【人事向け】年末年始で中途採用を準備・実施するメリット
年末年始における中途採用の準備・実施にはメリットがあります。
ただ一方で年末となれば、年内に完了すべき業務や公私を含めた恒例行事などに追われて誰もが忙しいのが実情です。
年始も新たな年の始まりかつ長期休暇明けということもあり、即活動を進めるのは容易ではありません。
そこで本記事では、年末年始で中途採用を準備・実施すべきメリット、年始の中途採用が有効な背景、年末に行うべき中途採用の準備について解説します。
本記事を参考にすることにより、年明け早々に必要な人材のスムーズな採用を期待できますので、ぜひ最後までご覧ください。
年末年始で中途採用を準備・実施するメリット
年末年始で中途採用を準備・実施する主なメリットは以下の2つです。
採用競合よりも優位に立てる
年末年始で中途採用を準備・実施することで、採用競合よりも優位に立つことができます。
多くの企業が年度初めとしている4月に向けて、新たな人材を確保する動きが活性化します。
ただ冒頭でも述べた通り、年末年始においては各企業・担当者とも忙しく、採用準備は年末年始の慌ただしさが落ち着いた1月下旬以降からといったケースも少なくありません。
そのため、年末年始に中途採用の準備・実施を計画的に進めて早期に動き出すことで、採用競合よりも優位に立てるのです。
転職希望者が増えやすい時期に採用を行える
年末年始は転職希望者が増えやすく、企業側としても中途採用を行いやすい時期といえます。
具体的には、転職希望者数が増えることで、自社が求める人材と出会える可能性が高まるのです。
では、なぜ転職希望者が増えやすいのでしょうか。詳しくは以降で解説していきます。
年始の中途採用が有効となる背景|なぜ年末年始に転職希望者が増えるのか
年始の中途採用が有効となる背景を、転職希望者の視点から紹介します。
「なぜ年末年始に転職希望者が増えやすいか」に対する答えでもあるため、ぜひ転職希望者の本音を理解する参考としてください。
ゆっくりと考える時間・求人を調べる時間を確保しやすいから
年末年始の長期休暇には自由な時間があり、ゆっくりと今の仕事について考える時間を確保できます。
普段は目の前の仕事に追われ、自らの人生プランや転職について考える余裕がない人も少なくないでしょう。
また転職を考えていても、転職サイトに登録したり、企業の求人をチェックしたりする時間がなく、動けていない人も少なくありません。
一方で年末年始の長期休暇であれば、考える時間も行動に移す時間も十分にあります。そのため、転職へのハードルは一気に下がるのです。
家族や親戚、友人と会って刺激を受けやすいから
年末年始は、家族や親戚、友人と会って話す機会が増えます。
家族や親戚が集まれば「誰々が有名企業に就職した」「親戚の誰々が結婚した」など、誰かしらのライフイベントが話題に上がりやすくなります。
こうしたなか「自分はどうしよう」と考えるきっかけになるのです。
また、学生時代の友人に会うと、仕事で成功を収めている友人がいたり、なかには勤めている会社にスカウトしてくる友人もいたりして「自分も友人に負けないように活躍したいな」と考えるきっかけになります。
現職へのモチベーションにつながるケースもありますが、今の自分に満足できていない場合は環境を変えることで自分自身も変えたいと考えるケースも多く、転職を検討し始めるきっかけになります。
普段会わない人に会う機会が多いからこそ、年末年始は外部からの刺激を受けて転職を考えやすくなる時期といえるのです。
新年で心機一転したい気持ちが湧きやすいから
新年を迎える年末年始は、心機一転で何かを始める・環境を変えることを選択しやすいタイミングです。
1月から新しく習い事を始めたり、ジムに通い始めたりする人が多いのは周知の事実です。
そのため同様に「転職して心機一転したい」と考えても不思議ではありません。
年末には「来年に向けて何か目標は?」、年始には「今年の抱負は?」といった質問をされやすく、年末年始にはこうした考えを抱きやすい傾向にあります。
また、習い事やジム通いは継続してやっと成果につながりますが、転職活動は転職先が決まれば一定の成果を得たことになります。
継続が不可欠な新しい習慣を作るよりも、転職は単発で「何かを変えられた」という実感を得やすいため、選択肢として挙がりやすいのです。
冬のボーナスで区切りがつくから
転職を検討する場合、各時期のボーナスをもらうタイミングはひとつの区切りとなります。
数か月の違いで収入に大きく差が出るため、多くの転職予定者が意識する点です。転職に伴う出費などを勘案すれば尚更でしょう。
以上から、冬のボーナスを受け取った後の年末年始には、転職希望者が増加しやすくなります。
現在の職場で12月末に退職した人がいたから
新年になってから心機一転のために転職を考え始める人がいる一方で、1月から新しい職場で働けるように12月末で会社を辞めていく人もいます。
現在の職場でこうした人を見送る側に立つと、年末年始の休みに入って「自分も転職しようかな」と考えやすくなります。
1月入社もきりの良いタイミングではありますが、すぐ3ヵ月後に3月〜4月の年度切り替わりのタイミングがあるため、影響を受けやすいといえるでしょう。
また12月以前の退職者であっても、個人的なつながりを通じて忘年会などで再会した際に、以前よりも活き活きしていたというケースも転職を助長します。
年末年始が仕事の場合は転職意欲が湧きやすいから
ここまでに紹介したのは、年末年始の休みをちゃんと取れているケースです。
ただ、年末年始に仕事を行う人にも転職を考えやすい背景があります。
年末年始に自分が仕事をしている一方、世間には年末年始特有の休日ムードが漂っています。
これを受けて「世間は休んでいるのに自分は仕事」と気分が下がってしまう人もいるでしょう。
飲食業やサービス業など、年末年始に営業していて家族連れなどを見る機会の多い職場だと、「世間は家族でゆっくり過ごしているのに、自分は仕事」とネガティブな発想に陥りやすいのです。
さらに年末年始に客数が増えるような職場の場合は、年末年始を休んでいる人との差を感じやすくなるでしょう。
以上より、年末年始に仕事をしている人だからこそ転職を意識しやすくなる背景があるのです。
年末に行うべき中途採用の準備
年末の中途採用に行うべき中途採用の準備について紹介します。
年末に以下の準備を整えておくことで年始からの採用活動をスムーズに推進でき、求める成果を得やすくなります。
目的・目標を定める
まずは中途採用の目的・目標を定めましょう。
具体的には、今回の中途採用は「何のために行うか」「どの部署に何人必要なのか」を明確に設定します。
目的としては、以下のような例が挙げられます。
- 特定の部署の欠員を補うため
- 特定の部署を増員して戦力強化を図るため
- 新しい取り組みに必要な知識やノウハウをもった人材を得るため
- 将来を見据えて幹部候補を確保するため
採用要件を定める
自社が求める人材像を、採用要件で明確に定めておきましょう。
採用要件とは、自社が候補者に求める具体的な条件(基準)のことです。
満たさなければ採用しないMUST(必須条件)と、満たしていれば加点となるWANT(歓迎条件)に分けて設定するのが一般的です。
なかには、該当すると採用しないNEGATIVE(不要条件)を設けるケースもあります。具体例としては、以下の通りです。
- MUST(必須条件):法人営業経験1年以上
- WANT(歓迎条件):マネジメント経験
- NEGATIVE(不要条件):未就労期間1年以上
上記例では各条件とも1項目ずつですが、実際には必要に応じて複数の条件を設定します。
活動計画を立てる
年末年始に転職を検討した人を採用するため、2月〜3月には面接を終えて4月入社できる人材を獲得する計画を立てましょう。
とくに予算については、1月に稟議を通しても求人媒体を使えるのが2月以降となる可能性が高いため、12月中に通しておくことが求められます。
いずれにしても動き出しが早いほど、イレギュラー発生時に対するリカバリーを行いやすいため、早期に動くための計画を立てておくことが重要です。
候補者を整理する
ダイレクトリクルーティングサービスなどを既に利用している場合は、年末のうちにアプローチする候補者を洗い出して整理しておきます。
すぐには転職を考えていない転職潜在層や、アプローチに返答がなかった候補者であっても年始のタイミングでは、先に挙げた背景から転職に前向きになっている可能性も考えられます。
その他にも、過去にアプローチの保留を受けた候補者に対しては、状況を伺う連絡を送り、転職可能な状況に変化していれば年末年始の間に検討してもらえばいいのです。
また、年明けのタイミングや新年度に向けてといったアプローチ理由を立てやすい時期でもあるため、年末のうちに準備を整えておきましょう。
求人情報を公開する
可能であれば、年末のうちに転職サイトなどで求人情報を公開しておくことを推奨します。
理由としては、先述した背景により年末年始で転職を意識し始めた人のなかには、早々に求人情報の確認を始める人がいるためです。
転職に対する意識が高まったタイミングで、自社の求人情報を届けられるよう年末での公開を目指しましょう。
求人票のつくり方は、解説しているPDF資料がございますので、ぜひ以下からお受け取りください。
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まとめ
年末年始で中途採用を準備・実施するメリットは、
「採用競合よりも優位に立てる」
「転職希望者が増えやすい時期に採用を行える」の2つです。
年始の中途採用が有効となる背景については、なぜ年末年始に転職希望者が増えるのかという視点から「ゆっくりと考える時間・求人を調べる時間を確保しやすいから」や「家族や親戚、友人と会って刺激を受けやすいから」など6つを紹介しました。
そして、年末に企業側および採用担当者が行うべき準備は、
「目的・目標を定める」
「採用要件を定める」
「活動計画を立てる」
「候補者を整理する」
「求人情報を公開する」の5つです。
年末の準備によって、年始の活動をスムーズに推進でき、求める成果を得やすくなります。
とくに「年末に行うべき中途採用の準備」で紹介した「候補者の整理」は重要です。
例えば、世界で9億人・日本では300万人が利用するビジネスSNS「LinkedIn(リンクトイン)」を利用していれば非常に効率的かつ効果的に候補者の整理を行えます。
プロジェクトという機能を使えば「エンジニア経験者」「〇年生まれ」など任意のカテゴリに分けて登録しておくことが可能です。
さらに複数人で共有することができるため、各部門への共有や確認も容易です。
その他にも、採用コストの低減・採用ブランディング実施・潜在層へのアプローチなど様々なメリットがあります。
「年末年始を含めて、中途採用の効率と効果を高めたい」という方は、こちらの記事をご覧ください。
参考記事:「LinkedIn(リンクトイン)とは?使い方・活用方法を公式パートナーが解説」
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竹村 朋晃
株式会社ダイレクトソーシング CEO (プロフィールはこちらをクリック) 2005年に野村総合研究所に入社。損害保険システムの構築に従事。2015年11月より株式会社ダイレクトソーシングを立ち上げ。エンジニア経験者中心にデータドリブンリクルーティングを中心としたサービスを展開。
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