オンライン研修
2024.03.18

LinkedInラーニングのオンライン研修を徹底解説

リモートワークの増加など働き方の多様化にともない、「オンライン学習」が注目を集めています。
オンライン学習およびオンライン研修は集合型研修が困難となったコロナ禍で一気に普及し、以降もその効率性の高さから多くの企業で活用されています。

そこで今回は、日本最大級のオンライン学習サービス「LinkedInラーニング」について、基本情報からメリット、学習コース、サポート内容、価格体系などを徹底解説します。

「そもそもLinkedInとは?」について、詳しく知りたい方は以下記事をご覧ください。
参考記事:LinkedIn(リンクトイン)とは?使い方・活用方法を公式パートナーが解説
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LinkedInラーニングについて

LinkedInラーニングについて、基本情報を紹介します。
LinkedInラーニングトップ画面

LinkedInラーニングとは

LinkedInラーニングとは、LinkedIn社が提供するオンライン学習プラットフォームです。

1995年にアメリカで設立されたオンライン学習サービスのリーディングカンパニーだったLynda.comを、LinkedInが2015年に買収してLinkedInラーニングとして生まれ変わりました。
Lynda.comが保有していたコンテンツをすべて引き継いだため、LinkedInラーニングとして生まれ変わった時点で、既に600以上のコース、20,000以上の動画を保有していました。

現在では、日本語動画コンテンツだけでも30,000以上あり、国内最大の規模です。
英語コンテンツも含めると500,000以上ものコンテンツを保有しており、日本を含めて世界各国の企業に多く導入されています。

また特徴としてソーシャルラーニングや、AIコーチ(現在は英語対応のみ)によるサポート機能などもあります。

  • 日本語コンテンツ数は、30,000以上・1,100コース以上(国内最大級)
  • 英語コンテンツを含めると、500,000以上・17,000コース以上(世界最大級)
  • 毎月100本以上の新着動画がアップされる

そもそもLinkedIn(リンクトイン)とは

LinkedIn(リンクトイン)とは、ビジネスに特化したSNSです。
ユーザー数は全世界で10億人(2024年2月時点)を超えており、日本でも少なくとも300万人以上が利用しています。

FacebookやX(旧Twitter)と並ぶ大手ソーシャルメディアの 1 つであり、特にビジネス向けのソーシャルメディアにおいては代表的な存在です。

2016年にはMicrosoftが262億ドル(約3兆円)をかけて、LinkedInを買収したことも話題となりました。
今後も更なるユーザー数の増加が見込まれます。

LinkedInは法人向けのサービスとして下記4つを提供しており、とりわけ日本では人事向けサービス「LinkedIn Talent Solutions」とオンライン学習サービス「LinkedIn Learning Solutions」を中心に展開しています。

  • 人事向けサービス「LinkedIn Talent Solutions」
  • マーケティング向けサービス「LinkedIn Marketing Solutions」
  • 営業向けサービス「LinkedIn Sales Solutions」
  • オンライン学習サービス「LinkedIn Learning Solutions」

LinkedInラーニングを検討する上で理解すべき背景

LinkedInラーニングを検討する上で理解すべき背景について解説します。

コロナ禍以降のオンライン学習の利用状況変化

コロナ禍を経て、企業の学習体系はどのような影響を受けたのでしょうか。
LinkedInによる調査結果「Workplace Learning Report」によると、オンライン研修に関する変化として「オンライン研修の予算増」「対面研修の予算減」が指摘されています。
コロナウィルスの影響で、リモートワークの状況はどのように変化したのでしょうか?
LinkedInによる調査結果「Workplace Learning Report2020」によると、オンライン研修による変化として「オンライン研修の予算増」「対面研修の予算減」が指摘されています。

また、コロナ禍において利用者は、LinkedInラーニングのプラットフォームでより多く学習時間を過ごしていたことがわかります。

加えて、リモートワーク増加の影響が明確に現れており、LinkedInラーニングにおいても、リモートワーク関連のコンテンツ視聴率が急増しました。

  • テレワークコラボレーション:+5804%
  • 在宅勤務:+5705%
  • コラボレーションツール:+3375%
  • Zoom:+3260%
  • バーチャルチームマネジメント:+4505%

このようにコロナ禍を経て一気に普及したオンライン学習は、今後も継続的に活用されていくことが予想されます。

ニューノーマルで求められる人材開発と制度

ニューノーマル(新しい常態)というキーワードに象徴されるように、昨今の働き方や学習体系は大きく変化しました。とりわけ学習については、一括教育といった方法は通用しなくなり、ポジションや業種、プロジェクト毎に、学ぶべき内容も異なります。

こうした状況において成功する人材開発・制度の条件は以下の通りとされています。

  • 学習コンテンツが常に最新である
  • 全社員がラーニングカルチャーを享受している
  • 経営層・人事責任者が自社に求められる知識やスキルを特定できる
  • 人事主導ではなく現場主導の自発的な学習を促進する

ニューノーマルにおいて目指すべき人材開発の4ステップ

ニューノーマルにおいて、企業の人材開発には以下の4ステップが求められます。

■人材開発4ステップ

❶Ad Hoc Learning
・都度必要に応じて研修が提供される
・研修における社員間の共通認識がない

❷Formal Learning
・基本的な学習インフラが構築されている
・用意された研修が明確で申込の方法も共有されている

❸Agile Learning
・学習が体系だって整備されておりその効果も測定されている
・いつでもだれでも学習ができる

❹Integrated Learning
・継続的な学習がビジネス成果のために重要だと組織全体で認識している
・データ活用を通じてパーソナライズされた学習が用意されている

グローバルなトップ企業はステップ4に至っている場合が多いなか、日本では多くの企業がステップ1に留まっています。
未だに「オンラインで学習する社員はいるのか」と疑念をもつ経営者も少なくないのが国内企業の実状です。

一方で外資系企業で働く社員の多くは、自分で学習ターゲットを決め、オンライン上でスキルアップしている方がほとんどです。
こうした状況を踏まえて、日本企業においても「オンライン学習」の文化がより醸成される必要があるでしょう。

LinkedInラーニングのメリット

LinkedInラーニングのメリットを紹介します。

オンライン学習(オンライン研修)としてのメリット

LinkedInラーニングにおけるオンライン学習(オンライン研修)としてのメリットは、以下の通りです。

いつでも・どこでも受講できる

LinkedInラーニングは、インターネット環境とパソコンやスマートフォンなどのデバイスさえあれば、いつでもどこでも受講可能です。
一か所に集合したり、時間をあわせたりするのが困難な忙しい現場社員であっても、各々の隙間時間を活用して時間と場所を選ばず、オンライン上でさまざまな研修を受講できます。

コストや手間を低減できる

オンライン研修であるLinkedInラーニングを用いれば、集合型研修で発生する「移動費用」や「移動時間」など研修にかかるコストを低減可能です。
また、会場準備や資料準備のような研修にかかる手間も低減できる点もメリットです。

研修の質を統一できる

LinkedInラーニング上にアップされている動画の視聴を通じて受講するため、「研修の質」を統一化できます。
誰がいつ受講しても均一な学習機会を提供でき、各社員の成長のバラつきを低減可能です。

LinkedInラーニングの特徴的なメリット

LinkedInラーニングの特徴的なメリットは、以下の通りです。

コースやラーニングパスで見るべきコンテンツを迷わない

LinkedInラーニングには「コース」や「ラーニングパス」という項目が設けられています。
いずれも多数配信されている動画を、目的や用途に応じてまとめて効率的に視聴するためのものです。

まず「コース」は、特定のテーマについて関連する動画を適切な順番でまとめて視聴できます。


次に「ラーニングパス」は複数のコースをまとめたものであり、 あるスキルや知識、資格などを身につけるために必要なコースを最適な順番で視聴できます。
例えば、「テレワークを効率よく行う」「ビジネス英語をはじめる」といったテーマに基づいて、おすすめのコースを1セットにして提示してくれます。
修了までに計何時間かかるかもあわせて表示されます。
また、管理者がオリジナルのラーニングパスを作成することも可能です。

字幕の閲覧と選択箇所へのスキップができる

LinkedInラーニングは、字幕の閲覧と選択箇所へのスキップが可能です。
字幕表示をオンにすれば、動画下部にリアルタイムに字幕が表示され、別枠ではセクション内の字幕がまとめて表示されます。
そのため、「音声無し・視聴のみ」での学習も行えます。

また、「別枠表示内の字幕をクリック」すると、該当箇所へ動画をスキップできる機能も非常に便利です。

メモ機能で学習効率化を高められる

LinkedInラーニングは、メモ機能によって高い学習効率を実現できます。メモは動画を視聴しながらリアルタイムに記入することができ、後からどのセクションのどの時間にメモをしたかを一覧で見返せます。

具体的には以下のような使い方が可能です。

  • 動画を視聴中に重要だと思った内容をメモする
  • 関連して思いついたことをメモする
  • 後で見直したいと思った箇所をメモ記入でマーキングしておく

コレクション機能で動画やコースをまとめられる

コレクションを作成することで、動画やコースをまとめることが可能です。
動画再生画面の右上にある「+」ボタンをクリックすることで、「新しいコレクション」を作成でき、視聴中の動画やコースを追加できます。
一般的なパソコンで新規フォルダを作るようなイメージです。

自ら分けたジャンル別で複数のコレクションを作成したり、とりあえずお気に入りとしてストックしたりといった活用が可能です。

LinkedInラーニングのコースについて

LinkedInラーニングは、17,000コース以上・500,000本以上もの研修動画コンテンツを配信しています。

LinkedInラーニングのコースカテゴリ

カテゴリを代別すると、「ビジネス系」「クリエイティブ系」「テクノロジー系」にわかれており、新卒から管理職、エンジニア、デザイナーなど、階層・業種・職種を問わず、あらゆるビジネスパーソンのスキル向上に役立つ動画を提供しています。

LinkedInラーニングのビジネスカテゴリ

ビジネスカテゴリには、カスタマーサービス、キャリアアップ、ダイバーシティ、ビジネス用ソフトウェア、マーケティングなど14のトピック(2024年2月時点)があります。

大カテゴリ中カテゴリ小カテゴリ
ビジネスカスタマーサービスカスタマーサービススキルなど
キャリアアップキャリアマネジメントなど
キャリア開発自己啓発、福利/セルフケアなど
ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン、ビロンギング (DEIB)職場でのエクイティ(公平性)、アクセシビリティなど
ビジネス用ソフトウェアとツール表計算ソフト、データ分析など
ファイナンス/会計会計・経理、コーポレートファイナンスなど
プロジェクトマネジメント企業分析、業務管理など
マーケティングMeta認定資格、コンテンツマーケティングなど
リーダーシップ/マネジメントビジネス戦略、リーダーシップスキルなど
中小企業/起業家精神デザインビジネス、中小企業販売など
人事管理人材管理、求人活動など
企業分析と戦略ビジネスインテリジェンス、危機管理など
営業セールススキルなど
研修/教育eラーニングソフト、教育技術など

LinkedInラーニングのテクノロジーカテゴリ

テクノロジーカテゴリには、AI、ITサポート、ウェブ開発、クラウドコンピューティング、セキュリティ、ソフトウェア開発など12のトピック(2024年2月時点)があります。

大カテゴリ中カテゴリ小カテゴリ
テクノロジーAIAIの基礎、機械学習など
DevOpsDevOpsの基本、DevOpsツールなど
ITサポートクライアントOS、更新とメンテナンスなど
ウェブ開発ウェブ開発ツール、CMSなど
クラウドコンピューティングクラウドプラットフォーム、クラウドストレージなど
セキュリティ技術系キャリアのためのスキル、セキュリティ意識など
ソフトウェア開発プログラミング言語、ソフトウェア開発ツールなど
データサイエンスデータ分析、データの視覚化など
データベース管理データベース開発、データリソース管理など
ネットワーク/システム管理ネットワーク管理、サーバー管理など
ハードウェアIoT、電子機器など
モバイル開発iOS開発、クロスプラットフォーム開発など

LinkedInラーニングのクリエイティブカテゴリ

クリエイティブカテゴリには、AEC、UX、アニメーション/イラスト、ウェブデザイン、オーディオ/音楽など11のトピック(2024年2月時点)があります。

大カテゴリ中カテゴリ小カテゴリ
クリエイティブAECレンダリング、3Dモデリングなど
UX (ユーザー体験)UXデザイン、コンテンツ戦略など
アニメーション/イラスト3Dアニメーション、タイポグラフィなど
ウェブデザインウェブ標準、ウェブグラフィックスなど
オーディオ/音楽オーディオエンジニアリング、音楽制作など
グラフィックデザイン画像管理、タイポグラフィなど
モーショングラフィックス/視覚効果モーショングラフィックス、合成など
写真撮影画像編集、レタッチなど
動画動画編集、動画撮影など
製品/製造業2D製図と描画、工業デザインなど
視覚化とリアルタイムビジュアリゼーション、建築ビジュアライゼーションなど

LinkedInラーニングで学べるアプリケーション

LinkedInで学べるアプリケーションも様々です。
MicrosoftやGoogleの基本的なツールから、クリエイティブに必要なツール、プログラム言語、パブリッククラウドまでと多岐にわたります。

また、LinkedInラーニングでは、あらゆるITベンダー各社との認証プログラムを準備しており、Certificated Programとして認定しています。

ビジネスクリエイティブソフトウェア
Microsoft ExcelPhotoshopAzure
Microsoft WordillustratorWindows
PowerPointAfter EffectsSQL Server
Outlook>InDesignVisual Studio
OneNotePremiere ProMicrosoft 365
Microsoft 365LightroomSharepoint Server
Microsoft TeamsAuditionPython
SharepointWordPressC#
WindowsAdobe XDJava
macOSAutoCAD LTJavaScript
FacebookRevitCSS
X(旧Twitter)InventorC++
InstagramMayaUnity
LinkedIn3ds MaxReact.js
Google AnalyticsSOLIDWORKSAngular
Google DriveFusion 360Swift
Google CalenderFinal Cut ProHTML
Google SheetsPro ToolsVisual Basic
SalesforceUnityAmazon Web Services
SAP ERP3ds MaxWordPress
DynamicsRevitASP.NET
Google AdsSketchUpSQL
G SuiteBlenderRaspberry Pi
Linux
Tableau
Cisco
Kubernetes

LinkedInラーニングの学習単位と目安

LinkedInラーニングでは、学習効果を最大化させるため、「動画」「コース」「ラーニングパス」を以下の構成で提供しています。

■動画

  • 1本平均3分程度
  • 移動時間や休憩時間にマイクロラーニングを完了できるように設計されている

■コース

  • 特定のテーマに沿った一連の動画(3分程度)をセットにしたもの
  • 平均1時間程度
  • 1週間に1コース受講完了など目標を定め学習を進めることが可能

■ラーニングパス

  • 管理者側で受講者グループに合った複数のコースを取捨選択の上で作成可能
  • 自社で作成した動画をパスに組み込むことも可能
  • 例えば5コースを選択した場合は、5時間程度
  • 1ヶ月間に1ラーニングパス受講完了など目標を定め学習を進めることが可能
    (例:社会人基礎ーExcel基礎・会議の進め方・プレゼンテーションスキル)

LinkedInラーニングパスのイメージ「ソフトウェア開発者になる」

ラーニングパス「ソフトウェア開発者になる」は下記のような構成です。
プログラミングの基礎・基本コースからスタートし、各プログラミング言語の基本講座コースへと続きます。
計33時間程度で修了できます。

LinkedInラーニングパスのイメージ「グラフィックデザイナーになる」

ラーニングパス「グラフィックデザイナーになる」は下記のような構成です。
グラフィックデザイン入門からスタートし、InDesignやIllustratorといった基本的なソフトウェアの講座へと続きます。
計34時間程度で修了できます。

LinkedInラーニングパスのイメージ「オンラインで効率よく共同作業を行うには」

ラーニングパス「オンラインで効率よく共同作業」は下記のような構成です。
バーチャルチームのマネジメントから学び始めて、Microsoft 365やTeams、zoomなどを用いて効率的に共同作業を行う術を習得します。
計18時間程度で修了できます。

LinkedInラーニングの階層別コンテンツ

LinkedInラーニングは、エンジニア専用やMBA専用のような限られた層向けではなく、あらゆる階層に適したコンテンツを提供しています。
そのため、「新任管理職向けパス」「中間管理職向けパス」「エグゼグティブ向けパス」「Cレベルパス」など、メンバーのフェーズにあわせたラーニングパスを提供することが可能です。

■新任管理職向けパスの例

  • チームマネジメント
  • パフォーマンスレビュー
  • 採用
  • 折衝
  • 中間管理職向けパスの例

■管理職のマネジメント

  • ダイバーシティ、異文化間のチームマネジメント
  • マネージャーからリーダーへの変革
  • エグゼクティブ向けのパスの例

■ビジネスの発展

  • チェンジマネジメント
  • 成長戦略

■C-レベルのパスの例

  • 世界レベルの競合を考える
  • 全社的タレントマネジメントの推進
  • 企業文化の設定と浸透
  • エンプロイヤーブランディング

■全社員用コアコンピテンシー向けのパスの例

  • コミュニケーション
  • クリティカルシンキング
  • プロジェクトマネジメント
  • 目標設定
  • タイムマネジメント
  • キャリアマネジメント

AIによる学習のパーソナライズ機能とソーシャルな学習体験について

学習体験に求める傾向は、年代によって異なります。
LinkedInの調査「Workplace Learning Report」によると、若い世代ほど「学んだことをSNSを通して共有したい」「入社年次や階層別の研修ではなく、好きなときに好きな学習コンテンツを消費したい」といった傾向がより強く表れています。

■ソーシャル編
若い世代ほど、学習内容を共有したり、学んだことに関するディスカッションができる環境と体験を求めています。

■パーソナライズ編
入社年次や階層別の研修ではなく、個々人にあった学習内容の提案を求める傾向は、各世代とも共通していますが、若い世代ほどより強く表れています。

LinkedInラーニングは、こうした各層による違いに対応すべく、AIによるパーソナライズ機能(学習内容を提案する機能)を保有しています。
AIがユーザーの役職やスキル・経験、また視聴傾向から一人ひとりに合ったものをリコメンドします。

さらに、自分自身でコースの管理も可能です。
メリットでも紹介した通り、動画やコースをコレクションとして管理できます。
なお、作成したコレクションは下記のように公開設定を編集できます。

 1:全LinkedInユーザー
 2:同じ会社に属するユーザー(同一法人契約内のユーザー)
 3:本人のみ

このようなコレクション機能の公開設定を利用し、自分の学習している内容を社内・社外に発信することで、多くの社員の動機づけや学習文化の醸成が可能となります。
したがって、社内でのコレクション作成、共有を活発化したい場合は「オプション2」の利用を推奨しています。

また、LinkedInはMicrosoftグループであるため、Microsoft TeamsやLinkedIn上にもシェアすることが可能です。
これを利用することで、LinkedIn上でつながった人がどのコースをお勧めしているか確認できます。
例えば「尊敬する上司・同僚がお勧めしている内容なら自分も受けてみよう」といった学習機会の創出を期待できるでしょう。

LinkedInラーニングの運用サポートについて

オンライン研修を社内の文化として醸成させるために、LinkedInラーニングは手厚いサポートを提供しています。

■フェーズ1:戦略策定 (15~30日目)

  • 契約完了
  • KPI、ゴール設定
  • リソース準備
  • 利用部署のリードとすり合わせ
  • プログラムマネジメント
  • ライセンス有効化ルート確認
  • ランディングページデザイン
  • LMS連携
  • ローンチ&コミュニケーションプラン

■フェーズ2:導入 (60日目)

  • コンテンツ確認
  • 社員への展開
  • ウェビナーの開催
  • 社内のその他の人材開発
  • 社内のその他の人材開発プログラムとの関連付け
  • 毎週のキャッチアップミーティングの設定
  • 各州の部署、地域リードとのキャッチアップミーティングの設定

■フェーズ3:効果測定(90日目)

  • 定期的な学習履歴チェック
  • コミュニケーションプラン進捗の確認
  • キーインフルエンサーの確認
  • コンテンツ利用状況の分析
  • 社員フィードバックの実施
  • コスト削減具合の確認

■フェーズ4:戦略改定(180日目)

  • サーベイ後の新たな気付きの確認
  • 戦略成功具合の評価
  • コンテンツ、デリバリー方法のレビュー
  • 成功の要因を定義する
  • 改善できる部分を定義する

■効果測定の例
導入後のプラットフォーム活用におけるゴール設定

KPI7月8月9月12月3月
ライセンス有効化%10%20%30%50%70%
ログイン率%7%14%21%35%50%
反復学習率%5%10%15%25%35%
学習者ごとの学習時間15分15分15分30分45分

また、コンテンツの整備(コースマッピング)についてもカスタマーサクセスによる支援を受けることが可能です。
詳細は次の項目で解説します。

LinkedInラーニングのコースマッピングサービスとは

LinkedInラーニングのコースマッピングサービスとは、各企業および各メンバーに適したラーニングパスを作成するサービスです。

具体的にはニーズに合わせてLinkedInラーニングのコンテンツをスキル要件表やコンピテンシーモデルでマッピングします。
その上で、学習者にとって必要な知識・スキル・アビリティとLinkedInラーニングコースの関連性を明確にした上で、最適なラーニングパスを階層やグループごとに提示してもらえるのです。
さらに、どのような属性の人がより多くのラーニングパスを修了したかなどをモニターし、PDCAを回します。

LinkedInラーニングの学習効果測定について

LinkedInラーニングの学習効果測定について解説します。

ラーニングカルチャー醸成の価値

McLean & Companyの調査によると、学習文化のある組織に所属する社員の方が、学習文化のない組織に比べて「エンゲージメントが40%も高い」とされています。

また、エンゲージメントの高い社員と低い社員を比較した場合の調査結果として、下記のような報告がなされています。

■エンゲージメントが高い社員の方が、低い社員よりも高い項目とその差(%表記)

  • 生産性が高い:50%
  • 組織への貢献をコミットしている:73%
  • 新しいことに挑戦することを恐れない:38%

つまり、「いかに学習する文化を醸成するか」が企業の成長にとって重要といえるのです。

研修効果の測定方法として最も有名なROIモデル

ROIモデルとは、アメリカの経済学者ジャック・フィリップスによって提唱された研修効果を測定するためのモデルです。

フィリップスは下図の通り、従来の「カークパトリックの4段階測定モデル」に投資対効果を表すROI(Return on Investment)を追加して、全5段階によって研修効果を測定するモデルを提唱しました。
ROIモデルと呼ばれるのはそのためです。

このROIモデルを用いた、学習および研修の効果測定の例を以下に紹介します。

■プロジェクトROI&KPI設定の例

  2019年2020年2021年
フェイズ パイロット/一部社員限定
(重点項目を考慮した育成プログラムの実施)
人材育成の浸透
(育成プログラムの全社展開)
人材育成の加速
(次のフェーズに向けて加速する)
範囲 日本日本およびグローバル全社日本およびグローバル全社
ROI測定及び判定
 Level1-2を達成すれば次のフェイズへLevel1-3を達成すれば次のフェイズへ3年通期でのROIをLevel1-5全てで判定
KPILevel5・業績
・退職率
・e-Learningによるコスト削減率
 Level4
・社員満足度調査結果(エンゲージメント・Learningカルチャーの浸透の指数)
 Level3・社員満足度調査結果
(管理職に関するパフォーマンスの指数)
・社員満足度調査結果(管理職に関するパフォーマンスの指数)
 Level2・貴社内テスト実施もしくはマネージャーによる成果レビュー・貴社内テスト実施もしくはマネージャーによる成果レビュー
・貴社内テスト実施もしくはマネージャーによる成果レビュー
 Level1・e-Learningに対する満足度
(満足度調査において3.8点以上/5点)
・ユーザー利用率(70%以上)
・ユーザー利用時間(年間6時間以上)
・e-Learningに対する満足度
(満足度調査において4.0点以上/5点)
・ユーザー利用率
・(日本:70%以上、他利用率50%以上)
・ユーザー利用時間(年間8時間以上)
e-Learningに対する満足度
(満足度調査において4.3点以上/5点)
・ユーザー利用率(日本:80%以上、アジアパシフィック・米州・欧州別利用率70%以上)
・ユーザー利用時間(年間10時間以上)

オンライン学習の成功事例

オンライン学習を行うにあたって、成果につながった取り組み事例を4つ紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

各社員の能力開発計画に応じたラーニングパスでオンライン学習文化を醸成

パフォーマンスレビューでの話し合いや定期的な1on1ミーティングにより、マネージャーと社員との間で、キャリアアップのためのラーニングパスを設定。
オンライン学習の文化を醸成することに成功しました。

組織全体での参画を促進

まずは導入を促すために、エグゼクティブと各部門のリーダーにプロセスへの参加を要請します。
次にメールテンプレートを作成し、学習に関してチームと簡単にコミュニケ―ションを図れるように工夫します。
そしてスタート後には定例ミーティングの場を設け、各リーダーが責任をもってチームでのプログラムの進捗状況を監視することで、組織全体をあげてオンライン学習を推進する体制を整えることに成功しました。

各マネージャーによる学習コンテンツの設定

マネージャーがオンライン学習プラットフォームを使用し、部下の個々の目標に基づいて学習コンテンツを調整しました。
これにより各社員は、各々の能力開発計画に基づいた学習コンテンツを受講でき、着実に成長することができたのです。

早期の成功事例を共有する

HRビジネスパートナー(HRBP)など事業部門を越えたパートナーに、早期の成功事例を収集し報告するよう求めました。
そして、得られた成功事例をメール、チャット、社内ソーシャルネットワークなど、組織文化に適したチャネルを通じて成功事例を共有しました。
コメントや社員が取り組んでいる学習コンテンツの内容なども含め、個々の成功事例について紹介することで、オンライン学習に対するモチベーションの維持と向上に成功したのです。

LinkedInラーニングの主なQ&A

LinkedInラーニングの主なQ&Aを紹介します。

LinkedInラーニングの利用にはLinkedInプロフィールが必要ですか?

学習者にとってさまざまな利点があるため、プロフィール連動をお勧めしていますが、学習者自身がプロフィール連携の有無を選択可能なオプションも提供しています。

日本語コースはどのくらいありますか?

日本語動画コンテンツは現時点で30,000以上あり、国内最大規模です。
さらに毎月100程度の新着動画が追加されています。
また、英語動画コンテンツであってもMicrosoft translatorを利用することで日本語字幕付きで視聴可能です。

他社のオンライン学習との違いは?

LinkedInラーニングは、特定分野に特化した学習コンテンツではなく、あらゆる階層や職種・業種に必要なソフトスキルやビジネスソフトウェアを網羅しています。
そのため、全社的なDX促進であれば、特におすすめです。
また、LinkedInラーニングは、講師の選別とコンテンツのクオリティ監修を徹底しているため、安定した学習効果を望める点も強みといえるでしょう。

すでに研修コンテンツを持っているのですが?

LinkedInが提供するオンラインコンテンツはもちろんのこと、オンライン学習プラットフォームとして、自社のコンテンツを組み込むことができます。
例えば、新人向けコンテンツ、管理職向けコンテンツなど、提供されたオンラインコンテンツと自社コンテンツを組み合わせて、ラーニングパスを作成することで、最適なオンライン学習メニューを作成することも可能です。

導入してもそのあと社員の利用率アップなどが不安。

学習者から直接カスタマーサポートへ24時間お問合せいただけます。また、導入後のプラットフォーム活用については、カスタマーサクセスマネージャーによる支援を受けることができます。

LinkedInラーニングの価格体系について

ボリュームディスカウント形式を採用しており、契約ライセンス数が多いほど、1ライセンスの単価が下がる仕組みです。
また、複数年契約によるディスカウントもあります。
法人契約はミニマムで25ライセンスより提供しています。

詳しくは以下よりお問合せください。
LinkedInラーニングのお問合せはこちらから

まとめ

日本最大級のオンライン学習サービス「LinkedInラーニング」について、基本情報からメリット、学習コース、サポート内容、価格体系などを解説しました。

LinkedInラーニングは、「いつでも・どこでも受講できる」「コストや手間を低減できる」「研修の質を統一できる」といったオンライン学習としてのメリットはもちろん、下記のような特徴もあります。

  • コースやラーニングパスで見るべきコンテンツを迷わない
  • 字幕の閲覧と選択箇所へのスキップができる
  • メモ機能で学習効率化を高められる
  • コレクション機能で動画やコースをまとめられる

また大前提として、「日本語コンテンツだけで1,100コース以上・30,000動画以上」といった点は他にはない強みといえるでしょう。
業界・業種・職種・階層を問わず、あらゆるコンテンツを網羅できているため、グループ全体および全社的なオンライン学習導入にも最適です。

そして今回は、LinkedInラーニングについて、より詳細かつ分かりやすく理解できるPDF資料を無料でプレゼントします。
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竹村 朋晃

竹村 朋晃

株式会社ダイレクトソーシング CEO (プロフィールはこちらをクリック) 2005年に野村総合研究所に入社。損害保険システムの構築に従事。2015年11月より株式会社ダイレクトソーシングを立ち上げ。エンジニア経験者中心にデータドリブンリクルーティングを中心としたサービスを展開。