採用ブランディング
2023.08.17

【人事向け】採用動画とは?制作効果・活用法やトレンドを解説

採用動画とは、人事部など採用担当部署が、求職者に向け、自社のPR、自社への理解・興味・応募の促進効果を狙って制作する動画のことをいいます。

最近のトレンドとなっている活用法は、社員のインタビュー動画でも、よりリアルな仕事内容ややりがいを話す動画、座談会風景を撮影して職場の自然な雰囲気を見せる動画など、バリエーションがさまざま。

まさに、企業の主張や個性を、求職者に直感的に理解してもらうためのツール、これがいま話題になっている新しい採用動画のトレンドなのです。

採用動画を導入することで、新卒採用・中途採用どちらにとってもプラスの効果は大きく、導入する企業は右肩上がりに増えています。
今回は、採用動画の活用方法や効果、近年のトレンドまで詳しく解説。

さっそく準備を始めましょう。

目次

採用動画とは?採用動画の活用法

ここでは、採用動画とは?といった基本的な知識、採用動画のトレンドなど活用法を紹介します。

採用動画とは?

採用動画とは、人事部などが、求職者に向けて制作する動画のことをいいます。
採用動画を制作する目的は新卒採用・中途採用とも採用活動の強化促進ですが、文字情報だけでない「動画」という手段を取ることで、下記のような意義があります。

  • 視覚情報として伝えることで、企業への直感的な理解・認識が進み、印象にも残りやすい
  • 演出もできるので、職場や社員への興味関心が増す
  • 自然な職場の雰囲気を見ることで、親近感・安心感を与え応募者数が増加
  • 企業の魅力や業務を理解した上で応募する求職者が増加。母集団形成にも貢献

トレンドとなっている採用動画の活用法

トレンドとなっている採用動画の活用法は自社サイトや自社のSNSにアップするだけでなく、YouTubeや一般向け動画プラットフォームに採用動画をアップし、企業の認知度を大きく上げるというものです。

自社サイトまでたどり着かない求職者にも、多くの人が利用しているSNSや動画プラットフォームであれば届く可能性が高まり、求人情報を見つけてもらいやすくなります。

多様な媒体で採用動画を活用していくことで、求職者との接触機会を増やし、企業の認知度を大きく高めることになるでしょう。

採用動画を制作する効果

ここでは、採用動画を制作することで期待できる主な効果について解説します。

①仕事や職場とのミスマッチを減らす

採用動画は、企業のリアルな雰囲気や個性を伝えられるため、入社後のミスマッチを減らす効果があります。

例えば「明るい職場環境」という文字情報だけをみたとき、どのような雰囲気をイメージするでしょうか。

  • 困っていることはお互いに笑顔で助け合う優しい明るさ
  • 立場に関係なく常にディスカッションできるオープンマインドな明るさ
  • 大学のサークルのような仲間意識でワイワイ仕事をする明るさ

例えば、優しい明るさをイメージした求職者が、ディスカッションが求められる職場に入社したら、おそらくミスマッチとなる可能性が高いです。
求職者が、事前に採用動画を見て職場の雰囲気をつかめていれば、そもそも応募をしないという選択でミスマッチを防げたかもしれません。

企業側も、採用ペルソナに合う理想的な社員のインタビュー動画や、うまくいっている部署の座談会動画などを制作することで、文字にはしにくい「ほしい人材」「自社に合う人材」を求職者にアピールできるのです。

②ブランディング・企業イメージの向上

採用動画は、紙のパンフレットや文字情報だけでは伝えきれない企業イメージや魅力を映像として表現できるため、ブランディングの確立にも大きく貢献します。

求職者にとっても、企業の理念やビジョン、社風などを文字情報にプラスして映像として把握できるため、企業の魅力をより理解しやすくなるのが利点。
実際の応募促進へとつながります。

同じ業界や同じ職務内容、似た給与相場であれば、企業イメージやブランディング力が高い企業の方に魅力を感じるのは当然です。
競合に負けず優秀な人材を確保するためには、採用動画は導入すべきツールといえるでしょう。

③興味・関心や応募・入社意欲アップ

総務省_情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書(令和3年)によれば、動画メディアのYouTubeの利用率は10代~40代で90%を超過。Instagramの利用率は10〜20代で70%超、30〜40代でも50%超えと、動画メディアの普及率は、想像以上に進んでいます。

採用動画も、求職者にとっては、パソコン・スマホから場所・時間を選ばずに、企業情報を集められる便利なツールのひとつ。
就活イベントに出向いたり、求人サイトで文字情報を追わずに気軽に見られるという手軽さから、企業との接点を持つことへのハードルが下がり興味関心を抱きやすくなるのが特徴です。

さらに、企業への具体的なイメージが映像として残るため、志望動機を強めたり、応募・入社意欲を高める効果も狙えます。
結果として、入社意欲の高い求職者との出会いが期待できるでしょう。

④費用的・人的コストの削減

採用活動を強化するには、採用イベントの回数を増やしたり、求人広告の強化・改善を図るなど、費用的・人的コストも増加します。

採用動画は、制作するときは制作費用や人的コストがかかります。
しかし一度、制作すれば数年単位で同じ動画を使用可能。

最終的な費用的・人的コストの削減につながります。

採用動画の主な種類

採用動画には主に4つの種類があります。
それぞれどういった特徴と目的をもって制作されているのか解説しましょう。

①インタビュー動画

職場の雰囲気やカルチャーを周知

インタビュー動画は、社長や社員への取材を基にした採用動画の代表的な存在です。
動画を通して、応募者に対し、企業の雰囲気やカルチャー、社員たちの働き方や仕事への取り組み方などの周知を主な目的としています。

応募・入社意欲の促進

はつらつとした社員や成功して輝いている社員のインタビュー動画を求職者に見てもらうことで、同じように働く姿を想像し、応募・入社意欲を高める効果が期待できるでしょう。

②具体的業務やオフィス・福利厚生の紹介動画

リアルな未来を想像させ確度の高い求職者を狙う

インタビュー動画よりも、さらに具体的な業務内容や必要なスキルを紹介するのが特徴です。
どのような仕事ができて、自分がどう成長できるのかを動画で表現できれば、求職者は入社後のリアルな未来を想像しやすく、より確度の高い求職者からの応募が期待できます。

入社後のミスマッチも減らせるでしょう。

オフィス紹介で他社との差別化

オフィス環境や福利厚生、勤務条件に関する魅力を伝えることも主な目的です。
渋谷の眺めがいいオフィス、お菓子やお水が無料の休憩所、育児と両立しながら笑顔で働く社員など、文字情報では伝わりにくい他社との差別化ポイントをアピールできます。

③企業ブランディング・コンセプト動画

ブランディングの確立に貢献

企業ブランディング・コンセプト動画は、会社のイメージやブランディングの確立を重視した採用動画です。
かっこいい動画や面白い動画など、作り上げたい企業イメージやブランディングしたい方向性、ほしい人材に近づくような演出が成功の秘訣です。

文字情報や口頭説明ではもっとも伝えにくい部分が伝わる

企業イメージやブランディングというのは、文字情報や口頭説明ではもっとも伝えにくいもののひとつ。
採用動画はこの点が、得意分野です。

企業イメージを強くPRしたい企業には、最適な手段といえるでしょう。

④企業説明会用動画

人的コストの削減

企業説明会用動画は、主に採用試験会場や、就活イベント、企業説明会などで使用する動画。
企業や職種に関する情報を、ある程度、事務的に伝えることが主な目的です。

口頭説明から採用動画に切り替えることで担当者の負担を軽減できます。
映像で訴えることで、求職者の印象に残りやすくなるというメリットもあります。

抜け漏れの削減

口頭説明では、伝え漏れといったミスを完全には防げません。
聞く側にとっても、担当者の話し方や会場の状況などによって、聞き取りにくいこともあるでしょう。

企業説明会用動画は、そのような抜け漏れを減らせるため、効率的な採用活動につながります。

採用動画制作の最近のトレンド

ここからは、最近のトレンドとなっている採用動画について、それぞれの特徴別に解説します

社員のインタビュー動画

採用動画で最初に取り組むべきは。社員のインタビュー動画です。
最近のトレンドでは、社長や役員というより、一般社員のリアルな声を取材し採用動画として制作するのが一般的。

社員が毎日感じている職場の魅力や仕事のやりがいなどを語ることで、企業のリアルな魅力をアピールできます。
中でも、採用ペルソナに近い理想的な社員のインタビュー動画が特に効果的です。

採用活動に、重要な役割を果たすでしょう。

会社・部署紹介動画

会社・部署の紹介動画も、採用動画を制作する際は検討しましょう。

社員のインタビュー動画が、社員一人ずつにクローズアップするのに対し、この動画では企業や部署全体の雰囲気、仕事風景を見せるのが特徴です。

海外と英語でやり取りする現場、上司と笑顔で話している職場など、仕事や職場の魅力を訴求できるだけでなく、入社後に「思っていた職場と違った」というミスマッチを防ぐ効果もあります。

魅力ある職場を映像化できれば、自社の強みをアピールできるでしょう。

座談会動画

座談会動画は社員同士がフランクに語り合う姿を映像化し、企業の雰囲気やカルチャー、働く環境、服装の様子までをリアルに伝える採用動画です。
座談会に上司も加われば、上司との関係性や意思疎通の様子なども訴求できます。

社員同士の話し方や交流の様子を見せられるのは、採用動画だけの長所。

社員同士の良い関係性をプラス情報として提供できれば、求職者の応募や志望意欲の向上にも大きく貢献するでしょう。

かっこいい系のコンセプト動画

映像や音楽などの要素を組み合わせて企業の理念や価値観をかっこよく伝えることにより、求職者に強い興味や関心をもたらし、応募を促すことが主な目的です。

かっこいい系のコンセプト動画は、ほしい人材、企業の方針や未来のありたい姿を言葉で伝えるより、直感的に「かっこいい」「憧れる」と思ってもらいたいときに、大きな効果を発揮します。

採用活動と同時に、ブランディングを強化したい企業や企業の認知度を高めたい企業に向いているでしょう。

面白い系のコンセプト動画

面白い系のコンセプト動画には、思わずくすっと笑えるようなコンセプト動画や、社員が出演するクイズ大会、何かにチャレンジする形式の動画などがあります。
企業や社員への親しみやすさ、入社後の働きやすさなどを伝えたい企業に、特に向いています。

面白い系の採用動画は求職者の印象に残りやすく、求職活動をしていない一般の動画視聴者の話題になることも。

実際に、あるタクシー会社では、現役のタクシー運転手がダンスする面白い系の採用動画が話題となり、1,000,000回再生を突破。そ
の結果、若手社員の採用に成功したという事例もあります。

勤務条件・福利厚生アピール

勤務条件・福利厚生を採用動画でアピールする採用動画です。
いまどきのライフワークバランスを重視する若手社員、出産後も長期的に働く意欲のある女性社員の獲得に特に有効です。

近年特に、フルフレックス制度、時短勤務や在宅ワークへの対応、職場環境や休暇制度の充実といった勤務条件や福利厚生に対する求職者の関心は上昇。
給料が多少下がってでもそれらを重視して、就職・転職活動をする求職者は少なくありません。

入社後も、採用動画で提示していた勤務条件や福利厚生が実際に整っているため、求職者とのミスマッチも起きにくく離職率の減少も期待できるのです。

必要なスキルの紹介・実績で魅力を伝える

ITエンジニアやデザイナーなどに代表される専門職と呼ばれる職務では、使用する言語やシステムなど、各企業で使用するツールや必要となる技術に大きな違いがあります。

採用動画として、必要なスキルなどを事前に詳しく提示できれば、自らに合う専門性や職場だと判断した、レベル・入社確度ともに高い人材との接触機会が増えます。
入社後のトラブルや早期離職を回避することにもつながるでしょう。

また、専門職としての業務実績や成果を紹介すれば、入社後に専門性を活かしてどのように成長していかれるのかをイメージでき、企業の魅力として訴求できるのもメリットです。

会社の将来性を伝える正統派

会社の将来性を伝える正統派の採用動画も人気の定番です。
最大のメリットは、企業の信頼性や将来性を強く伝えられるという点でしょう。

正統派としての企業イメージ、長期に渡って安心というイメージを強調できるため、堅実な企業へ応募したい求職者や、長期的な雇用を期待する求職者の獲得に貢献します。

会社の将来性を伝える中で、業界の動向などを知的に分析できれば、自社に興味のなかった優秀な人材を引きつけることにも寄与するでしょう。

応募者へのメッセージ

応募者へのメッセージをテーマに採用動画を制作するメリットもあります。
それは、応募者に直接会って訴えかけているように、企業の想いや魅力をアピールができるからです。

部長が熱く語りかけてくる企業、クールに話す統括顧問が出演する企業など、個性が出やすいのも、この採用動画の特徴のひとつ。
企業側は無意識でも、自然と企業の雰囲気や社風がよく伝わります。

自社の雰囲気にマッチする求職者が集まる効果も期待できるでしょう。

社長や社員の個性でアピール

社長や社員の個性をメインに紹介する採用動画もあります。

名物社長や社員の個性で訴求する採用動画においては、求職者が自分にとって合う・合わないを判断しやすいのが特徴です。
個性ある企業としてのブランディング効果を生み出す効果もあります。

業界内の知名度で勝負

マーケティング業界で有名な役員、デザイナー業界で名の知れた社員など、業界内での知名度がある社員で全面的にアピールする採用動画もおすすめです。

「あの人がいる会社に入りたい」という強い動機付けにつながり、優秀な人材を確保できる確率が高まります。
他社との差別化を図る意味でも有効でしょう。

採用動画事例

清水建設

日揮ホールディングス

バンダイ

カルビー

タカラトミー

ヤフージャパン

PwC

Crevo

RADIX

カインズ

M3

住友林業

セコム

リクルート

パーソルキャリア

レバレジーズ

会社紹介動画事例

三井不動産

IBMグループ

トヨタシステムズ

JFE

旭化成

村田製作所

ホットリンク

日立Astemo

三和製紙

リクルート

Classi

座談会動画

大東銀行

IBMグループ(文系社員・女性エンジニア)


 

バンダイ

社員インタビュー動画

JR西日本

朝日放送テレビ

すかいらーく

アチーブメント

JFEエンジニアリング

KDDIエボルバ


 

採用動画を制作し効果的に活用していこう

採用動画は、企業の採用活動において効果的なツールであり、求職者に企業の魅力を伝えるための有効な手段のひとつです。

採用動画を制作することにより、確度の高い求職者の獲得、入社後のミスマッチの減少、企業のブランディングやイメージ向上などメリットも大きいです。採用活動を強化したい企業は積極的に検討してみることをおすすめします。

もしも、以下の悩みがある方は、ぜひダイレクトソーシング社にご相談ください。

  • 採用動画を作りたいが制作会社が決まらない
  • 作った後の定点観測・運用をどうすればよいかわからない
  • 何からはじめればよいかわからない

弊社では、採用動画専門の部隊が貴社の採用動画制作から運用までを全面的にサポートします。

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竹村 朋晃

竹村 朋晃

株式会社ダイレクトソーシング CEO (プロフィールはこちらをクリック) 2005年に野村総合研究所に入社。損害保険システムの構築に従事。2015年11月より株式会社ダイレクトソーシングを立ち上げ。エンジニア経験者中心にデータドリブンリクルーティングを中心としたサービスを展開。