【イベントレポート】タレントプールの枯渇に有効な施策とは?【ダイレクトリクルーティングシフトVol.2】
10月7日(水)、第二回目となる「複数のダイレクトメディアによるトークセッション」がZoomにて開催されました。
「本来競合であるダイレクトメディア同士が協業し、日本におけるダイレクト採用市場の拡大を目指す」ことをミッションに開催しているこのトークイベント。
前回の開催で皆様から得た意見をもとに、パネリストの人数を絞ることでより濃厚な知見共有の場を設けることができました。
今回の開催で大きなキーワードとなったのが「タレントプールの枯渇」と「採用担当者の孤独」。このワードにピンときた人事ご担当者の方もいるのではないでしょうか。
ここでは、ダイレクトリクルーティングにおける困りごとが多く共有されたVol.2の模様をお伝えしたいと思います。
目次
同業他社からみる「各メディアの魅力」
まず初めに、今回ご参加いただいたWantedly、LinkedIn、ビズリーチの三社からは自社紹介とともに「他社の羨ましい点」を挙げていただきました。
簡単にまとめると以下のような内容となりました。
他にも「LinkedInではブーリアン検索を使いこなした時のサーチ力が強い」「WantedlyはWeb領域の人材や若い世代の人材をカバーできる」等の意見が上がりました。
メディア導入後、何に苦戦した?
ダイレクト採用のためのメディアを導入するだけでは、スムーズな採用を実現するまでに問題に直面してしまうことも。
「Zoomウェビナー」の投票機能を使用して、リアルタイムに参加者からのアンケートを実施し、メディア導入時の困りごとを集計しました。
今回、苦戦ポイントとして多かった回答が以下の2点。
・スカウトを打ち続けることに挫折する
・現場の要件が厳しすぎる
この集計結果に対して、ダイレクトメディアお三方の意見を伺いました。
担当者は独りになりやすい
LinkedIn本村:狙ったターゲットにスカウトを打ちつづける業務はやはり孤独になりやすいですね。自社内でしっかりとKPIを設定してPDCAを回した時の成果が出やすいのがダイレクトリクルーティングの魅力ですが、面談を行った候補者がその後どうなったかのトラッキングを行わないと一見して成果も実感しづらく、心が折れやすいというのはあると思います。
ビズリーチ與島:スカウト業務に挫折しそうなときは、担当者の方に加えて採用するポジションの現場の方や別の担当者と共にソーシングを行うことも一つの方法として勧めていますね。
Wantedly古賀:オンラインで同じ立場の人と交流したり勉強会をするのも有効ですよね。Wantedlyでもユーザー会や交流会の機会を設けています。あと、Wantedlyでは候補者の方の仕事以外の面もアピールできるような使用になっており、スカウト担当者がプロフィールを見ていて飽きにくいと思います。
LinkedIn本村:ほかにも、やはりダイレクト採用の専任担当者は必要だと考えています。大手A社では沖縄にタレントプールを見ていくだけの専任担当者を置いているとか。
やはりスカウトを打つことに挫折する方も多いようで、過去の経験などから各社様々な意見を出していただけました。
「他の人と同時にスカウト業務を行う」という方法に全パネリストが大きく頷いていたのも印象的でした。
そして話題はタレントプールの枯渇へ。
候補者がいない時は・・・
ビズリーチ與島:勿論メディアやポジションにもよるのですが、やはり問題になってくるのがタレントプールの枯渇ですね。私としては、枯渇の問題はむしろ市場にこれ以上ターゲットとなる候補者がいないと分かること自体が価値だと思っていて、枯渇が起きたらその上で現場との必要要件の調整材料にするなど、活用の価値があるデータになると思っています。
LinkedIn本村:枯渇への対応として有効なのはやはり一度スカウトをお送りした候補者への再アプローチですね。1通目と2通目で別の情報を出していくとかなり効果的です。例えば、1通目はチームのビジョンなどを説明して、2通目は待遇に関する文章にするとか。
ビズリーチ與島:ビズリーチで検証した限りでは、1週間ごとに3回スカウトをお送りするのが最も返信率が高くなる数値でした。4回目ではかなり下がるけど、やっぱり何度もアプローチされると根負けする人もいるんですよね。究極、3か月置きのアプローチであれば何度スカウトを送ってもいいと考えています。
Wantedly古賀:Wantedlyでは逆に、再アプローチをしすぎてうっとおしく思われてしまうことも損失だと考えているので、スカウト送信後は一定期間再送できない仕様になっています。その辺は各メディアの性質にも依るかもしれないですね。
ビズリーチ與島:そうですね、ビズリーチはスカウトが来ることが前提のメディアにもなっているので。以前、10回スカウトを送ったら熱意に負けて会ってくれた人もいました(笑)
LinkedIn本村:LinkedInの機能でいうと、一度メッセージのやり取りをした方には面談をしていなくてもつながり申請を送ることをお勧めしています。もし会社のLinkedInページをフォローしてもらえれば会社に興味を持ってもらうきっかけにもなりますよね。
Wantedly古賀:Wantedlyでも同じく、メッセージのやり取りがあれば会社ページのフォローをお願いするとよいかもしれませんね。
ダイレクト採用活動は周りに認めてもらいにくい?
ウェビナー中は「Zoomウェビナー」のQ&A機能で、常に参加者からの質問を募集していました。
ウェビナー終盤に来ていたのがこんな質問。
ダイレクト採用に対する理解がない上司から、中々成果を認めてもらえない。ダイレクト採用をよく知らない人にも成果として認めてもらうにはどのような方法がいいでしょうか。
LinkedIn本村:やはりダイレクトで一番提示しやすいのはコスト面ですね。成果が出た時の費用はエージェントなどを使うよりも安いことが多いので、コスト面での比較を行って上司の方に見せるのが一番理解されやすいと思います。
各メディアからのアドバイス
最後に、参加者の方へお三方からダイレクトに関するコメントをいただきました。
Wantedly古賀:Wantedlyでは若い世代の人材が多かったり、Web・IT領域全般の人材が揃っています。ダイレクトメディアは複数ありますが、各メディアの特徴を掴んで利用メディアの選定・併用を行っていくのが重要だと思います。
ビズリーチ與島:ダイレクト採用に限らないことかもしれませんが、採用ではいかにマーケティングのように市場やターゲットを分析し、セールスのように熱意をもって候補者にアプローチしていくかが重要です。
LinkedIn本村:参加者のみなさまが何を決め手にして今の会社に入ったかを考えてみると、自社のブランディングや、スカウト・求人掲載の魅力付け全てに繋がっていくと思います。
まとめと今後のイベント開催について
今回も大手ダイレクトメディアの方に協力いただき、非常に有益な情報交換を行うことができました。
参加された各会社の人事担当者の方からもたくさんのポジティブな反応をいただけたので、今後もこのイベントを継続的に開催していこうと考えています!
ウェビナー・イベントの開催情報は弊社のセミナーページにも掲載します。
また、弊社お役立ち資料ページでは、「LinkedIn早わかりガイド」や「ソーサーへのKPI設定シート」など、ダイレクト採用に関するノウハウを多数公開しております。
ぜひこの機会にご覧ください!
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安井
飲食系ITベンチャーにてマーケティングを担当後、株式会社ダイレクトソーシングに転職。 カスタマーサクセスとしてコンサルティング業界やエンジニア業界を中心にダイレクトメディアを活用した調査・スカウトを実施。 現在は前職の経験とカスタマーサクセスにて顧客との対面で得た知見・市場感を元に、マーケティング業務全般を担当。
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