LinkedInスカウトメール
2023.11.20

LinkedInのInMailを活用する3つのポイント

こんにちは!

ダイレクトソーシングの竹村です。
今日は、LinkedInの「スカウトメール」である「InMail」の書き方について、お話します。
その前に、、、、
LinkedInをあまり知らない方のために、
LinkedIn は、Facebook や Twitter、 Google+ と並ぶ、大手ソーシャルメディアの 1 つです。
ユーザ数は全世界で 10 億 人を超えており、 事実上、ビジネス向けのソーシャルメディアの代表的存在です。
今や、ソーシャルメディアは使い方の時代に突入し、プライベートSNSとしてのFacebook、ビジネスSNSとしてのLinkedInとして、
目的別に利用用途がわかれてきています。
LinkedInの活用方法と言えば、「採用」「営業」「マーケティング」の3つがあります。
日本では、まだまだ「採用メディア」としてのイメージが強いですが、海外ではグローバル営業としての利用、マーケティングとしての利用も盛んです。
本日は、「採用メディア」としての側面である、「LinkedInのダイレクトソーシング」について、お話ししたいと思います。
海外では、「キャリア採用経路の約4割がLinkedIn経由」といわれるほど、採用メディアとしては欠かせないツールであるLinkedIn。
そのため、海外では「LinkedInでどのように候補者にスカウトすれば返信が返ってくるか?」「自社の魅力をどのように伝えればよいのか?」など、
メールの送り方や内容について様々な研究がなされています。
そこで、本日は、LinkedInを用いた「スカウトメールの書き方」について、詳しくご説明します。
PDF版のまとめ資料を作成しました

弊社の実際の運用知見をもとに、返信率が高い傾向にあった文面を一般化しテンプレートとして使えるようPDF化しました。
興味がある方は以下からダウンロードしてください。

1.LinkedInの『Inmail』とは

そもそも「InMail」とは何のことでしょうか?
ダイレクトメディアとして有名な「ビズリーチ」や「ウォンテッドリー」。最近では、AMBIやMIIDAS、GREEN等々、
様々なダイレクトメディアが存在します。
初めての方に簡単にお伝えすると、
ダイレクトメディアとは、「人事部自身が、自社の採用要件にマッチした候補者を見つけるためのデータベース(メディア)のこと」です。
つまり、最近よく耳にする、
ダイレクトソーシング、またはダイレクトリクルーティングとは、
「人事部自身が、自社の採用要件にマッチした候補者に直接声をかけ、採用につなげる手法」のことです。
そこで、各メディアのなかで、候補者に連絡するメールのことを「スカウトメール」といいます。
それを、LinkedInでは「InMail(インメール)」といいます。
候補者とあなたとの接点を作る、ファーストアプローチである「InMail」。
この書き方次第で、返信率は大きく変わりますし、結果的に採用人数に大きな影響を与えます。
ある意味、ダイレクトソーシングを成功に導くための、最も重要なキーとなります。
余談ですが、ダイレクトソーシングを代行する弊社では、LinkedIn社から
「この業界であれば何曜日の何時に送るともっとも返信率が高いのか?」
「メールの文字数は何文字以内が最も返信率が高いのか?」
など様々な情報をもとに、InMailの送信タイミングから送信内容に至るまで、細部まで分析をかけます。
それだけ重要なポイントである、「InMail」について、本日は詳しく解説いたします。

2.LinkedInのInmailを活用するポイント

 2.1.Inmailを送る目的を明確にする

InMailを送る際、よくある失敗として、
「どういった目的で書いているのか不明確」という点があります。
もう少し具体的にいうと、
・転職してほしいのか?
・情報交換をしたいのか?
・候補者を紹介してほしいのか?
など、目的が不明瞭な状態でInMailを送ると、候補者側も、
「どう反応すればいいのか?」わからなくなり、結果的に返事が返ってきません。
また、あなたの目的に対して、候補者が「はい」「いいえ」で答えられる質問にしなくてはなりません。
ふわっとした質問に対しては、ふわっとした回答しかえられません。
まずは、「どういった目的で書いているか?」を明確にしましょう。

 2.2.簡潔に要点をまとめる

「簡潔に要点をまとめる」という点も、非常に重要なポイントです。
もしかしたら、あなたは、以下のようなInMailを送っていないでしょうか?
ーーーーーーー
〇〇様
突然のご連絡失礼いたします。
〇〇社でリクルーターをしております〇〇と申します。
わが社は、創業〇〇年の会社でして、〇〇を事業の中心としている会社です。
現在は、〇〇や〇〇等の旧来事業から、〇〇のような新規事業を展開するグローバルカンパニーです。
直近では、〇〇等の改革を推進しており、世界に発信し続けています。
こういった市場環境の中で、〇〇事業のさらなる拡大に向けて、〇〇のポジションを募集しております。
・仕事内容…〇〇
・必須要件…〇〇
・希望要件…〇〇
・年収例 …〇〇
・勤務地 …〇〇
ぜひ応募をお待ちしております。
ーーーーーーー
このInMailの何が問題なのでしょうか?
一見、簡潔に要点をまとめているように見えます。
実際、多くの企業のスカウトメールを見せてもらうとこのような様式になっていることがほとんどです。
私自身も、日々多くの企業からダイレクトメールが送られてきますが、こういったInMailをよく目にします。
しかし、こういったテンプレートの返信率を利用すると、
平均返信率が20%を超えるLinkedInをもってしても、10%以下に落ち込んでしまいます。
その理由は1つです。
LinkedInに登録しているユーザーの80%が潜在候補者だからです。
彼らは、転職活動をしていません。
「面白そう!」「自分の経験を活かせそう!」などの人間の基本的欲求を満たさなければ、
返信は絶対に返ってきません!
ポイントは「興味喚起」です。
したがって、「簡潔に要点をまとめる」とは「候補者にとって興味を引く内容をできるだけ短く、簡潔に、要点をまとめる」ということです。

 2.3.相手に合わせた内容(相手のプロフィールや経歴に言及する)

多くのビジネスマンは1日に100通程度のメールを受け取ります。
自分にとって「必要」「不要」を、1秒程度で判断している、言われます。
この1秒で、いかに「必要」と判断されるかが、InMailの勝負どころになります。
それでは、多くのビジネスマンは、この1秒間で何をみているのでしょうか?
それは、
「返信が必要なメールか?」「広告メールか?」です。
日々大量に送られてくる「広告メール」は一瞬で削除されてしまいます。
先ほど話したような「会社のアピールばかりのメール」は読まれることなく、削除されてしまいます。
それでは、あなたが送ったスカウトメールが「返信が必要なメール」とカテゴライズされるためにはどうすればよいのでしょうか?
それは、「候補者に、1on1で送ったと思ってもらうこと」です。
そのために必要なことは、「相手に合わせた内容として、相手のプロフィールや経歴に言及する」という点です。
そして、できるだけ、メールの1行目に記載する必要があがります。
少しテクニカルな話になりますが、
LinkedInのユーザは約8割が、スマホのアプリからメールを見ます。
LinkedInのアプリの「メッセージ」項目を開くとわかりますが、ファーストビューでは「1行目」しか表示されません。
したがって、候補者は、1行目をさっと見て、興味なければメールを開封しません。
開封してもらうためには、「1行目に相手に合わせた内容を書く」ことが非常に重要になります。

 2.4.ネクストステップを提示(返信、面談、関係構築などのメリット)

セールスにおいて、売れない営業マンがしてしまう、よくあるミス。
それは、「NEXTステップを提示しないこと」です。
次にどのようなアクションを取ってほしいかを相手に提示しないと、相手をこちらの望む方向に動かすことは絶対にできません。
これは、スカウトメールにおいても同じことが言えます。
「お茶でも飲みながらカジュアルに話す」のか、「電話で情報交換をしたい」のか、
「弊社役員と一度話してほしい」のか。次のアクションを提示しない限り、潜在候補者から採用につなげることはできません。
そして、潜在候補者を顕在候補者に変えるためには、直接コミュニケーションをとり、情報をインプットし、興味を喚起しない限り、
採用につなげることはできません。
電話でも、Skypeでも、対面でも、結構です。
場所は、あなたの会社でも、候補者の会社の近くの喫茶店でも構いません。
かならずコミュニケーションを直接とり、情報を与えるための機会を創出するために、必ずネクストステップを提示し、
クロージングする必要があります。

 2.5.相手が返信したくなる仕掛け

「相手が返信したくなる仕掛け」。これも非常に重要になります。
いわゆる、「フックトーク」と言われるものです。
たとえば、映画の宣伝をイメージしてみましょう。
もともと全く興味のなかった映画でも、15秒のCMをみて、思わず映画館に足を運んでしまった経験はありませんか?
たとえば、
  1. ・全米が震撼した
  2. ・ラスト〇分、衝撃のラストが
  3. ・今年一番の感動作
  4. ・世界が泣いた
  5. ・あなたは、伝説の目撃者となる
etc.
毎年発売されるボジョレー・ヌーボーも同じです。毎年のようにキャッチコピーが作れます。
たとえば、
  1. ・100年に一度の出来
  2. ・過去100年で最高といわれた2001年を上回る出来
  3. ・ここ数年で最高
etc.
毎年、わけのわからないキャッチコピーが作れているのに、毎年なぜか買ってしまう。
それでは、スカウトメールにおいて、「相手が返信したくなる仕掛け」とはなんでしょうか?
人間の基本的欲求に立ち返ればわかります。
  1.  認められたい。一目置かれたい。
  2.  愛されたい。大切な人だと思われたい。
  3.  精神的にも経済的にも安心感をもちたい
  4.  財産をつくり、ふやしたい。
  5.  夢を持ちたい。
  6.  新しい経験をしたい。
簡単にいえば、スカウトメールで、
あなたこんな経験していてこんなスキルをもっていて、本当にすごい、
ぜひお話したい!
うちの会社はこんなんで、いま面白いこといっぱいやってる!
これからどんどんあなたのスキルが必要になってくる!
新しいことどんどんやれる環境だから、きて!
とラブレターを送ればよいのです。

3.採用担当者が陥りがちなInmailの落とし穴

 3.1.Inmailだけで応募してもらおうとする

もしもあなたにとってあこがれの人がいて、まだ顔は写真だけしかみたことがないけど、
ぜひ会いたい!と思ったときに、あなたはどういう行動をとりますか?
おそらく、相手の好きそうなもの、興味を持ちそうなもの、趣味を徹底的にリサーチして、
その思いを込めて、メールを送ると思います。
こんなことは当たり前のことだと思います。
逆に、こんなオレオレメールが来たら、相手はどう感じますか?
ーーーーーー
おれは、見た目がよくて、スポーツ万能で、性格もちょーいーぜ!
一回俺の彼女候補として、応募してみない?
————-
おそらく、だれも見向きもしません。
しかし、これと同じことを多くの企業で、やっています。
一番の危険信号な会社は、自分たちのことを以下のように自負している会社です。
  1. うちの会社は黙っていても応募が来る
  2. うちの会社は一流大学の人ばかりの優秀なメンバーばかりである
  3. 候補者はみんなうちの会社に入りたいと思っている
  4. 人事の仕事は数多くの候補者を振るい落とす仕事である
こういった会社で、ダイレクトソーシングでうまくいった試しはありません。
まずは、謙虚に、いきなり応募をしてもらうのではなく、まずは直接コミュニケーションをとりましょう。
候補者は、あなたの会社の候補者であると同時に、会社にとっての顧客でもあるのです。
スカウトメール一つで、「この会社はすごくいい会社だ!」と感じ、たとえ採用にいたらなかったとしても、
顧客になるかもしれませんし、候補者を紹介してくれるかもしれません。SNSにアップしてくれて、
エバンジェリストとして活躍してくれるかもしれません。
そのためには、応募してもらおうとするのではなく、まずは直接話してみましょう。

 3.2.企業側目線の内容になっている

(~~な人材を求めている、というような自社の都合にばかり言及する)
これも、多くの会社でやってしまうミスです。
「〇〇な人材を求めています」と書くことは、決して間違いでありませんが、
書き方が上から目線だと、候補者は、「そんなこと知らねーよ!」と感じてしまいます。
そもそも論になってしまいますが、、、
「人材採用」とは何でしょうか?
多くの方が勘違いしているのは、「企業が人を採用する」という考え方です。
人材不足の時代において、これは誤った考え方です。
一方、「人が企業を選ぶ」という考えもまた間違いだと思います。
ただしくは、「企業と人のマッチアンマッチ」だと考えます。
企業と未来とそれを実現するために必要なスキル、
そしてその人が求める未来と持っているスキル、
その2つがマッチすれば、「幸せな採用」につながると思います。
そのために、スカウトメールにはこのあたりを考えて、レターを書くべきでしょう。

 3.3.評価者目線になっている

前述でもお話した通り、評価者目線、上から目線は絶対NGです。
転職顕在層を中心とするダイレクトメディアではまだしも、
転職潜在層を中心としたLinkedInでは絶対にやってはいけない、愚行です。
今の時代は、特殊なスキルをもった人材の奪い合いの時代です。
3日前のニュースですが、オラクルがAI人材に「年収6億円を提示」とニュースになりました。
6億円の年収を提示しても、この方のスキルにより開発したプロダクトにより、年収は簡単にペイできると考えたのでしょう。
それほど、優秀な人財の獲得難易度があがっているのにもかかわらず、
未だに多くの日本企業では、うちの会社は待っていても、人は来る。評価者目線でOK、と考えています。
多くのお金を積み、人材を獲得するのが必ずしも正しい方法ではないかもしれませんが、、、
しかし、実際のところ、
新たな新規ビジネスを創出しても、それを作り上げるメンバーを集めるのに時間がかかり、
結果的にビジネスチャンスを失ったりすることは、決して少なくありません。
したがって、あなたがどれだけ有名な企業だとしても、スカウトメールにおいて、
評価者目線や上から目線は絶対にしないようにしてください。
LinkedInでの採用活動にお困りの方はご相談ください!
LinkedInを導入して、採用活動を行っているものの使う時間がない、なかなか採用が決まらないといったお悩みをお持ちの方は以下よりお気軽にお問い合わせください。
LinkedInを用いてこれから採用活動を行いたいという方ももちろんウェルカムです!
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竹村 朋晃

竹村 朋晃

株式会社ダイレクトソーシング CEO (プロフィールはこちらをクリック) 2005年に野村総合研究所に入社。損害保険システムの構築に従事。2015年11月より株式会社ダイレクトソーシングを立ち上げ。エンジニア経験者中心にデータドリブンリクルーティングを中心としたサービスを展開。