってからをおすすめします。7軸の成熟度診断でLevel 1の軸が4つ以上ある場合は、経営コミット・データ基盤・現場巻き込みの3要素を90日かけて整えるのが先です。診断や体制づくりの段階から伴走してくれる支援会社を選ぶのも一つの方法です。
Q採用ブランディングとダイレクトリクルーティングはどう関係しますか?
A

相互に強化し合う関係です。ブランドが明確な企業はスカウトの返信率が上がりやすく、逆にスカウト運用で得られる候補者の反応データは、EVPや訴求の改善材料になります。矢野経済研究所の調査ではダイレクトリクルーティング市場は2024年度1,275億円規模(見込)へ拡大しており、スカウトとブランディングを一体で設計する企業が増えています。
Q評価にはどれくらいの期間をかけるべきですか?
A

現状診断に30日、社内体制の構築とRFP作成に30日、ベンダー面談から契約・KPI合意までに30日の計90日が標準です。急いで1ヶ月で決めるより、90日かけて評価体制を作ってから選定した方が、契約後の成果とスピードはむしろ上がります。大企業ではセキュリティ審査・法務確認の期間も織り込んでください。

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竹村 朋晃

竹村 朋晃

著者プロフィール 竹村 朋晃(Tomoaki Takemura)
株式会社ダイレクトソーシング 代表取締役CEO
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2005年に野村総合研究所に入社。大手損害保険会社のシステム設計・開発に従事し、エンジニアとしてのキャリアをスタート。 2015年、ダイレクトソーシングの可能性に着目し、株式会社ダイレクトソーシングを創業。データドリブンな採用を軸に、候補者データの構造化、スカウト改善、タレントプール構築などを通じて、累計500社以上の採用支援を行う。 2017年よりLinkedIn公式パートナーとして、日本企業へのLinkedIn活用を支援。2025年には「LinkedIn Student Career Week」を主催し、5,000名超の学生と40社超の企業をマッチングさせるなど、イベントプロデュースでも実績多数。 「Stand Alone Complex Society(個が独立し共創する社会)」の実現を掲げ、採用における価値創造を追求している。 趣味はウェイクボードとテニス。お台場在住。技術と営業を横断する“ハイブリッド人材”として、採用の進化に挑み続けている。

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