スカウトメール
2023.09.29

スカウトメールの返信率を上げる方法|平均値や下がる理由も紹介

スカウトメールの返信率は、スカウトサービスにおいて成果を得るために重要な数値です。
スカウトメールであればマッチ度の高い人材に直接アプローチが可能なことから、導入する企業が増えている昨今。
 
一方では、自社おけるスカウトメールの返信率に対する評価や、返信率をいかに高めるかについて悩む企業も少なくないのが実状です。
 
そこで本記事ではスカウトメールの返信率について、平均値や下がる理由、上げるための方法を紹介していきます。
「なかなか返信が来ない」とお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。




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スカウトメールの返信率とは

スカウトメールの返信率

スカウトメールの返信率とは、自社が送信したスカウトメールの総数うち候補者から返信があった割合のことです。
式で表すと次の通りです。
 
【返信率=返信数÷スカウトメール送信数】
 
自社が送付したスカウトメールの内容が、採用ターゲット層に響く内容・適切な内容になっているかを測るためのバロメーターとして見ることができます。

スカウトメールの平均返信率

スカウトメールの平均返信率

スカウトメールの平均返信率は10%前後と捉えておきましょう。
ただし、自社のスカウトメールの返信率が高いか低いかを考えたい場合は、サービス媒体ごとで考えることが必要です。

例えば「Wantedly」は平均16%程度、「LinkedIn」は平均11%程度、「ビスリーチ」が平均7%程度とバラつきがあります。
運用方法や利用層が異なるサービス媒体をまたいでの比較は、意味を成しません。

とりわけWantedlyは採用広報をメインとして利用するケースが多く、他サービスと比較するとスカウトツールとして利用する企業が少ないため、返信率が高くなる傾向があります。
 
またビスリーチは、始めからスカウトツールとしての利用をメインに導入されるケースが多いため、企業側も積極的にスカウトメールを送信します。
そのため、登録している候補者側はサービス媒体上で複数社からのスカウトメールを受け取ることになり、実際に返信に至るケースは限られがちなのです。

なお各数値や傾向は、こちらの過去記事および弊社の知見を基にしたものです。
→ダイレクトリクルーティングとは?30サービスを徹底比較(中途採用向け)
→LinkedInとBizreachはどちらが採用しやすい?

スカウトメールの返信率が下がる理由

スカウトメールの返信率が下がる理由を7つ紹介します。
自社が送信しているスカウトメールを見返して、当てはまる項目が無いかを確認しましょう。

明らかな定型文になっている

スカウトメールの文面が明らかに定型文と分かる場合、返信率は下がります。

例えば「20代〜40代の方」や「営業の仕事に興味がある方」など、多くの候補者が簡単に当てはまってしまうような採用要件や内容しか書かれていないスカウトメールは定型文と判断されます。

定型文と思われるのを避けるには、「対象とする候補者の名前を文面で積極的に用いる」「なぜ対象とする候補者にスカウトメールを送ろうと思ったかの理由を述べる」などが有効です。

ダイレクトリクルーティングのサービス媒体によっては「ネームタグ」という機能で、候補者名を任意の場所に自動入力できる機能もあるので、必要に応じて活用しましょう。

自社のアピールに偏っている

スカウトメールの内容が自社のアピールに偏っている場合も、返信率は下がります。

例えば、次のような文章から始まるスカウトメールにはどのような印象を受けるでしょうか。
 

「当社は創業以来10年間、右肩上がりで利益を出し続けている広告代理店です。
今後3年間で事業拡大をするべく、新たなチャレンジを続けております。業績も好調で、昨年は成長率120%を記録しました!こうした背景を受け、現在中途採用を積極的に行っております。」

 
もともと送信元の企業に興味があれば別ですが、多くの候補者は押し付けがましさを感じてスカウトメールを最後まで読まないケースがほとんどでしょう。

大切なのは「相手目線の文章」になっていること。例えば、スカウトメールの冒頭から「自分に興味をもってくれている」「自分を評価してくれている」と感じることができる内容になっていれば、最後まで読んで返信にまでつながる可能性が高まります。

そのためにも、スカウトメールの序盤で「候補者のどの経験に興味をもったか」や「候補者に何を期待しているのか」を述べることは重要です。

ネガティブワードが含まれている

スカウトメールには、用いない方が良いネガティブワードが存在します。
次のワードがスカウトメールに含まれている場合、返信率を下げている可能性があります。
 

  • 急募
  • 大量採用と
  • 学歴不問
  • 実力主義
  • 稼げる
  • 早期キャリアアップ
  • 社内イベント多数

 
いずれも企業都合および企業本位の性質が強いワードのため候補者には響かず、かえって不信感や不安感を与えて返信率を下げかねないため、使用は控えましょう。

分かりにくい専門用語や流行ワードが含まれている

候補者にとって分かりにくい専門用語や流行ワードも、スカウトメールの返信率を下げる要因となります。

自社では当たり前に用いる言葉であっても、候補者は理解が難しいと感じる可能性がある単語は使用を避けましょう。ただし、「この専門用語に抵抗感をいだかない候補者からのみ返信がほしい」といった意図で用いる場合はこの限りではありません。

また流行ワードとは、例えば「RPA、NFT、ブロックチェーン」といったその時々で頻繫に用いられる言葉のことです。流行りのワードを用いると他社と同じようなアピールになりがちなため、使用を避けましょう。

文面が各スカウトサービスの利用層に合っていない

各スカウトサービスの利用者層に合った文面になっていない場合も、スカウトメールの返信率は低下します。

例えば、転職潜在層が多く利用しているサービス(LinkedInなど)に対して、選考参加や職務経歴書の送付を促すスカウトメールを送ってしまっては、返信率が下がるのは当然です。

自社が利用しているスカウトサービスは、どういった人材が利用しているかを理解した上で、スカウトメールの文面を見直しましょう。

文章が長すぎる

文章が長すぎるとスカウトメールを読んでもらえず、返信率は下がります。

自社の良さをしっかり伝えたいあまりに、企業の説明やポジションの説明を長々と書いてしまうケースが散見されます。インターネット検索で、調べたら分かる情報については思い切って割愛しましょう。

スマホ1画面に収まる文字数(最大でも500文字程度)を目安とするのがオススメです。
スカウトメールの時点でいきなり応募を勧めてしまうと、スカウトメールの返信率は下がります。

候補者は多少興味をもてた企業だとしても、いきなり応募を求められては身構えてしまい、次のアクションにはつながりません。
履歴書や職務経歴書の送付、面接の提案などもハードルが高いといえるでしょう。




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スカウトメールの返信率を上げる7つの方法

スカウトメールの返信率を上げる方法を7つ紹介します。具体的かつすぐにでも実践可能な方法ばかりなので、参考にしてください。

また、具体的なスカウトメールの例文を参考にしたいという場合は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

スカウトメールの例文|返信をもらうコツと避けたい失敗も紹介

メールを開封したくなる件名にする

まずはスカウトメールを開封してもらわないことには始まりません。候補者がたくさん受け取るメールのなかでも、関心を惹いて思わず開封したくなるような件名を目指します。例えば、以下のようなポイントを抑えた件名です。
 

  • 「候補者の名前」を記載する
  • 「限定案内」などを冒頭につけて特別感を演出する
  • 「〇〇様のプロフィールを拝見しました」のように、登録情報を確認した旨を記載する
  • 「弊社の営業職にマッチしています」のように、自社が候補者に関心をもっている旨を記載する

 
就職活動や転職活動を行う候補者は、1日に100件以上のメールを受け取ります。
せっかくのスカウトメールをその他たくさんのメールに埋もれさせないためにも、件名の工夫は不可欠です。

候補者に求める行動を簡単なものにする

スカウトメールの返信率を上げるためには、「カジュアル面談」や「スカウトメールへの返信による質問の受付け」などのように候補者に求める行動を簡単にすることが重要です。

具体的には、スカウトメールの末尾で次のように提案するのが良いでしょう。
 

  • 15分程度、〇〇についてざっくばらんにお話しませんか?
  • カジュアルに情報交換しませんか?
  • 今後のキャリアについてお話しませんか?
  • 〇〇のご経験について、返信にて詳細をお教えいただけませんか?
  • 気になることがあれば、返信にて何でも聞いてください

 
こうした提案を通じて、まずは「次のアクションにつなぐこと」が先決です。

候補者が知りたい情報を記載する

スカウトメールの返信率を高めるためには、候補者が知りたい情報を記載することが大切です。

スカウトメールを作成する時は、自社が伝えたいことよりも、送付先の候補者が「知りたい情報・興味がある情報は何か」という視点で考えましょう。
 
例えば、転職顕在層であれば「年収例」や「勤務地」、「年間休日数」といった、他社との比較に用いることができる具体的な情報を知りたいと考えます。
一方で転職潜在層であれば「自社も採用を急いではいない旨」を伝えることで潜在層の候補者は安心感をもつことができスカウトメールに対する返信も行いやすくなります。
 
候補者が知りたい情報が分からない場合は、今回の募集と同じ部署や近いポジションで活躍している社員にヒアリングを行うのが有効です。
今回の募集と同じような採用経緯で入社した社員であれば、なお良いでしょう。

企業情報は簡潔に記載する

候補者に伝えたい自社の魅力は多々あるでしょう。ただ、前述したように自社アピールに偏ってしまっては、高い返信率は期待できません。そのため、候補者に響く自社の魅力を簡潔に記載する必要があるのです。

そこで有効なのが、前項目「候補者が知りたい情報を記載する」と同じく、今回の募集と同じ部署や近いポジションで活躍している社員へのヒアリングです。

候補者と比較的近い感覚をもつ社員から、「自社を選んだ志望動機」「自社の好きなところ」「仕事のやりがいや面白さ」をヒアリングして伝えるべき内容を絞ります。
そうする事で求める人材に響きやすいスカウトメールとなり、返信率アップを期待できます。
ただし、盛り込み過ぎて長文にならないように注意しましょう。

候補者に興味をもった理由を明記する

候補者に対して、自社が興味をもった理由を明確に記載することも返信率の向上につながります。

例えば、「(候補者名)様の〇〇に関するご経験に興味をもち、ご連絡いたしました。」のような一文です。興味をもった理由を示すことで、候補者の納得感が増すだけでなく、きちんと登録情報を確認していることも伝わります。
 
さらに「特に〇〇に関する高いスキルをお持ちである点に非常に魅力を感じております。」のように文面を続けるとより効果的です。

「期待」と「評価」を受けた候補者は、喜びを感じるのはもちろんですが、明確な期待と関心が寄せられることを理解して「自分ごと」として受け取りやすくなります。

候補者への「興味・期待・評価」を示すメッセージは、文章の「冒頭」にもってきましょう。スカウトメールを開いた候補者を惹きつけて、最後までメールを読んでもらいやすくするためです。

送信者の人となりを伝える

送信者の「人となり」を伝えることで、スカウトメールの返信率アップを期待できます。

まず「企業から届いたスカウトメール」というよりも「企業の〇〇さんから届いたスカウトメール」の方が、返信したい気持ちを促進できます。
具体的な誰かが、自分に対して「興味・期待・評価」を寄せてくれていると思うと、それに応えたくなるのは人の心理です。

さらに「よろしければ下記URLから、私のプロフィールを見ていただければ幸いです」のように送信者や面談担当者のプロフィールを候補者に提示するのも有効です。
「会ってみたい」「話してみたい」と思ってもらうために、プロフィールには共感性が高い趣味や経験なども掲載しておくことがポイントです。

「自分に関心を寄せてくれているのはどんな人か」を知りたいのも人の心理のため、プロフィールは比較的見てもらいやすいでしょう。

見ず知らずの状態を脱することで、スカウトメールへの返信率は向上します。

ターゲットを絞る

ターゲットを絞ることでも、スカウトメールの返信率アップを期待できます。

「数打てば当たる戦法」で、本来の採用ターゲットとマッチしない候補者に対してもスカウトメールを送信してはいないでしょうか。確かに数多く送信すれば、いくつかは返信をもらえるかも知れません。しかし、ターゲットを絞らないスカウトメールの大量送信は次のようなリスクがあります。
 

  • やたらにメールを送る企業と見なされて評判を下げてしまう
  • マッチしない候補者からの返信が来てしまう
  • スカウトメールの内容が定型文になり返信率が低いままになる

 
そのため、自社が求める人材像を正確に把握した上で、対象となる候補者に絞ったスカウトメール送信を行う必要があるのです。ターゲットが絞られれば、対象に特化したスカウトメール文面を作成でき、返信率を高めることが可能です。送信数が絞られれば、結果として返信率は数値としても改善します。

作業スピードの目安として「1時間に10人〜15人に送付する」程度をオススメします。

まとめ

スカウトメールの返信率について、平均値や下がる理由、上げるための方法を紹介しました。

そもそもスカウトメールの返信率とは、自社が送信したスカウトメールの総数うち候補者から返信があった割合のことで【返信率=返信数÷スカウトメール送信数】で算出できます。

スカウトメールの平均返信率は10%程度と捉え、自社のスカウトメールの返信率が高いか低いかを考えたい場合は、採用サービス媒体ごとに考えることをオススメします。

スカウトメールの返信率が下がる理由は「明らかな定型文になっている」「自社のアピールに偏っている」「ネガティブワードが含まれている」「分かりにくい専門用語や流行ワードが含まれている」「文面が各スカウトサービスの利用層に合っていない」「文章が長すぎる」「いきなり応募を勧めてしまう」の7つです。

スカウトメールの返信率を上げるための方法を紹介しました。具体的には、「1.メールを開封したくなる件名にする」「2.候補者に求める行動を簡単なものにする」「3.候補者が知りたい情報を記載する」「4.企業情報は簡潔に記載する」「5.候補者に興味をもった理由を記載する」「6.送信者の人となりを伝える」「7.ターゲットを絞る」の7つです。

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野溝

野溝

前職で採用担当・コンテンツディレクターを経験後、株式会社ダイレクトソーシングのWebマーケティング担当に転職。 これまで数多くの採用関連コンテンツに携わり、特にエンジニア、スカウト関連のコンテンツに強みを持つ。