採用ノウハウ
2022.09.21

人事から見えにくい、候補者とエージェントのコミュニケーション ~入社決定までどんなやり取りがあるの?~

みなさんこんにちは!株式会社ダイレクトソーシングのKです。

候補者とエージェントのコミュニケーションについてお送りします。
事例としては、このような候補者のケースです。
 
事例)新卒で入社した会社で5年営業を務め、グループリーダーも経験しているAさん(30歳)。今の業務に物足りなさを感じ、よりハードな環境で自分を成長させたいと漠然と考えていました。
 
→初回面談を通し、自身の転職理由の本音は「上司やその上層部に意見をいいにくい環境を変えたい」にあったことに気づいた。というところまでを前提とします。
 

●面接前

 
B社の書類選考を通過し、面接日程の調整も完了したAさん。しかし面接を受けることも新卒以来で、かなり不安を感じています…そこで、エージェントはAさんと面接対策を実施することにしました。面接対策では面接官の情報(性別や年齢、職種、人柄など)、面接の過去質問などを候補者に伝え、模擬面接として転職理由や志望理由をヒアリングします。
 
※すべてのエージェント、すべての面接において面接対策が義務付けられている訳ではありませんが、必要に応じ各社エージェントで面接対策を実施しています。その手法も様々で、メールで事前に情報のみ送るケース、候補者と電話で模擬面接まで実施するケースなどが見受けられます。
 
特に中途採用の場合は「面接官の人柄」を気にする候補者が多く、これらの情報をどれだけ握っているかがエージェントとしての鍵の一つになります。
 
 
 
面接対策をしてイメージもつき、少し自信を持てたAさんは、いよいよ面接に向かいます。
 
 
 

●面接後

 
面接終了後、Kのエージェントでは24時間以内に候補者、企業双方のフィードバックを取ることがマストでした。何故なら面接直後が最もお互いのモチベーションが高く、それぞれの正直な感想を聞けるためです。
 
AさんはとてもB社の面接官に好印象を持ち、この会社なら自身の転職理由をかなえることができると感じていました。一方企業側もAさんの真面目さとグループリーダーとしての実績を評価し、前向きな意向であることが分かりました。
 
エージェントにとっても最もテンションの上がる瞬間です!
 
人事に面接結果、まだ出ていないならいつ頃までに結果が出るのか、を確認し、可能な範囲で候補者にフィードバックします。
 
※この「面接結果がいつ頃までに分かるのか」は非常に重要な情報で、意欲の高い候補者も面接結果が出るのが遅ければモチベーションが下がってしまいます。評価の高い候補者であれば尚更、誠実にスケジュールを開示されることをお勧めします。
 
 
 

●内定連絡

 
さて、めでたくB社からAさん内定の連絡がエージェントに届きました!エージェントも喜び、すぐにAさんに電話とメールで内定連絡をお伝えします。事前にスケジュールを伝えていたのでAさんも待機されており、非常に内定連絡を喜ばれていました。
 
電話ですでに内定承諾をお話されていましたが、確実な内定承諾の意思表示として、エージェントはメールで内定承諾の返信を頂くよう依頼します。
 
電話終了後、数分で内定承諾のメールがエージェントに届きました。
 
※このフェーズに限りませんが、入社決定までのプロセスにおいて「言った言わない」のトラブルは起きやすく、証拠もないため悪い結果(入社前辞退など)に終わってしまうこともあります。その為、エージェントではなるべくメールコミュニケーションを実践しています。
 
 
 

●退職交渉

 
離職中の候補者であれば内定承諾をもって入社決定となりますが、Aさんは現職だったため退職交渉が必要となります。ここもエージェントがしっかりとサポートとして入り、退職交渉のノウハウをAさんに伝授します。特にAさんは初めての退職交渉だったため、まず最初に誰に話すか、どのように伝えるか、現職の会社の退職規定はどう書かれているか、退職日と入社日をどのように設定するか…など、綿密に調整しました。入社日についてはあらかじめ人事ともすり合わせを行います。
 
 
 
※企業によっては「退職の意思は退職日3か月以上前に申し出ること」などの規定を設けているケースもあります。この確認を事前に実施しなければ退職交渉でのトラブルに繋がる恐れがあるため、必ずエージェントより候補者に確認するよう促します。
 
 
 
エージェントに言われた通りにAさんは行動し、退職交渉を数日で終えることができました。こうして無事に入社決定に至り、Aさんの転職活動は終了しました。
 
 
 

●まとめ

 
いかがでしたか?人事からは見えない側面もあったのではないかと思います。特に内定連絡から入社決定のプロセスにおいては、予想外のことも起きやすいのが現状です。企業が求める人材をしっかりと確保できるよう、採用手法の一つとしてエージェントの裏側をお伝えしました。
 
 
 
さて次回は少し息を抜いて、番外編「人事のストレス編」をお送りしたいと思います。
 
皆様、毎日採用活動お疲れ様です!少しでも息抜きに使って頂ければ嬉しいです。
 
お楽しみに!

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竹村 朋晃

竹村 朋晃

株式会社ダイレクトソーシング CEO (プロフィールはこちらをクリック) 2005年に野村総合研究所に入社。損害保険システムの構築に従事。2015年11月より株式会社ダイレクトソーシングを立ち上げ。エンジニア経験者中心にデータドリブンリクルーティングを中心としたサービスを展開。

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