採用ノウハウ
2024.02.06

中途採用に最適な時期とは?求人数・求職者数が増える月・少ない月とスケジュール設定のコツ

毎年決まったスケジュールで採用活動を行う新卒採用と比較して、中途採用は必要なタイミングで開始することができます。
急な欠員が発生しても柔軟に採用活動を行える点はメリットですが、いつから募集開始すれば良いのか判断しにくいと感じる採用担当者の方も多いでしょう。
また、中途採用には求人数・求職者数が増える繁忙期と、そうでない閑散期が存在しており、どちらの時期を選ぶかによって取るべき戦略も異なってきます。

そこで本記事では、中途採用におすすめな時期と年間を通じた市場トレンド、繁忙期・閑散期それぞれの採用戦略についてご紹介します。
自社にとって最適な時期を見極めて採用活動に取り組みたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

中途採用におすすめの時期は1月・5月

まず結論として、中途採用におすすめの時期は「1月」または「5月」です。
1月は中途採用における繁忙期にあたり、求人数が増えてライバルも多くなりますが、求職者数も増加するため母集団を形成しやすくなることが特徴です。
一方で5月は中途採用の閑散期で、求職者数は1年で最も減少しますが、求人数も減少しライバルが少なくなるため質の高い採用活動を実施できます。

急な欠員により今すぐ人員補充が必要な状況でもない限り、これらの時期に合わせて採用活動を始めると良いでしょう。

求人数が増加し繁忙期となる1月

毎年1月は、年度末に現職を退職して新天地に移りたいと考える求職者が増え、新年が始まる区切りのタイミングで転職活動を始める方が増加します。
12月までに現職に留まった場合、現職の会社で年末調整を行ってもらえる点や、冬の賞与を受け取れる点も、1月からの転職活動を後押ししています。

企業側も12月決算の場合には、1月から新たな事業年度が始まるため、それに合わせて中途採用を実施する傾向にあります。
3月決算の企業の場合にも、4月から新年度に合わせて求人を出し始めるケースが多くなるほか、研修を一本化するために新卒採用と並行して中途採用を実施するケースも多いです。

求人数が減少し閑散期となる5月

毎年5月は年度初めの時期であり、賞与受け取りの直前であることから転職活動を控える求職者が多くなっています。
ゴールデンウィークを挟むことから転職意欲が低下する傾向にあります。
お盆の時期や年末年始のタイミングで求職者が減少することも、長期休暇が重なる点に原因があります。

企業側としても、5月は次年度の新卒採用の準備に追われている時期と重なるため、新卒採用も実施している会社では中途採用を控える傾向があります。
そのため全体の求人数が減少しますが、知名度の低い会社にとっては求人を多くの求職者に見てもらえるチャンスになり得ます。

年間を通じた中途採用の市場トレンド


前述した通り、中途採用には年間を通じて繁忙期・閑散期が存在しており、時期によって求人数や求職者数が変動します。
ここでは1年間の求人数・求職者数の変化について詳しくご紹介します。

中途採用が活発となるのは春・夏・秋のタイミング

年間を通じて中途採用が活発になりやすいのは、年度切り替えのタイミングである「春採用」、賞与受け取り後の求職者とマッチングする「夏採用」、そして10月からの下半期に向けた人員補充を行う「秋採用」の3シーズンです。
具体的には、以下のような月が相当します。
 

  • 春採用:1月〜2月
  • 夏採用:6月〜7月
  • 秋採用:9月〜10月

 
春採用にあたる1月が中途採用の繁忙期にあたるのは前述の通りです。
夏採用の6月〜7月は、賞与を受け取った求職者を狙って中途採用を行う企業が増える時期です。
企業側も新卒入社の社員研修が終わり、採用業務が比較的落ち着いていることから、中途採用を始めるケースが少なくありません。

秋採用の9月〜10月には、お盆休みに転職活動の情報収集をしていた求職者が実際に動き出す時期であり、下半期から新たな環境で働きたいと考える求職者が増加します。
企業の動きとしても、人事異動に合わせて求人を出すケースが増え、新卒採用も落ち着いてくることから中途採用に注力する会社が多くなります。

中途採用が落ち着くのは長期休暇を挟むタイミング

一方で年間を通じて中途採用が落ち着く時期としては、長期休暇を挟むタイミングが挙げられます。
具体的には、以下のような月が当てはまります。
 

  • ゴールデンウィーク:5月
  • お盆休み・夏季休暇:8月
  • 年末年始休暇:12月

 
いずれも中途採用が活発になる月の、1ヶ月前に当たることが共通しています。
長期休暇の間は企業が休みとなるケースが多いことから、求職者側も積極的な転職活動には取り組んでいない傾向です。
しかし休暇中に改めて将来のキャリアを考え、転職について意識したり情報収集を始めたりする方は少なくありません。
長期休暇の時期の翌月に求職者が増えて中途採用が活発化するのも、これが理由です。

中途採用のおすすめ時期は繁忙期?閑散期?


中途採用には繁忙期・閑散期があり、それぞれで向いている企業や得られる成果が異なります。
ここでは時期ごとに中途採用を行うメリット・デメリットについてご紹介しましょう。

繁忙期に求人を出すメリット・デメリット

繁忙期に中途採用を行うメリットには、以下の2つが挙げられます。
 

  • 求職者の動きが活発なため自社への応募も増加しやすい
  • 年末や年度末に入社タイミングが重なるため調整がしやすい

 
繁忙期には母集団の量を確保しやすく、豊富な候補の中から人材を採用できる点が最大のメリットです。
また、新年や新年度が始まるタイミングで中途採用が活発化することから、入社タイミングを調整しやすい点もメリットに挙げられます。

一方で繁忙期に中途採用を行うデメリットとして、以下の2つに注意が必要です。
 

  • 競合他社が多く求人が埋もれやすい
  • 面接辞退・内定辞退が発生しやすい

 
同じ時期に採用活動を実施する企業が多くなることから、求人広告が埋もれてしまい応募者が集まりにくくなるリスクや、選考中の面接辞退・内定辞退が起こりやすくなるリスクは念頭に置いておきましょう。

閑散期に求人を出すメリット・デメリット

閑散期に中途採用を行うメリットは、次の通りです。
 

  • 優秀な人材を獲得できる可能性が高い
  • 競合他社が少なく求人が目立ちやすい

 
優秀な人材は時期を問わずより良い職場を求めているため、閑散期にも中途採用を実施し続けることにより、長期休暇の間に転職活動を行うハイクラス人材を採用しやすくなる傾向があります。
他社の求人広告が減少することから、相対的に自社の求人を見つけてもらいやすくなるのもメリットに挙げられます。

一方で閑散期の中途採用のデメリットは、次の2点です。
 

  • 母集団形成が困難
  • 日程調整が難しい

 
閑散期には求人への応募が少なくなるため、採用までに期間を要するケースや、成果が得られないケースも出てきます。
また、長期休暇の時期と重なることから、求職者と採用担当者の間で面接の日程調整が難しくなる傾向もあります。

中途採用の繁忙期に合わせる場合の採用戦略


中途採用の繁忙期に合わせて採用活動を行う場合、優秀な人材を獲得するためには以下のような戦略を取ることが重要です。
 

  • ダイレクトリクルーティングを実施する
  • スピーディな選考を行う
  • 求人広告は上位表示を狙う

 
それぞれ詳しくご紹介します。

ダイレクトリクルーティングを実施する

中途採用の繁忙期には、競合の求人広告も多く掲載されるため、求職者へ個別にアプローチするダイレクトリクルーティングが効果的となるシーンが多いです。
他社の求人に埋もれやすい中小企業の採用活動でも大きな効果を発揮し、採用コストを抑えられるメリットも得られます。

参考記事:ダイレクトリクルーティングとは?新卒・中途採用サービスを比較解説!

なお、私たち株式会社ダイレクトソーシングでは、ダイレクトリクルーティングの戦略立案や実行支援をご提供しています。
60万件の採用データ、40種類以上の媒体を扱う実績を活かし、エンジニア中心メンバーがクライアント企業の採用活動を強力にバックアップしています。

ダイレクトリクルーティングでも特に人気のLinkedInの日本初・正規代理店でもあり、その運用支援も手掛けておりますので、ダイレクトリクルーティングに興味がある方はお気軽にお問い合わせください。

問合せフォーム:求める人材の採用を最短ルートで成功させたい方はこちら

スピーディな選考を行う

中途採用が活発な時期には、優秀な人材の面接辞退・内定辞退を防ぐため、スピーディな選考を実施することが大切です。
書類選考や面接の期間が延びると、応募者の入社意欲が下がる傾向にあり、内定辞退につながる可能性も高まります。
そのため中途採用を実施する際には、採用代行・採用支援サービスを活用しながら、十分なリソースを確保して採用活動に取り組むと良いでしょう。

求人広告は上位表示を狙う

競合他社に埋もれることを防ぐため、求人広告は上位表示オプションを利用してタイトルの表現にこだわるなど、より多くの応募者の目に留まる工夫を施すこともおすすめです。
求職者へのアピールにつながるオプションやサービスは各媒体によって異なるため、担当者と相談しながら利用すると良いでしょう。

中途採用の閑散期に合わせる場合の採用戦略


中途採用の閑散期に合わせて採用活動を行う場合には、以下のような採用戦略を取ると良いでしょう。
 

  • 転職潜在層へアプローチする
  • 長期休暇前後の選考に備える
  • 広告掲載・広報活動を継続する

 
一つずつ順番に解説していきます。

転職潜在層へアプローチする

中途採用が落ち着いた時期には、転職サイトなどに登録する転職顕在層だけではなく、転職潜在層にアプローチして転職意欲を喚起するのも効果的です。
前述したダイレクトリクルーティングやスカウトサービスを利用することで、今すぐ転職は考えていないが優秀な人材に対して直接アプローチが可能になります。
個別のスカウトメールを作成する必要があるなど採用担当者の工数は増加しますが、質の高い採用活動を実現できるでしょう。

長期休暇前後の選考に備える

長期休暇の前後に応募・選考が発生することに備え、事前に計画を立てておくことも重要です。
優秀な人材からの応募があったにも関わらず、採用担当者が休暇中で選考が進まず、面接辞退につながる事態は避けなければなりません。
そのため周囲の協力を取り付けたり、面接日程を慎重に調整したりしてスムーズな選考に備えましょう。

広告掲載・広報活動を継続する

中途採用が落ち着いている時期にも、広告掲載や広報活動を継続することが、高い成果につながることも少なくありません。
中途採用の閑散期には、求人サイトへの広告掲載を控えたり、SNSやオウンドメディアを活用した採用広報を休止したりする企業が多いです。
それではせっかくの競合が少ない時期に自社の求人を見つけてもらうのが難しくなります。
閑散期こそ継続して広告掲載・広報活動を実施することが、成功の秘訣です。

中途採用にかかる期間とスケジュール設定のコツ

最後に、採用計画の立案から入社後のフォローまでの中途採用全体で必要な期間と、スケジュール設定のコツについてご紹介しましょう。

中途採用の流れ・フロー

中途採用の大まかな流れとしては、以下の4つのステップが挙げられます。
 

  • 1.採用計画の立案
  • 2.母集団形成
  • 3.選考
  • 4.内定・入社手続き

 
採用計画において採用人数や求める人物像などを設定し、求人サイトやダイレクトリクルーティングなどを活用して応募者を確保して、書類選考・面接を経て内定に至ります。
なお、中途採用の母集団形成に有効な方法については、下記の記事もご覧ください。

参考記事:中途採用の母集団形成とは?有効な方法と使い方を解説 | 株式会社ダイレクトソーシング

中途採用にかかる選考期間は1ヶ月〜3ヶ月

前述した4つのステップにかかる期間は、約1ヶ月〜3ヶ月が目安です。
採用人数が多いほど中途採用にかかる期間は長くなる傾向にあるほか、募集するポジションの専門性が高く選考が延びるケースもあります。

なお、求人サイトに広告掲載する場合には、1週間〜2週間ほどの期間が必要になります。
そのため広告掲載を開始したい時期や入社予定日から逆算して、中途採用の準備や採用担当者のリソース確保を進めると良いでしょう。

中途採用を始める時期に合わせて採用手法・採用戦略の見直しを

中途採用には年間を通じて繁忙期・閑散期があり、繁忙期には母集団形成がしやすくなりますが、閑散期には質の高い採用活動を実現しやすいという傾向があります。
1年を通じて最も中途採用が活発になる1月や、最も中途採用が落ち着く5月に合わせて、採用活動を実施するのがおすすめです。

また、中途採用では選考期間として1ヶ月〜3ヶ月を要するため、入社予定日から逆算して採用計画を立案し、求人広告の掲載を進めたりするのが大切です。
自社に適した時期に中途採用を実施して、質の高い人材確保を目指しましょう。

先述した通り、弊社はダイレクトリクルーティング含め、企業様の課題感やご希望に合わせて、あらゆる採用の支援を行っております。
「中途採用がうまくいかない」「採用手法・採用戦略を見直したい」といった方は、ぜひ以下の「問い合わせフォーム:無料」から気軽にお問い合わせください。

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竹村 朋晃

竹村 朋晃

株式会社ダイレクトソーシング CEO (プロフィールはこちらをクリック) 2005年に野村総合研究所に入社。損害保険システムの構築に従事。2015年11月より株式会社ダイレクトソーシングを立ち上げ。エンジニア経験者中心にデータドリブンリクルーティングを中心としたサービスを展開。

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