ダイレクトメディア(中途)
2024.03.01

LinkedInとBizreachはどちらが採用しやすい?特徴や料金等を比較

LinkedInとBizreachのどちらを使うのが向いているかを悩んでいる採用担当者も多いのではないでしょうか。
どちらも採用において、非常に注目されているサービスです。

そこで今回はLinkedInとBizreachについて、サービス内容の特徴、料金などを比較して、それぞれどういった企業に向いているのかを解説します。

LinkedInとBizreach、2つのサービス概要

まずはLinkedIn(リンクトイン)とBizreach(ビズリーチ)、それぞれの概要を紹介します。

LinkedIn(リンクトイン)の概要

LinkedIn(リンクトイン)とは、ビジネスに特化したSNSです。
ユーザー数は全世界で10億人(2024年2月時点)を超えています。
FacebookやX(旧Twitter)と並ぶ大手ソーシャルメディアの1つであり、ビジネス向けのソーシャルメディアにおいては代表的な存在です。

採用機能を有しており、法人向けサービス「LinkedInタレントソリューションズ」を利用することで、大多数のユーザーを対象としたダイレクトリクルーティングを行えます。

■LinkedInの概要まとめ

  • ダイレクトリクルーティングを行えるビジネス向けSNS
  • アメリカ生まれ・日本オフィスあり
  • 全世界で10億人を超えるユーザー数を持つビジネス向けSNSの代表的存在
  • 2016年にMicrosoftが262億ドル(約3兆円)で買収
  • 法人向けサービス「LinkedInタレントソリューションズ」を利用すれば、ダイレクトリクルーティングを行える

Bizreach(ビズリーチ)の概要

Bizreach(ビズリーチ)とは、ハイクラス人材の採用に強みをもつダイレクトリクルーティングサービスです。
登録時に審査がある点や職務経歴書の内容が充実している点などが特徴といえるでしょう。

■Bizreachの概要まとめ

  • ダイレクトリクルーティングを行える転職サイト
  • 日本生まれ
  • ユーザー数は200万人以上(2024年2月時点)、ほぼ日本国内ユーザー
  • 企業やヘッドハンターからのダイレクトスカウトを謳う
  • 当初はハイクラス層を対象としていたが、現在は幅広い層を対象としている
  • 求職者が利用登録を行う際には、職務経歴などの審査がある
  • 専任コンサルタントによる母集団形成や採用決定のためのノウハウなどを提供

LinkedInとBizreachの比較


LinkedInとBizreachの比較表を紹介した上で、ユーザー、サービス内容、利用料金の違いについて解説します。

LinkedInとBizreachの比較表

 LinkedInBizreach
発祥国アメリカ日本
国内のユーザー数(概算)300万人以上(2024年2月時点)227万人(2023年10月時点)
国内外の総ユーザー数(概算)10億人以上(2024年2月時点)227万人(2023年10月時点)
利用する企業外資系企業が多い日本企業が多い
ユーザー層の特徴一般層~ハイクラス層まで幅広い特にハイクラス層が多い
※階層を問わない方針に転換済
ユーザー登録時の審査なしあり
ユーザーの転職意欲さまざま高い
ユーザーに多い職種事業開発営業・サービス
マネジメント経験者普通多い
バイリンガル人材多い普通
転職に対する顕在層と潜在層健在層・潜在層顕在層が中心
使い方のトレーニングプログラムありなし
専任コンサルタントありあり
採用コンテンツの作成サポートなしあり
採用決定時の成果報酬なしあり(年収の15%)

ユーザーに関する違い

LinkedInとBizreachのユーザーに関する違いを解説します。

ユーザー数

ユーザー数が多いのは、LinkedIn>Bizreach

各社のユーザー数は以下の通りです(2024年2月時点)。

  • LinkedIn:日本国内で300万人以上、全世界で10億人以上
  • Bizreach:227万人以上

登録ユーザー数はグローバル展開をしているLinkedInの方が多いとみて間違いないでしょう。
また、どちらも利用者数は増加傾向にあります。

ユーザーの転職意欲

転職顕在層が多いのは、Bizreach>LinkedIn

Bizreachは「転職サイト」と明記しています。
対して、LinkedInはそうした特記はなく、幅広いビジネスシーンで活用できるSNSとして運営されています。

また、Bizreachには転職を希望するユーザー自らがお金を払って利用する「有料プラン」が用意されています。
月額5,478円(Web決済)・月額5,500円(AppStore決済)を支払えば、より幅広い求人に応募できるしくみです。
この点からBizreachは、LinkedInよりも転職やキャリア形成に意欲的なユーザーが選別されているといえるでしょう。

ユーザー審査の有無

ユーザー審査があるのは、Bizreach

Bizreachでは、ユーザーが登録する際に職務経歴や現在の年収などを提示して、審査を行います。
審査基準に満たないユーザーは登録を断られるケースがあります。

一方、LinkedInには審査はありません。職歴や現在の年収に関わらず、誰でも自由に利用できます。
ただし、LinkedInは偽名での登録、経歴詐称、同一人物の複数アカウントの登録は禁止されており、不正と判断された場合は、アカウントの停止、または免許証の提示などが求められます。

年齢層

ユーザーの年齢層の高さは、Bizreach>LinkedIn

登録ユーザーの年齢層は、Bizreachの方が高い傾向にあります。
Bizreachは、いわゆるミドル人材(31〜45歳)の割合が約55.5%で、全体の半数以上の割合を占めています。
対して、LinkedInは、20歳代の割合が最も多く約24.5%であり、20〜30歳代でおよそ半数(約47.1%)を占めています。

参考:
2024年1月更新!性別・年齢別 SNSユーザー数 | 株式会社ガイアックス
30代・40代のビズリーチ会員レポート|ビズリーチ (bizreach.biz)

職種

営業・サービス人材の割合が多いのは、Bizreach>LinkedIn

Bizreachはユーザー全体の3分の1以上を営業・サービス職が占めています。
次に多いのが経営・管理・人事で、この2つで50%近くを占めます。

一方、LinkedInで一番割合が高いのはビジネスデベロップメント(事業開発)であり、営業は教育に次ぐ3番目です。

マネジメント経験のある人材の多さ

マネジメント経験のある人材に強いのは、Bizreach>LinkedIn

Bizreachは、他サービスと比べてマネジメント経験のある人材が多く登録しています。
Bizreachユーザー全体のうち、5人以上のマネジメント経験を持つユーザーは、45.3%にのぼります。

バイリンガル人材

バイリンガル人材に強いのは、LinkedIn>Bizreach

LinkedInはグローバルSNSという特性上、バイリンガル人材の登録数が国内最大級です。
「英語ネイティブの海外人材数」「英語ネイティブレベルの日本人数」は他メディアに比べてもトップの数を誇ります。

返信率・面談率

返信率が高いのは、LinkedIn>Bizreach
面談率が高いのは、Bizreach>LinkedIn

企業からユーザーに送られたスカウトメールへの「返信率」は、LinkedInが平均17.19%、Bizreachが7.68%であり、LinkedInの方が高いです。

ただし、スカウトメールから面談へ進んだ割合を示す「面談率」は、LinkedInが29.92%、Bizreachが63.82%と、Bizreachが圧倒的に高くなっています。

これは、Bizreachが転職顕在層向け、LinkedInが転職潜在層向けのメディアであるためです。
つまり、Bizreachは「いかに返信をもらえるスカウトメッセージにできるか」、LinkedInは「返信が来てからいかに面談に結びつけるか」が、それぞれの課題といえるでしょう。

サービス内容に関する違い

LinkedInとBizreachのサービス内容に関する違いを解説します。

採用に至るまでのサポート体制

企業向けのトレーニングコースが充実しているのは、LinkedIn>Bizreach
担当者のサポートを受けられるのは、Bizreach>LinkedIn

LinkedInの法人向けサービス「LinkedInタレントソリューションズ」では、担当営業と担当コンサルタントが配置され、企業の採用をサポートします。
具体的なサポート内容は、下記の通りです。

  • LinkedInの使い方を学べる初級・上級のトレーニングコース(セミナー)
  • 採用ノウハウについて学べるeラーニングプログラム
  • オンラインサポート
  • 四半期ごとの振り返りデータ(利用率、返信率、面談率)の提供
  • ユーザー同士の情報交換

また、LinkedInを利用して採用に至った場合は、ユーザーがLinkedIn内で辿った経路のトラッキングデータが提供されます。

一方、Bizreachの場合は、こうしたサポートは専任コンサルタント(営業担当者)経由で行われます。
専任コンサルタントは採用に至るまで、下記のような一連のサポートを行います。

  • 母集団形成についてのアドバイス
  • 候補者選定についてのアドバイス
  • スカウトメールの文章添削

Bizreach主催の企業向けセミナーは行われていますが、ツールの使い方を教えるよりは、採用ノウハウに関する内容がメインです。
その中には、ダイレクトリクルーティング向けの研修も含まれます。

サイトUI(ユーザーインターフェース)の使いやすさ

サイトUIが日本人好みなのは、Bizreach>LinkedIn

Bizreachは日本国内の企業とユーザーを主な対象としたサービスです。
そのため、サイトの構造・デザインが日本人になじみやすいのはBizreachといえるでしょう。

■参考用:LinkedInの検索画面

リンクトイン検索画面

利用料金の違い

LinkedInとBizreachの利用料金に関する違いを解説します。

料金体制

採用時に成果報酬が発生するのは、Bizreach

料金面での最大の違いは、Bizreachは月額利用料の他に採用に至った場合は「成果報酬」が発生する点です。
成果報酬は年収の15%(ただし、年収の15%が70万円に満たない場合は一律70万円)と定められています。

成果報酬は1人あたりで計算されるため、複数人を採用する場合は人数分の成果報酬が金額として加算されます。

LinkedInでは、成果報酬は発生しません。

Bizreachの利用料金内訳

Bizreachの利用料金内訳は、以下の通りです。

  • 月額基本料金
  • スカウトメール料金(基本料金に含む以上を送信する場合)
  • 採用に至った場合は成果報酬×採用人数

LinkedInの利用料金内訳

LinkedIn(採用機能)の利用料金内訳は、以下の通りです。

  • 月額基本料金(非公表)
  • スカウトメール料金(基本料金に含む以上を送信する場合)
  • 広告の出稿料金(広告を利用する場合)
  • その他サービス利用料金

LinkedInは成果報酬が無いため、採用人数が多くなるほどコストメリットが大きい点をセールスポイントとしています。

また、LinkedInにおけるスカウトメールのカウント方法が特徴的なため、補足しておきます。
LinkedInのスカウトメールはクレジット方式を用いています。
まず毎月150クレジット追加され、スカウトメールを1通送るごとに1クレジットを消費します。
送信に使ったメールクレジットは、返信があれば返還されます。
つまり、返信を受け取ることができれば、基本料金内でメールを送り続けることが可能です。
また、1ライセンスあたり最大600クレジットまで繰り越しできます。
たまたま忙しくメールが送れなかったとしても、3ヶ月程はクレジットが無駄になりません。

LinkedInとBizreach、向いている企業の特徴


LinkedInとBizreachについて、向いている企業の特徴をそれぞれ紹介します。

LinkedInが向いている企業の特徴

LinkedInの魅力は、偏りが少なく幅広いユーザー層と豊富なトレーニングプログラムです。
そのため、LinkedInが向いている企業の特徴は以下の通りです。

  • 転職潜在層を含めてより自社に適した人材を探したい
  • パーソナルな部分を含めて人材を見極めたい
  • 複数人の採用を考えている
  • 採用にかけられるコストが限られている
  • 企業認知の向上や採用ブランディングをあわせて行いたい
  • バイリンガル人材を探している

Bizreachが向いている企業の特徴

Bizreachの魅力は、ハイクラス層の厚さと、担当者によるサポートを受けながら採用が進められる点です。
そのため、Bizreachが向いている企業の特徴は以下の通りです。

  • 転職顕在層にアプローチして、短期間で採用したい
  • 採用予定人数が少ない
  • 従来型の転職エージェントに慣れている
  • 担当者からの個別アドバイスが欲しい
  • 採用にかけられる予算が潤沢である
  • マネジメント経験者を採用したい

まとめ

LinkedInとBizreachについて、サービス内容の特徴、料金などを比較して、それぞれどういった企業に向いているのかを解説しました。
それぞれに異なる特徴や強みをもっているため、より自社に適したサービスを選定して、採用を効果的に進めましょう。

また弊社は「ダイレクトリクルーティング支援専門企業」として、LinkedInやBizreachなど計40媒体以上のソーシングデータを用いて、ダイレクトリクルーティングの戦略立案と実行支援を行っています。
これまで外資系企業や日系大手企業を中心に、ベンチャー企業などさまざまな企業を支援してきました。
そのため弊社では、各メディアの母集団調査から返信率・面談率の推定シミュレーションが可能です。
「どのメディアが自社にマッチしているかをシミュレーションしたい」という場合は、ぜひ気軽にお問合せ下さい。
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竹村 朋晃

竹村 朋晃

株式会社ダイレクトソーシング CEO (プロフィールはこちらをクリック) 2005年に野村総合研究所に入社。損害保険システムの構築に従事。2015年11月より株式会社ダイレクトソーシングを立ち上げ。エンジニア経験者中心にデータドリブンリクルーティングを中心としたサービスを展開。

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