採用広告
2022.09.21

LinkedIn広告を使って採用の効果を最大化する方法

株式会社ダイレクトソーシングの安井です。
今回は弊社で「LinkedIn広告を使って採用の効果を最大化する方法」を模索し、会社説明会を開催するに至った際のお話です。
LinkedIn広告活用のための試行錯誤の過程とその結果を書きますので、LinkedIn広告をはじめとしたSNS広告での採用にお悩みの方の参考になれば幸いです。

結論まとめ

始めに、得た知見と結論をまとめます。
・キャンペーン内の広告数は増やした方がいいい
・知名度の低い会社ほどナーチャリングが必要
・LinkedIn広告のターゲット設定機能は優秀

LinkedIn広告について

前提として、弊社は日本初のLinkedIn公式パートナーという立ち位置の会社です。
LinkedIn広告という広告ソリューションについても認知はしていましたが、実際に運用した上での知見などは持っていませんでした。
そのため、まずは自社で広告運用を行うことによって、広告効果最大化の知見蓄積を目指しました。
LinkedIn広告自体については、こちらの記事が参考になるかと思います。
LinkedIn広告自体についてまだあまり知らないという方は、上記記事をざっくりご覧になってからこの先を読み進めてもらえると幸いです。

まずは少額で実際に広告出稿

まず「LinkedIn広告という媒体を使ってどんな広告を出すか」という部分について、弊社はダイレクトリクルーティングを専門とした採用支援の会社のため「採用目的」の広告に定めました。
実際に弊社のカスタマーサクセス部門の人材を採用することを目的に、当時の採用要件をもとにしたターゲット設定で広告出向を行いました。
具体的な設定内容は以下です。
初回Linkedin広告ターゲット
当時は弊社のダイレクト採用を行う上で「エンジニアリング系のある分野に専門性を持った方」または「IT系の商材で、商品を理解した提案型の営業を行っていた方」というような要件だったので、以上のようなターゲット設定としました。
結果は以下です。
初回Linkedin広告結果
約1ヶ月間の配信で
25,000円
3,407閲覧
90クリック
0応募
という結果でした。
この結果は「この金額で獲得できたクリック数」の軸で見るとかなり高い数値でした。
今回配信したターゲット設定に対して、うまく弊社に興味を持っていただけるクリエイティブの提示ができたのではないかと思います。
ただ、上記の数値を見てわかるように、広告自体は90回もクリックされたものの応募は0件という結果でした。

課題から得た仮説

実際に応募につなげるために、どこがボトルネックとなっているかを考えました。
LinkedIn広告の場合は明確に結果が数値で表されているので「クリックから応募」に至る流れにボトルネックがあるということになります。
この広告では、広告をクリックした後に遷移するページを「自社HPの採用ページ」に設定していました。
そこでは応募するまでに多くの情報の入力を求められるため、今回の90クリック⇨0応募という結果に対し
「興味あってクリックはしたけど色々情報入力するのは面倒」
と感じた方が大多数だったのでは、という仮説を立てました。
そこで、課題に対する解決策として「クリック後のユーザーのナーチャリング(興味・関心を高める)」を行う施策を考えることとしました。
「クリック後のナーチャリング施策」として考えられるのは
・既存社員のキャリアインタビューを載せる
などがありますが、その中でも今回は特に応募への確度を高めるため「会社説明会」を行いその参加者をLinkedIn広告を使って集める、ということを行いました。

「広告を前提にした会社説明会」の設計方法

弊社ではこれまで特に会社説明会を行ってこなかったため、1から設計することになりましたが、LinkedIn広告での採用を目的としている以上、以下の2点を基本とした設計を行いました。
・(LinkedIn広告上で)どんな文言ならクリックされやすいか・引きがあるか
・上記広告経由で会社説明会を見る人が欲しい情報を得られる内容になっているか
実際に会社説明会のテーマや内容も、外部向けに出した情報に合わせるように調整していきました。

会社説明会の流入経路

LinkedIn広告の採用における効果を最大化させるために設計した会社説明会ですが、せっかく他社員を巻き込んで会社説明会をやるので、他の流入経路も確保しました。
・WantedlyのMeetupページ
・会社HP上のセミナーページ
・会社SNSアカウント等での告知

会社説明会の結果

実際に会社説明会を行った結果は以下です。(スクリーンショットはLinkedIn広告のものです)
会社説明会結果
【LinkedIn広告の結果】
約14日間の配信で
51,372円
4,462閲覧
33クリック
【Wantedly記事の結果】
約14日間の配信で
3,264閲覧
5クリック
【合計応募数】
説明会参加者:9名
本応募&最終選考:1名
以上です。
Wantedlyの記事に関しては、タイトルの付け方などである程度注目を集めることができたため、かなり高い閲覧数になりました。

反省点&改めて結論まとめ

結果を振り返ってみて、広告の出し方等にもいくつか省みるべき点はあるのですが、明確な反省点は「(この金額でこれだけ応募が集まるなら)もっと大きな金額をかけたほうが成果数に繋がる」というものでした。
また、【結論まとめ】項目でまとめた結論について、ここまでお話した内容を元に更に詳細に説明していきます。
・キャンペーン内の広告数は増やした方がいいい
→同一キャンペーン内に複数の広告を作成すると、LinkedIn広告のAIが自動的に結果の良い広告に予算の比重を振ってくれるため、画像の一部変更や広告文言の変更など、ABテストの土台に乗せたいものは全て作成する方がよいです。
・知名度の低い会社ほどナーチャリングが必要
→大企業・名の知れた企業であれば広告が表示されただけで応募に至る確率は上がりますが、そうでない限りはどれだけ「設定したターゲットに興味を持ってもらえそうなポジション・コンテンツを提示しているか」が非常に重要です。広告文・クリエイティブはもちろんクリック後の遷移先も含め、ターゲットの属性を考えた設定が必要です。
・LinkedIn広告のターゲット設定機能は優秀
→記事上部に実際に貼ったように、LinkedIn広告は他のTwitterやFacebook等のSNS広告と比べ、ターゲット設定を非常に細かく行えます。これはLinkedIn自体が、経歴やスキルを詳細に記載する媒体であり、実際にきちんと記載しているユーザーが多いことに起因します。広告配信の結果レポートでは、どこの企業の社員に配信されたかの具体例まで見えるので、非常に精度の高い広告配信を行うことができます。

おわりに

LinkedIn広告の実例を公開しているコンテンツが少なかったため、今回自社内で行った広告の出稿データ・結果をまとめてみました。
LinkedIn広告を実施している企業や人事の方の参考になれば幸いです

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安井

安井

飲食系ITベンチャーにてマーケティングを担当後、株式会社ダイレクトソーシングに転職。 カスタマーサクセスとしてコンサルティング業界やエンジニア業界を中心にダイレクトメディアを活用した調査・スカウトを実施。 現在は前職の経験とカスタマーサクセスにて顧客との対面で得た知見・市場感を元に、マーケティング業務全般を担当。