採用プロセスの比較が人事・採用担当に重要な仕事である理由
採用プロセスを比較されたことはありますか?
みなさんこんにちは!株式会社ダイレクトソーシングの小野です。
母集団形成の方法や選考の内容などは企業によって様々ですが、基本的な採用プロセスはだいたい同じような流れなのではないでしょうか。
母集団を形成して、その中で応募の意思がある人に対して選考を行い、選考で残った相手に内定を出し、相手が内定を承諾して入社、という流れに乗っている会社がほとんどでしょう。
しかし、どうやって母集団を形成するのか、どのような選考を行うのかなど、具体的な方法・手段は企業によって異なります。
その上、年によってその方法・手段を変更する企業も多いことでしょう。
新卒採用なのか中途採用なのか、どの職種の採用なのか、正社員なのかアルバイトなのか、などによっても異なるでしょう。
人事・採用担当者は採用プロセスを最適化させることが仕事の1つです。
そのためには、どのような内容で実施したときの採用プロセスが最も良いのか、比較をする必要があります。
今回は採用プロセスの比較について、方法やポイント、そしてATS(採用管理システム)を使った採用プロセスの比較についてご紹介したいと思います。
目次
1.採用プロセスをどうやって比較するのか
採用プロセスを比較する、といっても何でもかんでも比べればいいというわけではありません。
apple to appleの比較になっているか、つまり同一条件における比較になっているのかという点が非常に重要です。
なぜなら条件が違うときの結果を比較しても、その違いを生み出した原因が何であるのか、推定するのが困難になるからです。
もちろんapple to appleの比較でも、「たまたま、偶然」そのような結果になったということは起こりえます。
しかし1対1で比較するのではなく、同じ条件下のグループAとグループBを用意してグループごとに比較すれば、そういった誤差を弾くことができます。
それでは採用プロセスを比較するときはどのようなapple to appleで比較していくべきなのか、ポイントをいくつか挙げてみましょう。
1.1.期間、タイミング
まずは期間やタイミングです。
同じ採用媒体に同じ内容の求人を掲載しても、2018年と2019年では違う結果を引き起こすでしょう。
世の中の動きとして特定の業種に人気が集まったり、逆に不人気になったりして、応募数に変動が出ることがあります。
また会社のイメージも時とともに変化します。
去年までは非常に良いイメージを社会に与えていた企業でも、不祥事を起こしてしまえばイメージは低下します。
採用プロセスを比較する場合は、同じ年の、できれば同じタイミングでの採用プロセス同士を比較しましょう。
1.2.募集職種、ポジション、雇用形態
募集職種やポジションも合わせるべきです。
総合職・新卒・正規雇用の採用と、役員・中途・正規雇用の採用はまったく異なる採用と捉えるべきです。
前者はよほど特殊や業界でもない限りは候補になり得る人材数が多いのですが、後者は候補になり得る人材が限られます。
候補になり得る人材が集まっている媒体も異なりますし、行うべき選考の内容も異なりますし、候補者側の応募するか・内定を受諾するかの判断軸も大きく異なります。
極端な例ですが、新卒採用向けのナビサイトで総合職の新卒社員を採用できても、そこで役員クラスの採用はできません。
採用のターゲットとなる人材がどのような層の人材か、その点も合わせた比較が必要です。
1.3.選考に関わる社内の人物
面接担当者が複数いる場合、欲しい人材像や合否判断の基準をすり合わせていなければ、選考を通過する人に変化が出てしまいます。
仮に採用媒体Aからの応募者を面接官αさんに担当してもらい、採用媒体Bからの応募者を面接官βさんに担当してもらったとします。
このとき、αさんは非常に厳しく誰も彼も落としてしまう、βさんは逆に緩く誰も彼も次の選考に通してしまう、という違いがあったら、採用媒体AとBの比較を行うには不適切です。
αさん、βさん両者で50:50になるように分配すべきです。
何かの比較を行う際に人の違いによる影響は大きく出るものです。
極力公平な条件下で比較できるように、人の関わり方を調整しましょう。
2.採用プロセスの比較例
採用プロセスを比較する際に注意すべきポイントをご紹介しました。
どのような比較だと問題があるのかお分かりいただけたかと思いますので、次に具体的にどのような比較方法で比較すべきか、例を紹介したいと思います。
▼求人内容
求人掲載期間:2019年6月1日~2019年8月31日
中途採用
募集職種:プログラマ
雇用形態:正社員
勤務地:東京オフィス
実務経験:3年以上
年収:月収30万~80万円
※対応言語や休日、福利厚生などの細かい点は省略
このような内容で求人すると想定します。
▼比較例①
採用媒体AとBでそれぞれ募集する
[グループⅠ] 採用媒体:A
選考の流れ:
1.媒体Aに求人を掲載し応募を集める
2.応募がきたら書類選考
3.一次面接
4.二次面接
5.役員面接
6.合否決定
[グループⅡ] 採用媒体:B
選考の流れ:
1.媒体Aに求人を掲載し応募を集める
2.応募がきたら書類選考
3.一次面接
4.二次面接
5.役員面接
6.合否決定
▼比較例②
募集をかける採用媒体はAのみ、選考の流れを一部変更する
[グループⅠ]
採用媒体:A
選考の流れ:
1.媒体Aに求人を掲載し応募を集める
2.応募がきたら書類選考
3.一次面接
4.二次面接
5.役員面接
6.合否決定
[グループⅡ]
採用媒体:A
選考の流れ:
1.媒体Aに求人を掲載し応募を集める
2.応募がきたら書類選考
3.一次面接
4.ワークサンプル
5.役員面接
6.合否決定
このようにapple to appleの比較になるように条件を設定し、比較しましょう。
3.採用プロセスを比較するならATS(採用管理システム)がおすすめ
以上のように採用プロセスを比較するには、比較しやすい環境を構築しておくことが大切です。
すべての選考が完了したところで、後で一人一人グループⅠだったのかⅡだったのか分けて集計するのは面倒な作業になってしまいます。
そこでおすすめなのがATS(採用管理システム)です。
3.1.ATS(採用管理システム)とは
ATS(採用管理システム)とは、採用業務に関する情報を一元管理できるシステムです。
採用媒体と連携させることで一括で求人掲載することもできますし、応募がきたら候補者の情報を蓄積し選考のどの段階まで進んでいるかを可視化したりできます。
中にはATS(採用管理システム)を通してweb面談、ビデオ面接ができるようなシステムもあります。
すべての情報を一元化できるため、採用状況の可視化や社内での共有、毎年の採用に関する情報の蓄積などができ、人事・採用担当者の業務効率向上につなげることができます。
3.2.ATS(採用管理システム)なら分析機能で簡単に比較ができる
ATS(採用管理システム)の便利な機能の1つが分析機能です。
採用に関する情報を一元化できることから、ATS(採用管理システム)上で採用プロセスの分析が可能です。
もちろん採用プロセスの比較も可能です。
自動で集計したりグラフ化したりできるので、分析・比較のためにわざわざ工数も時間も取る必要はありません。
リアルタイムでいつでも見られるので、明らかに結果の悪い施策があれば、途中で良い結果のものに寄せていく判断も容易にできますよね。
結果の社内共有も簡単です。
4.おすすめのATS(採用管理システム)「改善リクルート(KAIZEN RECRUIT)」
採用プロセスの比較に便利なATS(採用管理システム)ですが、種類も豊富で何を選んだらいいのかが分からないという方も多いでしょう。
そこでおすすめしたいのが改善リクルート(KAIZEN RECRUIT)です。
改善リクルート(KAIZEN RECRUIT)は採用プロセスの比較に欠かせない分析機能だけでなく、選考業務の自動化が可能なATS(採用管理システム)です。
連携する媒体に求人を一括掲載し、そこからの応募者の情報を蓄積、自動スクリーニングにより条件を満たす候補者のみを次の選考に案内します。
また、面接の日程を自動調整する機能や、ビデオ面接で距離や時間にとらわれずに面接を実施できる機能があり、今まで採用にかけていた時間を圧倒的に短縮することが可能です。
5.採用プロセスを比較して改善し続けましょう!
採用プロセスの比較は採用活動の改善に欠かせません。
仮にその年の採用がうまくいっても、分析・比較の過程を飛ばしてしまえば、次の年の採用は大きく失敗してしまうかもしれません。
毎年の採用を振り返り、年々改善していけるよう、しっかり採用プロセスの比較を行っていきましょう。
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竹村 朋晃
株式会社ダイレクトソーシング CEO (プロフィールはこちらをクリック) 2005年に野村総合研究所に入社。損害保険システムの構築に従事。2015年11月より株式会社ダイレクトソーシングを立ち上げ。エンジニア経験者中心にデータドリブンリクルーティングを中心としたサービスを展開。
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