LinkedIn採用
2024.07.02

LinkedIn(リンクトイン)のスカウトメール・企業紹介・求人情報の書き方

ビジネスに特化したSNSである「LinkedIn(リンクトイン)」は、採用活動において非常に有効なツールです。
具体的には、求人情報の掲載や企業紹介、スカウトメールの送信などをワンストップで行えます。
とくに自社が求める人材への直接オファーが可能な「スカウトメール」は、積極的に利用したい機能です。

ただ一方で、次のような悩みや疑問を抱く方も少なくありません。

「効果的なスカウトメールの書き方がわからない」
「人の心を動かすスカウトメールとはどんなものかを知りたい」
「スカウトメールを送っても返信が来ない」

そこで今回は、LinkedInのスカウトメール・企業紹介・求人情報の書き方について重要ポイントを解説します。
とくにスカウトメールは、すぐに使える例文まで紹介していますので、ぜひご活用ください。

LinkedInのスカウトメールの書き方|例文

LinkedInのスカウトメールの書き方について、具体的な例文をパターン別に4つ紹介します。
自社およびスカウト相手の条件・状況に応じて自由にカスタマイズしてご活用ください。

基本的な例

最もスタンダードな例文は以下の通りです。
「すっきり」「わかりやすく」「明確に」を意識しましょう。

件名:

【限定案内】[候補者名]様へ。タレントアクイジションポジションのご紹介

本文:

[候補者名]様

はじめまして。
[自社名]の[送信者名]と申します。

LinkedInにて[候補者名]様のご経験を拝見し、新卒・キャリア両方の採用経験に興味をもち、ご連絡いたしました。
特にダイレクトソーシングに関して、高いスキルをお持ちである点に非常に魅力を感じております。

現在、弊社では人材紹介依存から脱却すべく、ダイレクトソーシングを強化しようと考えております。
そこで、[候補者名]様のような方に、ダイレクトソーシング施策を牽引いただきたいと考えております。

つきましては、一度カジュアルにお話できませんか?
お電話やオンライン面談にて15分程度でも構いません。

まずは[候補者名]様からのお返事をお待ちしております。

署名:
[自社名]
[役職][送信者名]
[URL(ポジションに関連する記事)]
[URL(採用ページ)]

知名度に不安がある場合の例

誰もが名前を知っているような会社ではない場合、知名度の低さを補足するために「数字やデータ」を示すことが大切です。
下記の例のように、具体的な数字・データを用いて相手の興味を引きましょう。

件名:

[自社名][候補者名]様。東京駅の本社に遊びにきませんか?

本文:

[候補者名]様

はじめまして。
[自社名]の[送信者名]と申します。

LinkedInにて[候補者名]様のプロフィールを拝見し、〇〇のご経験に魅力を感じてご連絡しました。
〇〇のご経験は、現在弊社が募集している[ポジション名]に求められるスキルが非常にマッチすると考えております。

弊社は「〇〇」というミッションを掲げ、[具体的なサービス内容]を展開しております。
私たちのサービスは、〇〇や〇〇のお客様などを中心に、累計20,000社が導入し、年間〇%の成長を遂げているスタートアップベンチャーです。
現在調達フェーズはシリーズCに突入し、更なる資金調達の準備を進めております。
つきましては、15分程度で結構ですので、情報交換を含めてカジュアルにお話させていただけないでしょうか?
今すぐご転職をお考えでなくとも構いません。
お返事お待ちしております。

署名:
[自社名]
[役職][送信者名]
[URL(ポジションに関連する記事)]
[URL(採用ページ)]

短い会話形式の例

LinkedInでは短い会話形式のスカウトメールも効果的です。
ポイントはLINEやSlackでの会話のように短く簡潔にすることです。
「個人から直接送られてきた」と思ってもらうことで返信率の向上につながります。

件名:

[自社名][候補者名]様のプロフィールを拝見しました。

本文:

[候補者名]様

はじめまして。
[自社名]の[送信者名]と申します。
突然のご連絡失礼いたします。

先程[候補者名]様のプロフィールを拝見し、〇〇のご経験に非常に魅力を感じご連絡いたしました。

現在[自社名]では〇〇分野での新規プロジェクトも決まり、本格的に動き始めています。

そこで、[候補者名]様のご経験を活かしていただきたい領域や、弊社のビジョンやプロジェクトの展望について、一度カジュアルにお話しする時間をいただければ幸いです。
あわせて、条件面も柔軟に考慮させていただく所存です。

お返事をお待ちしております。

署名:
[自社名]
[役職][送信者名]

転職顕在層向けの例

転職活動を行っている転職顕在層に向けた例文です。
ポイントは「条件面を提示する」ことであり、条件を具体的に書くことで返信率の向上を期待できます。

件名:

[自社名][候補者名]様のプロフィールを拝見しました。

本文:

[候補者名]様

私たちは理念である〇〇の実現を目指して、さらなる事業拡大を推進しております。
そこで、[候補者名]様のような経験をお持ちの方に、〇〇のポジションでご活躍いただけないかと考えております。

■募集職種
〇〇

■年収例
〇〇万円/27歳
〇〇万円/33歳
〇〇万円/40歳

■勤務地
東京オフィス

■(担当業務・年間休日数・残業時間など、自社の強みになるもの)

少しでも興味をもっていただけましたら、ぜひ一度ご連絡いただければ幸いです。

署名:
[自社名]
[役職][送信者名]
[URL(ポジションに関連する記事)]
[URL(採用ページ)]

LinkedInのスカウトメールの書き方|重要ポイント


LinkedInでのスカウトメールを書く際に意識すべき重要ポイントを7つ紹介します。

スカウト相手の気持ちに寄り添った内容にする

LinkedInは一般的な転職サイトとは異なり、今すぐに就職や転職を考えていない「転職潜在層」も多く登録している特徴があります。
そのため、相手の状況を考えずに一律で転職顕在層向けのスカウトメールを送ってしまうと、興味を持たれないどころかマイナスの印象を持たれてしまいかねません。

相手に興味を持ってもらうためには、自社のことばかりアピールしたり、いきなりスカウトしたりするのではなく、まず相手の気持ちに寄り添い、関係を構築するためのきっかけを作ることが大切です。

自社の紹介はわかりやすく端的に済ませて、相手の具体的な経歴やスキルに触れて、そこに興味を持っていることを伝えます。
自分との共通点、日常会話や趣味の話題などを通して関係を深められるような内容にできれば、なお良いでしょう。

スカウト相手にとってのメリットを示す

LinkedInではプロフィールを見れば、相手がどのようなことに興味を持っていて、どのようなキャリアをたどっているのかが分かります。
自社で働くことに魅力を感じてもらうためには、プロフィールから相手にとってのメリットとなることを探り、それが提供できる会社であることを示すのが効果的です。
こうしたアプローチは、転職潜在層に向けても有効といえます。

例えば、エンジニアとしての技術を持ち、転職にも少し興味を持っているAさんにアプローチしたい場合、自社の役員や同じエンジニアとして働き、Aさんよりもキャリアのある社員からアプローチしてもらうという方法があります。
採用担当者から連絡するよりも、役員や自分と同じエンジニアとして働くキャリアが上の社員から連絡が来たほうが、Aさんは自分が期待されていると感じるでしょう。

特にAさんよりキャリアのある同じ職種の社員から連絡をすれば、現場の生の声やエンジニアとしてのキャリアの築き方など、Aさんにとってメリットとなるリアルな魅力を伝えられるため、親近感を抱いてもらいやすくなったり、興味を持ってもらいやすくなったりします。

特別感が伝わる内容にする

スカウトメールがテンプレートのようになっていたり、ありきたりな内容になっていたりすると、よほどの大企業か相手がもともと興味を持っていた企業からの連絡でない限り、興味を持ってくれません。

件名には相手の名前を入れて、「ぜひ会いたい」という気持ちが伝わるようにしましょう。
送る相手に合わせて、それぞれの魅力を伝える件名に変えることが大切です。
冒頭の内容も相手に合わせた特別感のあるものにし、内容はマナーは守りつつ親近感が伝わる文章で、伝えたいことを端的に記載します。

そして何より重要なのは、「あなただからこそスカウトメールを送った」と明確に伝えることです。
これまでの経歴やスキル、自己紹介などを読んで興味を持った点、なぜスカウトメールを送ったのか、候補者のどこをどのように評価しているのかなどを伝えましょう。

転職潜在層の場合は募集要項やリンクを記載しない

相手が今すぐの就職・転職を考えていない転職潜在層の場合、求人情報のような内容をスカウトメールに記載してしまうと、あまり良い印象を持たれません。
「興味のある方はご連絡ください」などの文章も控えた方が無難です。

LinkedInのスカウトメールは相手に興味を持ってもらうためのコミュニケーション手段です。
メールのやり取りを通して徐々に信頼関係を築いていき、採用につなげましょう。

候補者の名前を積極的に文面で使用する

候補者名をスカウトメール文面に積極的に使用しましょう。
受け取った側は、自分の名前が使われていることで個別送信と思ってもらいやすくなり、特別感を演出できるためです。
反対に「あなたの」といった表現は、一斉送信と判断されるため、おすすめできません。

ネガティブワードを使わない

下記のような「ネガティブワード」は文面に用いないようにしましょう。

  • 急募
  • 大量採用
  • 学歴不問
  • 実力主義
  • 早期キャリアアップ
  • 社内イベント多数

企業都合の性質が強い言葉のため候補者には響かず、かえって不安感を与えてしまいかねません。

候補者に求める次のアクションは簡単なものにする

候補者に求める次のアクションを簡単なものにすることで、反応を得やすくなります。

例えば、先の例文のように「15分程度お話しませんか?」など、カジュアル面談を提案するのもおすすめです。
面談方法をWebにするのも有効です。

対して、いきなり職務経歴書を求めたり、応募をお願いするような文面では、反応は得られないでしょう。

LinkedInの企業紹介(自社プロフィール)の書き方|重要ポイント


LinkedInの企業紹介(自社プロフィール)の書き方について、おさえるべき重要ポイントを紹介します。

スカウト前に内容を充実させておく

LinkedInの企業紹介は、スカウトメールを送信する前に充実させておくことが大切です。
もし、採用担当者の個人アカウントから送信する場合は、送信者自身のプロフィールを詳細に記入しておきます。

理由としては、候補者が送信元である企業や個人のプロフィールを見た際に内容がスカスカだと、「この会社は大丈夫なのかな」「この人は信用していいのかな」と不安に思ってしまうためです。
プロフィールを見た際に「この会社なら安心できそうだ」「この人なら信頼できる」と思ってもらえるように記載内容を充実させましょう。

また送信者のプロフィールに自分との共通点(例えば、出身大学が同じ、出身地が同じ、留学先の国が同じ)があった場合、親近感を持ってもらいやすくなります。
プロフィールが充実していれば、スカウトメールに細々と会社の紹介や説明を書く必要もなくなるので、一石二鳥です。

カルチャーページ(採用ページ)の活用を検討する

LinkedInの企業紹介ページには無料版と有料版があります。
無料版では簡単な会社の説明と求人情報の掲載のみが可能ですが、有料版では豊富なコンテンツが用意されています。

有料版では、会社概要や求人情報の掲載のほか、「カルチャーページ」と呼ばれる採用向けページがあり、会社概要に記載した情報以上に詳しい情報を記載できます。
例えば、各事業部や所属社員の紹介、社員ブログ、会社の様子を撮影した写真などを掲載可能です。

なお社員ブログは、一人の担当者に執筆を任せるのではなく、複数の人に書いてもらうようにすると良いでしょう。
会社の魅力をより多面的に伝えることができ、人によって文章に個性が出るため、反響の良い書き方を探ることもできます。

また画像を掲載できるため、社内の風景や社内から見える景色、社員が働いている様子、休憩中の和気あいあいとした雰囲気がわかる写真などを掲載すると、印象アップを図れるでしょう。

※イメージ

LinkedInに掲載する求人情報の書き方|重要ポイント

LinkedInに掲載する求人情報を書く際に意識すべき重要ポイントは、以下の通りです。

自社で働くメリットを具体的に示す

求人情報には、自社で働くメリットを明確に伝えることが大切です。
特に入社後は具体的にどのような業務に携わるかを書くことで、求職者は自分が実際にその業務に従事した際の場面や心境をイメージをしやすくなり、メリットを感じられれば応募に至ります。

例えば、「ワールドワイドな活躍ができる仕事です」だけでは具体性に欠け、働くイメージがつきにくいものです。

一方、「アメリカや中国、ロシア、フランスなどの企業を相手に商品の魅力を伝えて販売する仕事です。初めに担当する国を決定しますが、希望や適性を見て変更も可能です」とすればどうでしょうか。
「中国語が得意だから活かせそう」「フランスで働いてみたかったから、向いているかも」「アメリカへの留学経験が活かせるぞ」「あちこちの国へ出張したり転勤したりするのではなく、自分の担当した国とじっくり向き合えるのはやりがいがありそう」などと自分が働いた場合のイメージが湧きやすく、メリットも想像しやすくなります。

このように、できるだけ具体的に書くことで実際に業務に従事した場面およびメリットの想像を促し、応募へつなげましょう。

他社との違いを明確に示す

競合他社との違いを明確に示すことも重要です。

給与や福利厚生、売上、シェアといった条件以外に求職者が見るポイントは、会社の風土や雰囲気が自分に合っているかという点でしょう。
企業文化や雰囲気が合わなければ、居心地が悪く、人間関係もうまくいきません。
こうした状況を避けるためにも、求職者はその会社の組織風土や雰囲気を確認したいと考えています。

一方で企業にとっては、企業文化や社内風土、雰囲気は会社によって色が異なる部分、つまり差別化しやすい部分といえます。
社内風土や雰囲気といったものは表現しにくいものですが、それらを言語化して伝えることで他社との差別化につながります。

ただし「アットホームな職場で風通しも良いので働きやすいです」のような表現のみでは伝わりません。
より具体的に「全社員が経営者と四半期ごとに面談を実施しています。その面談での話から新しい社内制度が生まれたこともあります」と書いたほうが伝わりやすくなります。

実際に働いている社員の声を部署ごとに紹介するのもおすすめです。
その際にも、可能な限り具体的に、風通しの良さや働きやすさを実感できたエピソードを盛り込んで紹介するようにしましょう。

LinkedInを用いたスカウト採用で優秀な人材を採用しよう

LinkedInはユーザーのプロフィールページから、その人の職歴や学歴、保有するスキルなどを閲覧できるため、自社が求める人材を探すのに有効です。

また、ビジネス特化型のSNSという特徴から、転職顕在層だけでなく一般的な転職サイトには登録していない転職潜在層が数多く登録しています。
今すぐの転職を考えていない転職潜在層であっても、スカウトメールの内容次第では自社に興味や関心を持ってもらうことも可能です。

自社の求める経験やスキルに見合った人材を見つけたら、スカウトメールで積極的にコミュニケーションをとり、信頼関係を築いていきましょう。
スカウトメールの文面では、自社のアピールは控えて、候補者の感情や状況に寄り添い、「ぜひ一緒に働きたい」「経験をぜひ活かしてほしい」という気持ちをしっかり伝えることが大切です。

今後ますます採用市場の競争激化が予想されます。
LinkedInのスカウトメールを上手く活用して、優秀な人材を逃さず採用しましょう。

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竹村 朋晃

竹村 朋晃

株式会社ダイレクトソーシング CEO (プロフィールはこちらをクリック) 2005年に野村総合研究所に入社。損害保険システムの構築に従事。2015年11月より株式会社ダイレクトソーシングを立ち上げ。エンジニア経験者中心にデータドリブンリクルーティングを中心としたサービスを展開。

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