LinkedInとBizreachはどちらが採用しやすい?

採用にLinkedInとBizreachのどちらを使うのが向いているかお悩みの方へ。
こんにちは、株式会社ダイレクトソーシングの三島です。
採用にLinkedInとBizreachのどちらを使うのが向いているかお悩みの方へ、今回は、2つのサービス内容、料金などを比較して、それぞれどういったニーズに適しているのかをご説明します。
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目次
1.LinkedInとBizreach、2つのサービス概要
はじめに、LinkedInとBizreach、それぞれのサービスの特徴をおさらいしましょう。
LinkedInとBizreachの比較表
Bizreach | ||
発祥国 | アメリカ | 日本 |
国内登録ユーザー数(概算) | 300万人(2023年3月時点) | 170万人(2022年7月時点) |
外資/内資 | 外資系が多い | 日本企業が多い |
ターゲットとする企業 | ハイレイヤー~中小まで幅広い | |
ユーザー登録時の審査 | なし | あり |
ユーザーの転職意欲 | さまざま | 高い |
ユーザーに多い職種 | 事業開発 | 営業・サービス |
マネジメント経験者 | 普通 | 多い |
バイリンガル人材 | 多い | 普通 |
ユーザー層 | 潜在層 | 顕在層 |
使い方のトレーニングプログラム | あり | なし |
専任コンサルタント | あり | あり |
採用コンテンツの作成サポート | なし | あり |
採用決定時の成果報酬 | なし | あり(年収の15%) |
1.1.LinkedInの概要
- アメリカ生まれ・日本オフィスあり
- 全世界で9億人を超えるユーザー数を持つ、ビジネス向けSNSの代表的存在
- 2016年には米マイクロソフトが262億ドル(約3兆円)で買収
- 法人用の採用・育成サービス「LinkedInタレントソリューションズ」を展開している
1.2.Bizreachの概要
- 日本生まれ
- ユーザー数の詳細は非公開、ほぼ日本国内ユーザー
- 企業やヘッドハンターからのダイレクトスカウトを謳った転職サイト
- 当初はハイレイヤー層を対象とした転職サイトだったが、現在は幅広い層を対象としている
- 登録には職務経歴の審査がある
- 専任コンサルタントによる母集団形成や採用決定のためのノウハウなどを提供している
2.LinkedInとBizreachの比較
2.1.ユーザーの違い
2.1.1.ユーザー数の違い
2022年現在、各社で公式に発表しているユーザー数は、以下のようになっています。
- LinkedIn:日本国内で300万人以上、全世界で9億人以上
- Bizreach:170万人以上(2022年7月時点)
Bizreachのユーザー数は170万人です。登録ユーザー数はグローバル展開をしているSNSであるLinkedInのほうが多いとみて間違い無いでしょう。
2.1.2ユーザーの転職意欲
Bizreachは、「転職サイト」と明記しています。LinkedInはそのような特記はなく、幅広いビジネスシーンで活用できるSNSとして運営されています。
また、Bizreachには転職を希望するユーザーみずからがお金を払って利用する「有料プラン」が用意されています。現在の年収が750万円未満のユーザーは「タレント会員」として月額2980円、それ以上の「ハイクラス会員」は月額4980円を支払えば、より幅広い求人に応募できるしくみです。Bizreachは、LinkedInよりも転職やキャリア形成に意欲的なユーザーが選別されていると言えます。
2.1.3.ユーザー審査の有無
Bizreachでは、ユーザーが登録する際に職務経歴や現在の年収などを提示して、審査を行っています。審査基準に満たないユーザーは登録を断られます。
一方、LinkedInにはこのような審査はありません。職歴や現在の年収に関わらず、誰でも自由に利用できます。ただし、LinkedInは偽名での登録、経歴詐称、同一人物の複数アカウントの登録は禁止されており、不正と判断された場合は、アカウントの停止、または免許証の提示などが求められます。そのため、自分のアカウントを他者にログインさせる行為も基本的に禁止となっています。
2.1.4.年齢層
登録ユーザーの年齢層は、Bizreachの方が高いです。Bizreachは全体の80%以上が30代~50代のユーザーで占められており、割合としては40代が最も多く登録しています。
登録ユーザーの年齢層別の割合は、以下のようになっています。
※参照元:2021年12月更新! 12のソーシャルメディア最新動向データまとめ
※参照元:3分でわかるビズリーチ
2.1.5.職種
Bizreachはユーザー全体の3分の1以上を営業・サービス職が占めています。次に多いのが経営・管理・人事で、この2つで50%近くを占めます。
一方、LinkedInで一番割合が高いのはビジネスデベロップメント(事業開発)で、営業は教育に次ぐ3番目です。
2.1.6.マネジメント経験のある人材の多寡
Bizreachは、マネジメント経験のある人材を他サービスに比べて多く集めています。Bizreachユーザー全体のうち、5人以上のマネジメント経験を持つユーザーは、45.3%にのぼります。
2.1.7.バイリンガル人材
LinkedInは、グローバルSNSという特性上、バイリンガル人材の登録数は、国内最大級です。
英語ネイティブの外国人人材・英語ネイティブレベルの日本人の数は他メディアに比べてもトップの数を誇ります。
2.1.8.返信率・面談率
面談率が高いのは、Bizreach>LinkedIn
企業からユーザーに送られたスカウトメールへの返信率は、LinkedInが平均17.19%、Bizreachが7.68%で、LinkedInの方が高いです。
しかし、スカウトメールから面談へ進んだ割合を示す面談率は、LinkedInが29.92%、Bizreachが63.82%と、Bizreachが圧倒的に高くなっています。
これは、Bizreachが顕在層向け、LinkedInが潜在層向けのメディアであるため、LinkedInの場合、返信がかえってきてからの候補者とのコミュニケーションによって、面談率は大きく変わります。
2.2.サービス内容の違い
次は、それぞれが提供しているサービス内容を比較していきます。
2.2.1.採用に至るまでのサポート体制
専任コンサルタントからのサポートが受けられるのは、Bizreach>LinkedIn
LinkedInの企業向け採用支援サービス「LinkedIn Talent Solutions」では、担当営業と担当コンサルタントが配置され、企業の採用をサポートします。
- LinkedInの使い方を説明する初級と上級のトレーニングコース(セミナー)
- eラーニングプログラム
- オンラインサポート
- 四半期ごとの振り返りデータ(利用率、返信率、面談率)の提供
- ユーザー同士の情報交換
など、企業へのサポートが充実しています。
また、LinkedInを利用して採用に至った場合は、ユーザーがLinkedIn内で辿った経路のトラッキングデータが提供されます。一方、Bizreachの場合は、こうしたサポートは専任コンサルタント(営業担当者)経由で行われます。
専任コンサルタントは、
- 母集団形成へのアドバイス
- スカウトメールの文章添削
- 候補者選定のアドバイス
など、採用に至るまで一貫したサポートを行います。
Bizreach主催の企業向けセミナーは行われていますが、ツールとしての使い方を教えるというよりは、採用ノウハウに関する内容が主です。その中には、ダイレクトソーシングのための専門の研修も含まれています。
2.2.2.サイトUI(ユーザーインターフェース)の使いやすさ
Bizreachは日本国内の企業とユーザーを主に対象としたサービスです。そのため、サイトのUIが日本のユーザーにとってなじみやすいのはBizreachだと言われています。
参考に、LinkedInの検索画面UIは以下のようなものです。
2.3.利用料金の違い
2.3.1.利用料金
費用面での最大の違いは、Bizreachは採用に至った場合に成果報酬が発生する点です。成果報酬は年収の15%(ただし、年収の15%が70万円に満たない場合は一律70万円)と定められています。この成果報酬は1人あたりで計算されるため、複数人を採用する場合はその人数分の成果報酬が金額として加算されます。
2.3.2.Bizreachの利用料金内訳
Bizreachの利用料金は、
- 基本利用料
- スカウトメール料金(基本料金に含まれている以上のスカウトメールを送る場合)
- 採用に至った場合は成果報酬×採用人数分
で構成されています。
2.3.3.LinkedInの利用料金内訳
一方、LinkedInの利用料金は
- 月額料金(非公表)
- スカウトメール料金(基本料金に含まれている以上のスカウトメールを送る場合)
- 広告の出稿料金(広告を利用する場合)
- その他サービス利用料金
で構成されています。
LinkedInには成果報酬が無いので、採用人数が多くなれば多くなるほど有利であることをセールスポイントとしています。
2.4.LinkedInのスカウトメールのカウント方法
LinkedInで送信に使ったメールクレジットは、返信があればそのまま返還されます。
LinkedInでは、スカウトメールを送る際にメールクレジットが必要です。
クレジットは、毎月150クレジット追加されます。メールを1通送るごとに、1クレジットを消費します。
しかし、そのメールに返信があれば、送信に使った1クレジットが返還されます。
例えば、150通メールを送って、そのうち100通に返信があれば、
(最初の所有クレジット)150―(送信に使ったクレジット)150+(返信があった分のクレジット)100=100クレジットとなり、また新たに100通のメールを送信できます。
一方、1通も返信がなかった場合は、
(最初の所有クレジット)150―(送信に使ったクレジット)150=0クレジットとなり、その月はもうメールを送ることができません。
つまり、毎月メールが帰ってくるならば、ずっとメールを送り続けることができます。
・クレジットを月内に使い切らなかった場合
その月に150クレジットを使い切らなかった場合は、1リクルーターライセンスあたり最大600クレジットまで繰り越しできます。
たまたま忙しくメールが送れなかったとしても、3ヶ月程はクレジットが無駄になりません。
ダイレクト採用メディア比較完全ガイド
検討する企業様必見!
数あるダイレクト採用メディアの中から、
自社に合った最適なメディアを探すポイントや特徴を解説しています。
3.LinkedInとBizreach、向いているのはそれぞれこんな人
3.1 LinkedInを使った方が採用しやすい人
LinkedInの魅力は、比較的偏りが少ないユーザー層と、豊富なトレーニングプログラムです。LinkedInを使った方が採用しやすいのは、
- 工数をしっかり掛けて長期的な採用活動を実施したい人
- 転職潜在層にアプローチしたい人
- 採用にかけられるコストが限られている人
- 企業認知の向上を考えている人
- バイリンガル人材を探している人
だと言えます。
3.2.Bizreachを使ったほうが採用しやすい人
Bizreachの魅力は、ハイレイヤー層の厚さと、専任コンサルタントによるサポートを受けながら採用が進められる点です。
Bizreachを使ったほうが採用しやすいのは、
- 短期間で採用したい人
- 採用予定人数が少ない人
- 従来型の転職エージェントの利用に慣れている人
- 専任コンサルタントのアドバイスが欲しい人
- 採用にかけられる予算が潤沢な人
- マネジメント経験者を採用したい人
- 日本の大企業
です。以上です。
LinkedInやBizreachを使った採用活動をしている企業様の参考になれば幸いです。
弊社(株式会社ダイレクトソーシング)では、LinkedInやBizreachなど20種類以上の媒体を用いたダイレクト採用の戦略立案と実行支援をしております。これまで外資系企業や日系大手企業を中心に、ベンチャー企業の採用も支援させていただいております。
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※備考:本記事で紹介した比較データは、ビズリーチ社媒体資料、LinkedIn社媒体資料を中心に、自社(株式会社ダイレクトソーシング)調査データをもとに参照しています。
弊社では、さまざまなダイレクト採用メディアの比較検討導入・運用支援を行う事業を専門としています。
以下資料では、各メディアの特徴などをPDFにてまとめておりますので、興味がある方は以下からダウンロードしてください。

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三上
2017年5月に株式会社ダイレクトソーシングにジョイン。 コンサル系やAI系スタートアップベンチャーなどのソーサーとして従事。 その後は、カスタマーサクセス担当として、大手国内企業やベンチャー企業を中心に活躍中。
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